かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

カセットテープをクルクルしました。〜ロシア語能力検定3級受検記録 その③〜

さて、昨日の続きです。

どこに需要があるのかわかりませんが、主に自分のためにやっています。

ロシア語能力検定試験3級の試験内容を振り返っていきますよー。

後半は和文露訳、聴取、朗読についてです。

 

③和文露訳

ロシア語能力検定試験、最大のヤマ場。

日本語で書かれた文章をロシア語に訳していきます。

難易度はそれほどでもなく、前回の過去問のほうが複雑だったようにも思えますが、

できているかどうかは別…(泣)。

頑張って最後まで書ききりましたが、さあ、どうかしら。

 

この和文露訳、もちろん習得語彙や格変化についての豊富な知識が必要なのですが、

それらと共に鍵を握るのは「時間配分」だと思っています。

ロシア語能力検定試験は、①文法・②露文和訳・③和文露訳の3つで120分。

その後、5分の休憩を挟んで④聴取が行われ、最後に⑤朗読、となります。

 

というわけで、まずは①〜③のどこに時間を割くかということが重要になってくるわけなのです。

 

問題の分量的には、120分あれば焦ることはあまりないと思いますが、

文法であれこれ考えすぎて時間を遣ってしまうと、あとでたいへん焦ることになります。

何しろ前回も書きましたが、文法はいちばん準備しやすく、得点しやすい分野なので。

わからない問題は飛ばしてわかるところだけ書いておいて、あとで時間がなくなったとしても、

最終的に6割できていればいいので、ここは合格に結びつきやすいのではないかと思います。

(最初にさらっと解いた段階で半分近くわからないとしたら、

 まだ3級を受けるには早かったというだけのことでしょうし…)

露文和訳も、それこそ出て来る表現を「知ってるか知らないか」だけの世界であるため、

ケアレスミスが発生する可能性も低く、得点しやすい分野といえるでしょう。

 

というわけで、今回も時計とにらめっこしつつ、文法はざっと30分で解答終了。

次の30分を和訳に使います。2題あるので、1題15分でガーっと解答。

わからない語は訳出せずに印をつけておいて、後で…という方法を毎回とっていますが、

今回はわからない語がほぼ無かったのがラッキーでした。

あとは残った1時間を、まるまる露訳に充てます。

 

さて、出題内容ですが、こちらも例年通り2題ありました。

最初はイワンとナターシャという若い夫婦の暮らしについて説明する文章。

のっけから「イワンとナターシャは夫婦だ。」で、「夫婦って…?」と躓いてしまいましたが(汗)、

調べたところ「супруги」。見たことない単語だ…。3級でさらっと書けるものなんだろうか?

わからなかったので、苦し紛れに「муж и жена(夫と妻)」と書きましたが、どうかしら。

後は、二人が暮らす家や職業、通勤形態(バスで2時間かけて通っている)についての

説明文が続きました。

「ナターシャが大学を卒業し(終え)」、「仕事を始める」というフレーズを訳すとき、

кончить-кончать(終える)

начать-начинать(始める)

の二組(どちらも完了体—不完了体)の体と活用がごっちゃになってしまいました。

特に「始める」の二組の活用がややこしいので、ここで唐突におさらいしておきます。

 

начать…начну-начнёшь-начнёт-начнём-начнёте-начнут

начинать…начаю-начаешь-начает-начаем-начаете-начают

 

完了体начатьの三人称単数形のつもりでначаетと書いたけれど、これは不完了体начинатьの活用。

начатьの三人称単数形はначинёт。

どう考えても、逆の方がすんなり納得できるのにー。

と、恨み言を言っても仕方あるまい。

 

この記事に目を通してくださっている奇特なアナタがもし、

ロシア語に少しでも通じているのならば、納得していただけることと思うのですが…

ロシア語学習は不規則形に次ぐ不規則形、不自然な変化に次ぐ変化に順々に殴られていく作業。

つまり理不尽との闘いなのです。(なんという暴論)

だからこそ、不規則形が口をついて出るほどまでに身についたとき、

なんともいえぬ達成感に身を焦がすことになるのです。

 

ロシア語をやったあとで英語学習に戻ると、

 

動詞の変化形が3種類しかない…!

名詞が文のどこに置かれても格変化しない…!!

男性形女性形中性形複数形で、形容詞の形を変えなくてもいい…!!!

 

「なんて…なんて素直な言語なんだ!!!」

 

と感動の波に打ちひしがれること請け合いです。

少なくとも、私はいつもそうです。

 

ちなみに、私が好きなロシア語文法用語は

「被動形動詞過去短語尾男性単数形」

です。

 

はい、また脱線しました。

露訳の話に戻りましょう。

イワンとナターシャの暮らしについて。「イワンは大学を3年前に卒業した」

「まだ大学生のナターシャが1年後に卒業して就職すれば、二人は引っ越す予定だ」

など、過去と現在、未来の時制の書き分けが鍵だったのではないかと思います。

完了体と不完了体の使い分けが、まだうまくできていないということを痛感しました。

 

二題目は、「私の住む小さなまち」という主題。

映画館がなかった私のまちに、今年ついに映画館ができた。

1階にはロビー、2階にはカフェ、3階にはホールがあって、云々…

という内容だったと記憶しております。

1階、2階という階数は、на первом/втором/тритьем етажеと書きます。

序数詞の前置格は少し自信がなかったですが、あとで調べたら合っていました。

あとは、最後の1文「私たちは、この映画館を誇りに思っています」。

「誇りに思う」がわからず、調べたところ「гордиться」だそうですが、

これも3級にしては難解であるように思えます。意訳のしようもないし…。

 

と、ここまでをまとめると、単純に知らなくて書けなかった表現は2つだけなのですが、

恐らく格変化の間違いやスペルミス、前置詞などの細かい間違いは無数にあったように思います。

あとは、どういう基準で採点しているかによりますね…。うーん、合格しててほしいっ。

 

④聴取

トーリーのある平易な文章が、ゆっくりしたテンポで3回繰り返して読まれます。

難しくはありませんが、この試験で特徴的なのは、事前に問題を読んでおくことができないこと。

解答用紙を配られて、名前を書いたらすぐに音声が流れます。

質問項目もすべてロシア語で書いてあるので、

「問題を一生懸命読みながら、音声も集中して聴く」

というマルチタスクが要求されます。

 

平易な文章とはいえ、最初は問題を読みながらということもあって全貌が掴みにくく、

2回目、3回目で少しずつストーリーが頭に入ってくる、というかんじでした。

忙しくて頭が真っ白になっちゃいそうですが、とにかく落ち着くこと。

そして、問題文に出てくる単語も大いにヒントになるので、

キーワードらしい言葉に注目しながら耳を傾けること、が大切かと思います。

(というか、質問は単純なものばかりなので、質問と同じフレーズが読まれて

 そのまま次の言葉が書かれた選択肢を選べば正解…ということも少なくありません。)

 

内容は寓話のようなストーリーで、ある青年が幸せを探しに家族を残して旅に出るけれど、

本当の幸せは「ふるさとの平穏な暮らし」にあったのだと気づいて、

家族のもとに帰っていく…というような、ありがちな話でした。(こらっ)

質問にも変なひっかけはないようでしたので、まずまず得点できたのではないかと思います。

 

⑤朗読

ロシア語能力検定試験のユニークなところ。朗読のテスト。

配られたテクストを、筆記試験と同じ会場で、全員一斉にカセットテープに吹き込みます。

もういちど言います。

 

全員一斉に、

カセットテープに吹き込みます。

 

4級のときも思ったのですが、ツッコミどころが多くて笑っちゃいそうになります。

まず、筆記試験が行われる前から、各座席に用意されている小型カセットデッキ

これ実家にあったわー。

まずはこれの使い方が、試験監督の方によって説明されるのです。

 

「えー…最近の若い人は、カセットの使い方がわからなかったりしますから説明しますね」

(ここで毎回、小笑いが起こります。ちなみに受検者は中高年の方が圧倒的に多いです)

「まず、カセットはテープが透明なところには録音されませんから、カセットを取り出して、

 鉛筆をカセットの穴に刺して、黒いテープが出てくるまで巻いてください。

 

カセットテープを鉛筆でクルクルするなんて、30代前半の私からしても

小学校時代以来のことです。

それなのに、会場にいる10人弱(少ない…)の受検者が一斉に、真剣な顔をして

クルクル鉛筆を回しているさまは、シュール以外の何物でもありません。

隣のマダムが「逆にまわしてたるんじゃった…どうしよう…」とか言っています。

反対向きにまわせばいいんじゃないでしょうか。

試験監督さまの助けを借りて、全員の黒いテープが無事に所定の位置におさまりました。

 

続いて、試験の流れです。

「最初に5分間、黙読の時間を取ります。その後に合図をしますので、各自録音してください」

本当にこの座席のままで録音するんだな…(4級で知ってたけど…)。

「まず、録音ボタンを押したら、6ケタの受験番号と名前を言ってください」

「あの…」と、ここで受検者の一人が手を挙げます。まじめそうな方です。

「受験番号というのは、じゅうにまんさんぜん…と読んだらいいのでしょうか」

「いえ、いちにいさん…と1ケタずつ読んでください」

そらそうや。

でも、なんだか和みました。ありがとう、おじさん。

 

「録音の時間は3分です。読み終わったら、2回目、3回目と繰り返してもらってもかまいません」

このルールも独特ですよね。最初に戻って繰り返し読んでもいいということは、

2回以上読んだ箇所については、うまく読めているほうを採点する…ということなのでしょうか。

それとも、2回目に読んだほうが間違っていたら減点されるのか?

今回、私も少しだけ2回目に突入しましたが、ひょっとしたら読まない方が得なのかも…

とか考えると、モヤモヤしちゃいます。

 

いよいよ試験開始。問題用紙に目を通します。

5分しかないですが、長い文章ではないので、落ち着いてメモをとっていきます。

3級からはアクセント記号がないので、各単語のアクセントを記入していくのがメイン作業。

あとは疑問詞などストレスをおくところに印をつけたりして、読み方をイメージします。

面食らったのは、数字がたくさん出てきたこと。2ケタも3ケタもありました。

3ケタのものは、例えば「225」と書かれているものを

「どびえすち どばーっつぁち ぴゃーち」と読まなければならないので、メモが不可欠。

というか、メモがあっても実際読むときは戸惑いました。

過去問にも数字が出てきた例があまりなかったので。

そのせいでちょっとリズムが乱れたかもしれません。

 

あとは、朗読では各単語のアクセントにどうしても注意がいってしまい、

文全体をみてどこにストレスを置くか、どのようなリズムで読んでいくかというところが

おろそかになってしまいがちです。

今回、私もやはり準備不足がたたって、アクセントを意識するので精一杯になってしまいました。

アクセント自体は、わからないものも少なかったし、正確に読めたのではないかと思うのですが…。

周りがざわざわしているのもあって、今ひとつ文章全体のリズムがつかめなかったように思います。

(まあ「全員一斉に」となっているのは、会場の都合で仕方ないことなんでしょうけれども。)

あとは採点者さまの温情に期待するばかりでございます。

 

以上、長い長い振り返りでしたが、ロシア語能力検定試験のあらましをまとめました。

結果は1ヵ月以上後になりますが、合格であれ不合格であれ、必ずここで報告いたします。

結果が出るまでは、次の試験対策をすることもできませんから、

娘とチェブラーシカのDVDでも観ながら、ゆったりと待とうと思います。

 

そして、次は6月。

スペイン語検定の5級を受けます。

こちらも、今やっている学習法や試験対策など、随時書き留めていきますね。

 

長文、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

では、また。