かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

新しい「えいごであそぼ」が、ぜんぜん英語で遊んでいない件について。

こんにちは。

出かける前に大急ぎで適当にひっかけて着た服が偶然娘の服と同じ色で、行きつけのお店のおねえさんに

「あっ、お揃いでリンクコーデですね〜」とか言われると妙に恥ずかしいですよね。

マミです。

 

今日は娘と一緒にヨーグルトを食べていて、私のにはハチミツを入れるのが好きなんですが、

冬の名残の寒さでハチミツが半分固まっていて、ボトルから絞りだすと「ぶぼふ」といいながら

少しずつ出てくる音が娘のツボにはまったようで、いちいち「うへへ」とウケてくれるので

「ぶぼふ」「うへへ」「ぼふぼふ」「うへへへ」と調子に乗ってエンドレスにやっていたら

ハチミツヨーグルトなのかヨーグルトハチミツなのかわからないくらい過剰に甘いおやつが

出来上がりました。

おいしかったです。

春ですね。

(ちなみに乳児にはハチミツあげられないので、娘のにはリンゴとバナナを入れましたよ)

 

ちょっと愚痴ります。

自他ともに認めるEテレウォッチャーの私、娘とともに毎日「えいごであそぼ」と「にほんごであそぼ」を

楽しみに観ておるのですが、春の番組改編で「えいご」の方がちょっと、ひどいことになっておりまして。

以前はほとんどオールイングリッシュの構成で、エリックさんとキコさんというネイティヴコンビが

歌や踊り、寸劇、読み聞かせなどを中心に自然な英語のやりとりを楽しく繰り広げる内容だったのですが、

この4月からコンセプトがガラリと変わり、発音を日本語でひたすら説明する番組になってしまいました。

なんだか、毎日「Fの音を練習する日」「Sの音を練習する日」みたいに決められていて、

「F、F、F、FISH!!」「S、S、S、SNAKE!!」と同じ単語をひたすら練習しています。

「す、す、す、すねーく?」「ちがうよ、S、S、S、SNAKEだよ」と日本語交じりで悪戦苦闘する人達。

うーん、これはこれで需要があるのかもしれないけど…。

 

なんか…。

 

楽しくない…。

 

どうやら「対象年齢が上がった」「小学校から英語が必修化されるのを意識した」ということらしいのですが、

まだことばの分からない、あるいは理屈でものを覚える発達段階以前の子どもには全く楽しめない

番組になってしまった感が否めません。それこそ昔の英語の授業みたいな内容です。

「正しく発音できるかどうかを確認する装置」みたいのが毎回でてきて、自分でも作れたりするのですが、

(強く息を吹きかけて「SNAKE」と言えたらコロコロ転がるヘビの装置とか)

その工作も全部日本語を使ってやってるので、ぜんぜん英語で遊んでいません。

挙げ句、唯一でてくる歌「HELLO WORLD」も、歌詞が半分以上日本語です。

 

これで、どうやって英語を身に着けろというのだ…。

 

「正しい発音」は身につくかもしれないけれど、発音を理屈で覚えるのはむしろ大人がするべきことで、

耳も頭も柔軟な子どもたちは、ただ音を聴くだけでまねできたりすると思うんだけどなあ。

「正しい発音」より、使える単語やフレーズをたくさんインプットして表現力を身につけたほうが

将来、英語を使いこなせるようになるんじゃないかなあ。

と、これは、自分自身の経験を振り返っても感じるわけなのです。

 

私は学生の頃、オーストラリアに短期留学していたことがあるのですが、話すのに慣れないうちは

自分の発音や文法の正しさが気になって、モゴモゴと口ごもっていたものです。

そんな私を尻目に、発音も文法もメチャクチャながら、知っている単語を組み合わせて

どんどんしゃべる、ブラジル人のクラスメイト。

でも何を言っているかわかります。ネイティヴの先生にも通じています。

そりゃそうだ、情報量が多いんだもの。

この経験から、語学学習はとにかく「使えるフレーズのインプット」と「それを必要に応じて

引き出せる応用力」が大切なのだなあ、と痛感しました。

正しい発音なんか二の次です。通じなかったら別の言葉で言い換えればいいんだから。

 

それに、今の国際化社会、英語話者の大半はノンネイティヴです。

今ちょっと調べてみたところ、世界に英語話者は20億人いるそうなのですが、

そのなかでいわゆる「ネイティヴスピーカー」、英語を母語とする人はたった3億人だそうです。

他に、インドやシンガポールなど「公用語」として英語を使う国の人が10億人、

そして私たち日本人のように「外国語」として英語を学ぶ人が7億人。

(ベネッセ教育総合研究所サイトより。

http://berd.benesse.jp/berd/center/open/berd/backnumber/2006_05/fea_honna_01.html

この、母語話者以外の17億人の人達が、果たしてみんな「きれいな発音」で英語を駆使しているでしょうか?

私にはそうは思えません。それでも、きちんと英語を使いこなしている人はたくさんいます。

もちろんきれいな発音で話せるに越したことはないですが、発音より大切なものがたくさんあるはずなんです。

 

なのに、この発音偏重の番組改編は…。

うーん、時代に逆行しているとしか思えません。

 

(あと、イギリス英語とアメリカ英語でも発音が大きく違いますが、

えいごであそぼ」で使っているのはコテコテのアメリカ英語ですね。)

 

私は先ほど書いた留学先での経験談から、自分が語学を学ぶときも必ず「使える単語やフレーズを

大量に、そして繰り返し、身体が覚えるまでインプットする」ことを重視しています。

(私の英語学習法に関しては、長くなるのでまた改めてじっくりと書きたいと思います)

この方法でTOEICでも英検でも劇的に成果が上がりましたし、ネイティヴの方との会話にも困らないくらいに

英語力がついたので、きっと間違ってはいなかったのだろうと思います。

 

子育てを始めるときも、なるべくたくさん英語の音に触れられる環境に娘を置いてあげたいな、

と考えてきました。 

母語教育も大事なので、親が話しかける言語は必ず日本語。これ大切です。

昔、大学の言語学講義で聞いた話ですが、英語教育に力を入れすぎるあまり、両親ともに英語で

語りかけばかりしていたら、母語がわからなくなっちゃった例があるそうです。(かわいそう…)

 

となると、頼るべきはメディアの力。

以前の「えいごであそぼ」なら、英語の音を無理なく楽しく娘に聴かせてあげられる!

それも毎日10分ずつ、という時間もちょうどいい、と私も楽しみながら観ていただけに、

この番組改編は、私にとっては誠に残念なものだったのでありました。

娘はまだ「好き」「嫌い」もはっきり表出できる月齢ではないですが、新しい「えいごであそぼ」は

あまり集中して観ていないようです。

(一緒に観ている私が楽しくなさそうにしていることも、大いに関係あるかもしれませんが…。)

twitterをはじめSNSでも、おおむね不評な様子…。

「子どもがすごい食いついてる!」という意見もちらほらありますが、その多くが

「出演者が厚切りジェイソンだから」

であるらしく、なんだかガックリです。

出演者のネームバリューに頼ってどうするよ…。

話題の厚切りジェイソン氏は子役さんたちと一緒に「以〜上っ!」とかやってるし…。

あと、ナレーションでチャド・マレーンさんも出演していますが、こちらも日本語ばかりしゃべっています。

 

頼むから、英語をしゃべってくれーっ!!

 

と、愚痴っぽいことばかり書いてしまいました。

できれば、これから改善していってほしいな、との願いをこめて。

 

繰り返しますが、発音重視が悪いと言っているわけじゃないんですよ。

発音重視の番組は大人向け、指導者向けに作ってもらって結構ですが、子ども向けには

もっと英語漬けの番組を作ってほしい、という主張なのです。

 

娘の英語インプットに関しては、しかたないので、英語音声もあるアニメ番組を録画して

ちょっとずつ一緒に観ています。

ここでもEテレ頼りですが、週末に放映されている「おさるのジョージ」「ミッフィー

きかんしゃトーマス」あたりをローテーションで流していこうかと考えています。

あとは、私も小さい頃から親しんだディズニー映画のDVDを、少しずつ買いそろえていこう。

(実家にあるのはVHSなので…)

私の勉強にもなるし。

 

というわけで、これからも英語学習、親子ともに楽しんでいきますよー。

では、また。