かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

42種類の衝撃。 〜スペイン語検定試験5級受検記録 その①〜

こんにちは。

昨日の記事は疲れていたときに書いたので、会社で休憩中に読んだナコ太さんから電話がかかってきて「おおげさやなあ」と笑われてしまいました。

うん、私もそう思う。本格的なイヤイヤ期の大変さなんて、きっと、今の比じゃないはず。

こころが疲れていると、ネガティブになっちゃいますね。でも、ナコ太氏もいつも協力してくれているし(週末、昼寝させてくれてありがとう)、心強いママ友たちや離れて暮らす家族からのアドバイスをもらいつつ、育児を楽しんでいます。

 

さて、スペイン語検定(以下、西検)5級を受けてきましたので、ようやく振り返ります。

そのまえに級の概要を。

公式サイトによると、西検5級は「平易な文章の読み書きができ初級文法(直説法)終了」レベルです。英検でいうと3級くらいにあたるそうです。昨年受けた6級との大きな違いは、過去形・未来形・完了形など動詞の活用が複雑になるところと、リスニングがあるところ。試験時間は60分です。

 

動詞の活用と書きましたが、スペイン語は英語と違い、動詞の活用形のバリエーションが豊富です。具体的に言うと、1つの動詞につき、人称変化6種類×時制7種類=42種類の活用形があります(命令形や完了形を入れると、もっと多いですが)。

私は大学時代にスペイン語の授業を受けていましたが、いちばんの衝撃はここでした。何せ、英語は過去形・過去分詞形・ing形の3種類しかありませんからね。毎回、小テストでこの42種類をランダムに答えさせられるのですが、これがけっこうきつかった…。でも、このとき頭に叩き込んだことが財産になっています。あれから10年以上経って勉強を再開しましたが、若いときに覚えたことというのは、わりと記憶に残っているものですね。特にスペイン語はリズムがいいので、繰り返し唱えながら覚えた活用が身体に根付いているようです。

 

42種類もあって大変だと思うかもしれませんが、動詞の変化形が豊富だということは、つまり動詞一つに色んな情報を込められるということ。主語も時制も動詞の活用一つで表現できちゃうので、細かい説明は不要なのです。使いこなせれば、とっても便利。

 

※逆に、動詞の変化さえマスターしちゃえば、他に難しいことはあんまりないんじゃないか…というのが、私のスペイン語に対する印象です。語彙は複雑になればなるほど、英語に似ているものが多くなるし。たくさん覚えなきゃならないのは動詞くらいではないかと。まあ、どう感じるかは人それぞれでしょうけれど。

 

で、5級ではこの中から、直説法の現在形・点過去形・線過去形・未来形・過去未来形の5種類の時制を覚えなければなりません。特に、不規則変化の多い点過去形がカギを握ると思い、試験対策してきました。

 

が、結果を見ると…

点過去形の不規則変化の出題は1問のみでした。

がーん。一生懸命覚えたのに…。

 

ま、よく使う時制だし、がんばって覚えたことは無駄ではないよね。

 

本格的な試験対策期間は1ヵ月。

今回使用した教材をメモしておきます。

 

NHKラジオ第2「まいにちスペイン語中級編 Un paso más」

何よりも、いちばんお世話になりました。初級編と応用編をつないでくれる中級編。4月〜9月の半年でひとまとまりの番組です。スマホアプリでストリーミング再生できるので、何度も何度も繰り返し聴き込むことができ、たいへんありがたかったです。

なんともタイムリーなことに、この講座では、5級の文法事項をすべてカバーする内容がわかりやすくまとめられています。しかも6月までにちょうど直説法が終わるように組み込んでくれていて、ひょっとして、西検を意識した構成だったのか?と勘ぐってしまうほど(笑)。文法の学習は、ほとんどこれだけで事足りました。これから番組は接続法の学習に入っていくので、4級対策も引き続きこの講座で学習しようと思っています。

週の文法事項を散りばめたスキットが長めの文章で作られていて、毎週これを和訳だけ見て書けるようになるまで丸暗記しました。西検は関係ないですが、ライティング力もこれで鍛えられているように思います。日常会話で使えるフレーズもたくさんあって、実践にも役立ちそうです。

 

テキストは毎月買っているけれど、こんな内容の濃い語学講座を基本無料で提供してくださるNHKラジオ様には頭が下がります(あっ、受信料は払ってますよ)。いつもお世話になっています。

 

余談ですが、他の語学講座や「ラジオ英会話」、「実践ビジネス英語」もおもしろいよ。

 

白水社 スペイン語検定対策5級・6級問題集

2010年に刊行された問題集。6級のときから使っています。文法事項がすっきりとまとめられていて、問題集というよりは参考書としての役割が大きかったです。

が、少し内容が古いのか、実際には出題されない西作文問題がたくさん出てきたり、逆にこの問題集で触れられなかった関係代名詞dónde・quiénが試験で出題されたりと、出題傾向から少しズレがあるように感じられました。頻出語彙・イディオムのカバー率はまずまずで、模擬試験の内容が的中したものもありました。

 

白水社 スペイン語検定5級・6級単語集

過不足なく5級・6級受検に必要な語彙がまとめられています。この本の全ページ数を学習日数で割り、毎日少しずつ知らない単語をまとめてマイ単語帳を作成しました。「身体の部分」「動物・植物」など、カテゴリごとに語彙をまとめているところ、キーワードを散りばめた例文をCDに吹き込んであるところ(使わなかったけど…)が長所だと思います。その語を使ったイディオムが併記してあるのも、気が利いています。

使いにくいのは、時々同じ単語が別のページにしれっと出現するところ。悪いこたないんですが、「さっきのと同じ…? 違う言葉?」といちいち考えなきゃいけないので、軽く徒労感がありました。

ですが、これのおかげで、試験でも知らない単語に出くわさずにすみました。4級単語集も同じシリーズを購入しようと思っています。

 

ALC キクタン スペイン語初級編

「入門編」が西検6級、「初級編」が5級をだいたいカバーしている単語集。英単語で有名な「キクタン」シリーズ、好きなので購入したのですが、これはあまり活用できませんでした。

音声を聴きながら覚えられるのが「キクタン」の特長。「入門編」は大いに役立てられたのですが、「初級編」は何故か、動詞一つ一つの音声とともに「点過去形の活用を超早口で言う」のがセットになっていて、聴いているととっても忙しない気持ちになります(笑)。そのうえ再帰動詞ともなると、代名詞までくっついちゃうので、更にあわただしい音声に…。きっと、点過去形でつまずく人が多いから…という配慮なのでしょうが、この超早口をずっと聴きつづける気になれなくて挫折しました。

そして、この「キクタスペイン語」、入門編と初級編しかないのですね。求む、中級編!

 

さて、長くなりました。次回は検定試験の内容を振り返っていきます。

それでは、おやすみなさい。

 

【続きはこちら↓】

リスニングで雑音入っちゃったら、どうしよう。 〜スペイン語検定試験5級受検記録 その②〜 - かあさんは雨女