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かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

読書記録 — 中山七里「切り裂きジャックの告白」

こんにちは。お久しぶりです。

娘は8ヵ月になりました。

先日は「離乳食で下痢して大変…」てなことを書きましたが、すっかりお腹の調子も戻り、

二回食で順調に進んでおります。わりと好き嫌いなく、よく食べてくれるので助かっています。

もりもり食べて、元気に動くおタマちゃん。

最近は、ずりばいも少しするようになり、離れたところにあるおもちゃを「う〜ん」と言いながら

ズリズリ頑張って取りに行く様子がおかしいやら、かわいいやら。

もともと独り遊びが好きな彼女ですが、行動範囲も広がって、ほっといたらいつまでも

コロコロ転がりながらおもちゃで静かに遊んでいるので、私はのほほんと過ごしております。

ま、気づいたら壁にぶつかったり、カーテンに巻き付いたりしてるので、

あんまり目を離すわけにもいかないんですけどね。(笑)

 

さて、表題のことについて。

久々にミステリなど読みましたので。

 

※さすがにミステリはネタバレするわけにはいかないので、話の核心に触れるようなことは一切書いていない…つもりです。

 これから読まれるご予定の方も、ご安心のうえ先にお進みください。

 

中山七里氏といえば「このミステリーがすごい!大賞」を受賞した「さよならドビュッシー」、

そして続編「おやすみラフマニノフ」が有名でしょうか。

どちらもクラシック音楽業界を舞台としたミステリです。

国語教師の職権を濫用して、勤務先の図書室から持ち出して読んだ記憶があります。

(いや、何も違法じゃないので堂々と借りて読めばいいんですけどね…)

ミステリとしてもたいへん読み応えがあったのですが、それだけではなく、クラシック業界の

裏事情や楽器の演奏法などがとても詳しく描写されていて、たいへん興味深かったです。

素人とはいえ、幼稚園から高校までバイオリンを習っていた私でも「へ〜」と感心しながら

読めるほどの情報量。音大生の日常生活に関する描写もリアルです。

中山氏はてっきり音楽業界に関わりのある方なのかと思いきや、調べてみると

「本人は音楽に関しては素人」とのこと。

うーん、どれほどの取材力なんだ…。

音楽ミステリ以外の作品も読んでみたい。

 

てなわけで、また違った作風の「切り裂きジャック」を手に取ってみたわけです。

(まいど前置きが長いですね。)

 

こちらのテーマは「臓器移植」。主人公は刑事・犬養隼人。

ばりばりの社会派ミステリですね。色んなテーマで書ける人なのだなあ…。

さきほど「取材力」と書きましたが、こちらも情報量がすごかったです。

医療業界が抱える問題、特に臓器移植というセンシティブな題材について、

おそらく丁寧な取材と深い考察をもって書いたのであろう、と思わせる内容でした。

猟奇殺人の裏に潜む社会問題、医療関係者の思惑、病気と闘う人々の姿…。

特に臓器移植の是非について、推進派と反対派が討論をする場面。

医療倫理の話から、哲学的、宗教的な議論にまで発展していって、本当に一人の人間が書いたのか?

と思わせるような分厚い内容でした。

 

…と、こういった内容なら、他にも多くの作家が取材と創作を試みているところなのでしょうが、

中山作品の魅力は、それに加えて「読みやすさ」があることだと、私は思っています。

テーマは重くて堅いのですが、登場人物が妙に魅力的でフットワークが軽く、

なんだかサクサク読めてしまう。

あと、ラストにびっくりするような仕掛けが用意されていることも多いです。

(ネタバレになっちゃうので、どの作品が…とは言いませんが)

 

私は国語教師のくせに読むのが遅く、漢字ばっかりの堅い文章を見るとヤんなっちゃう性質でして、

「読みやすい本しか読みたくない」というスタンスで読書生活を送っております。

(そんな奴が国語を教えてていいのか…? いいんです、読書は勉強ではないのですから。)

そんな私のような人間にも飽きずに楽しめる、中山ミステリ。

調べてみると、非常に多作の作家さんのようなので、色々な作品を長く楽しめそうですね。

また何か読んだらご報告いたします。

 

では、夜も更けてまいりましたので、今日はこのへんで。

おやすみなさい。