かあさんは雨女

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英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」1月14日放送分〜

こんにちは。

前回「もうすぐ大腸の内視鏡検査だぁ〜、しょんぼり」みたいなことを書きましたが、今週、無事に検査を受けてまいりました。

食事制限があったり、何時間もかけて下剤を飲んだりと色々たいへんでしたが、終わってみればなかなか得難い経験でございましたよ。

このことについては、情報として一度まとめておこうと思い、ただいま鋭意執筆中でございます。

 

さて、まいどギリギリになってしまいますが、今回は「ミッフィーのぼうけん」英語ディクテーションです。先週日曜放送分をお届けいたします。

 

この「ステキなえはがき」というお話は、既にDVDに収録されているところをみると、恐らく再放送なのですね。

ひょっとして、これからずっと再放送なのかな…?

ま、当ブログでは私の耳によるディクテーション&英語解説を淡々とお送りするのみですので、模範解答が見たい方はDVDをご購入くださいませ。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜 

 

「ステキなえはがき」1月14日(日)放送分

 

ミッフィーが、何やらごきげんで歩いています。呼び止めるナレーションさん。

 

Narration: Where are you off to, Miffy?(どこへ行くんだい、ミッフィー?)

Miffy: I'm going to Barbara's shop to buy a postcard to send to Uncle Pilot.

(バーバラの店へ、ポストカードを買いに行くの。パイロットのおじさんに送るのよ。)

 

"be off"には「出かける」という意味もあり、「どこへ出かけるの?」と聞くときにこの"Where are you off to?"のフレーズがよく使われます。辞書には"Well, I'm off!"(さあ、出かけるぞ!)という例文もありました。

Uncle Pilotというのはミッフィーの叔父さんで、文字通り飛行機のパイロットをしています。ちゃんとした名前があるのかどうかわかりませんが、「パイロットのおじさん」というのが名前みたいになっていますね。

飛行機で世界中を飛び回るお仕事をしているおじさんは、ミッフィーといつもポストカードのやり取りをしているようです。

 

Narration: That's a nice idea. What are you going to write?(それはいい考えだね。何を書くの?)

Miffy: I don't know. Uncle Pilot always has exciting things to write about, but I don't...

(わからない。パイロットのおじさんには、いつも(ポストカードに)書けるような面白い話題があるんだけど、私にはなくて…)

Narration: I'm sure you'll think of something.(きっと何か思いつくはずだよ。)

Miffy: I hope so. I'm nearly at the shop!(そうだといいわね。もうすぐお店よ!)

 

世界中から話題を提供してくれるおじさんと、平凡な日常を送っている自分。ミッフィーは、おじさんに何を書いたらいいのか、ちょっと困っているようですね。

"nearly"は「ほとんど、あと少しで」という意味なので、"I'm nearly at the shop"は「私はあと少しでお店にいる状態になる」、つまり「もうちょっとでお店に着く」ということですね。

 

この"nearly"について、ちょっと面白い発見をしたのでメモしておきます。

「ほとんど」という意味なので"almost"と同じだと思っていたのですが、英和辞書にこんな記述を見つけたんです。

 

almostはもう少しのところである状態に達していないこと、nearlyはもう少しのところである状態に達しそうなことを言う。(ジーニアス英和大辞典より:太字は引用者による)

 

微妙にニュアンスが違うんですねー。更に、こんな例文も載っていました。

 

She nearly drowned.

She almost drowned.

 

この二つ、訳すならば両方とも「彼女は危うく溺死するところだった。」となるのですが、

 

almostでは危うかったが結局溺死しなかったこと、nearlyでは危うく溺死しそうになったことが強調される。(出典:同上)

 

と説明がありました。訳は同じになるものの、伝えたい意図が異なるということなのですね。

 

"I'm nearly at the shop."は「もうほとんど着いてるよ!」というニュアンスを伝えるものなのでしょう。

ただ、その反面、「通例nearlyは英で、almostは米で用いられる。」ともあり、単にイギリスで一般的だから"nearly"を使っているのか…? 深く考えるとキリがなさそうです。

 

さっそく話が脱線しました。お話に戻りましょう。

 

Miffy: Hello, Barbara.(こんにちは、バーバラ。)

Barbara: Miffy! What can I do for you today?ミッフィー! 今日は何を探しているの?)

Miffy: I'd like to buy an exciting postcard please.(おもしろいポストカードを一枚、買いたいの。)

Barbara: An exciting postcard? Well, let's see what we can find.

(おもしろいポストカード? そうね、どんなのがあるか見てみましょうか。)

 

バーバラの言った"What can I do for you?"は、直訳すると「私はあなたのために何ができますか?」ですが、お店の人がお客さんに言うお決まりのフレーズです。「いらっしゃいませ、何をお探しですか?」くらいの意味で使われますね。同じような意味の表現で"May I help you?"というのもあります。

 

Barbara: Here we are. Oh, dear...(ここよ。あら、まあ…)

Miffy: What's the matter, Barbara?(どうしたの、バーバラ?)

Barbara: This is where the postcards should be, but I've run out.

(ここにポストカードがあるはずなんだけど、売り切れちゃったわ。)

Miffy: Oh, no!(えっ、大変!)

Barbara: Don't worry. I think I've got some in the storeroom. Will you look after the shop for me while I go and see?

(心配しないで。倉庫にいくつかあったと思う。私が見に行っている間、お店を見ていてくれるかしら?)

Miffy: Me? Look after the whole shop!?(私が? お店をぜんぶ?)

Barbara: It won't be so long. I'm sure you'll be fine.

(そんなに長くはかからないから。あなたなら、きっとできるわよ。)

Miffy: I'll do my best.(一生懸命やってみる。)

 

バーバラが言った"This is where the postcards should be"について。

"should"というのは、「人を主語にして「〜すべきだ」という意味で使う」と中学校で習ったように思いますが、物を主語にして「〜のはずだ」というふうに使ってもよいのですね。「ここにポストカードがあるはず(だけど、無い)」というニュアンスを伝える表現です。

"run out"は「尽きる、なくなる」という意味のイディオムです。

"look after"は「世話をする、注意する」という意味のイディオム。この場合は「お店の世話をする」、つまり「店番をする」という意味になります。

 

 バーバラ、こどもであるミッフィーに店番を頼むとは、なかなかチャレンジャーですね。お手伝いが大好きなミッフィー、二つ返事で引き受けましたが…?

 

Miffy: Welcome to Miffy's shop. How can I help you?ミッフィーのお店へようこそ。何をお探しですか?)

 

さっそく「ミッフィーのお店」にしちゃいました。ちゃっかりさんですね。

そこへ、ともだちのメラニーとグランティが入店。

 

Miffy: Hello, Melanie.(こんにちは、メラニー。)

Melanie: Miffy!ミッフィー!)

Miffy: Hello, Grunty.(こんにちは、グランティ。)

Grunty: Oh.(あっ。)

Miffy: Welcome to my shop.(私のお店へようこそ。)

Melanie: What are you doing behind there?(その(カウンターの)後ろで何をしているの?)

Miffy: I'm looking after the shop for Barbara. What can I do for you today?

(バーバラのために店番をしているの。今日は何をお探しですか?)

Melanie: I'd like two carrots, please.(にんじんを2つ、お願い。)

Miffy: This way.(こちらです。)

Grunty: Ummm… Yum.(うーん…おいしそう。)

 

ラニー、店番をしているミッフィーを見て"What are you doing behind there?"と驚きます。"behind"は「〜の後ろに」という意味で、本来ならばお客さんとしてレジカウンターの前にいるべきなのに、レジの後ろにいるのは一体どういうことか、と訊いているのですね。

さっそくメラニーを商品のところへ連れていくミッフィー、なかなか店員姿が板についています。

食いしんぼのグランティは、レジ横のドーナツを見つめていますが…?

 

Miffy: Two carrots. That will be two coins, please.(にんじんを2つ。コイン2枚になります。)

Melanie: Thank you, Barba-- oh, I mean Miffy. (ありがとう、バーバ… あっ、ミッフィー。)

 

「お会計、〜円になります」という表現、日本語では「ファミコン言葉(ファミレスやコンビニで使われる独特の言い回し)」と揶揄されるものですが、英語では"That will be 〜"というのですね。何となく日本語と英語が対応しているようで、おもしろいです(英語では、こういう表現が一般にどういった扱いになるのかわかりませんが…)。

レジまで打てるミッフィー。どこで覚えたんだー! メラニーも鮮やかなレジさばきに、思わず「バーバラ」と語りかけそうになっちゃっています。

 

Miffy: And what would you like, Grunty?(あなたは何をさがしているの、グランティ?)

Grunty: I'd like one of those, please.(これを1つ、お願い。)

Miffy: OK. Oh, it's very sticky.(わかった。あっ、これ、とてもベトベトしてる。)

Grunty: Oh yum, thank you.(わあ、おいしそう、ありがとう。)

 

グランティ、やっぱり見つめていたドーナツ(菓子パン?)を買うようです。

「くっついて離れない、のりづけする」という意味の動詞"stick"が形容詞化して"sticky"。「粘着性でべたべたする」という意味のほかに、「汗でべとついた、蒸し暑い、不快な」という意味もある多義語です。調べると、他にも実に多彩な意味がある語でしたが、長くなるので割愛。気になる方は辞書を引いてみてください。

 

Miffy: Call up(?) Miffy's shop again soon, bye.(またお越しください。さよなら。)

Melanie&Grunty: Bye, Miffy.(さよなら、ミッフィー。)

 

この"call up"という聴き取りが正しいのかわかりませんが、こう言っているように聞こえました。文脈的には「また来てね」と言っている場面ですが…。

"call up"というイディオムにもたくさん意味があって、「電話をかける」のほかに「呼び起こす、思い出す、召喚する、選ぶ」などなど。「何かあったら連絡してね!」または「必要なときは呼んでね!」という意味を含めたフレーズ、ということでしょうか。

 

Barbara: Sorry that took so long, Miffy. They were right to the back(?).

(遅くなってごめんね、ミッフィー。すぐ後ろにあったわ。)

Miffy: We had customers.(お客さんが来たわ。)

Barbara: We did? And you served them all by yourself?

(そうなの? それで、あなたは一人で応対したの?)

Miffy: Uh-huh.(そうよ。)

Barbara: Well done, Miffy! Now let's choose an exciting postcard for you.

(すごいわ、ミッフィー! じゃあ、おもしろいポストカードを選びましょう。)

 

そこへバーバラが再登場。

"serve"は、「(料理などを)給仕する」という意味にとってしまいがちですが、料理に限らず「お客さんの応対をする、サービスをする」、というときに使える動詞です。

ミッフィー、いよいよおじさんに送るポストカードを選びます。

 

Miffy: Ah, oh, this one. Miffy's shop… oh, I mean, your shop.

(ああ、これがいい。ミッフィーのお店…じゃなくて、あなたのお店。)

Barbara: You did such a good job looking after my shop, you can have the postcard for free!

(あなたは店番でとてもいい仕事をしたから、ポストカードをタダであげるわ!)

Miffy: Oh, thank you, Barbara. Bye!(わあ、ありがとう、バーバラ! さよなら!)

Barbara: Bye, Miffy!(さよなら、ミッフィー!)

 

ミッフィーのお店」って、まだ言ってる。よっぽど楽しかったんだね。

そして、店番のバイト代にポストカードを譲ってもらえました。ミッフィーは大喜び。

それにしても、自分の店の外観をポストカードにして売るとは、バーバラ、なかなかやり手ですね(?)。

 

ミッフィー、さっそく家に帰って、お手伝いの成果をママに報告です。

 

Miffy: Look, Mommy. I got a postcard, it's picture of Barbara's shop.

(ママ、見て。ポストカードを手に入れたわ。バーバラのお店の写真よ。)

Mother: Well done. And did you think of something to write while you're out?

(よくできました。それで、出かけている間、何か書くことについて考えた?)

Miffy: No, I was so busy I forgot.(ううん、私はとても忙しかったから、忘れてた。)

Mother: Busy? Why? What did you get on to?(忙しい? なぜ? 何をしていたの?)

 

ミッフィーの言っている"I was so busy I forgot."というのは、中学校で習う、いわゆる「so-that構文」というやつですね。

"A is so ~ that ..."で「Aさんは、あまりに〜だったので、…した」という意味になる、アレです。口語なのでthatが省略されていますね。

 

ママの"What did you get on to?"は耳慣れない表現ですが、"get on to ~"というイディオムには略式のイギリス英語で「(問題など)を処理する、(人)の相手をする」という意味があるそうです。「忙しかったなんて、いったい何の問題に関わっていたの?」というくらいの意味ですね。

 

そこで、今日あったことを一気にママに説明するミッフィー

 

Miffy: Well, I went to the shop, but Barbara had run out of postcards.

(ええと、お店に行ったけど、バーバラのポストカードは売り切れていたの。)

So she went to find some, and I had to look after the whole shop, all by myself!

(それで、彼女は(ポストカードを)探しに行って、私が店番をしたのよ、一人で!)

And I sold things to Melanie and Grunty. And I got a bun stuck to me like this.

(そしてメラニーとグランティに品物を売って、そしたらパンがこんなふうにくっついちゃって。)

And then, Barbara gave me the postcard for free to say thank you.

(それで、バーバラがお礼として、ポストカードをただでくれたの。)

 

マシンガンのように説明を続けるミッフィーに、ママもタジタジ。

ちなみに、グランティが買ったドーナツのような菓子パンのようなアレが、ここでは"bun"と表現されていましたね。日本でも、ハンバーガー用のパンを「バンズ」と呼んだりします(これはアメリカでも一緒)が、イギリスでは「小さい丸い菓子パン」のことも指すそうですよ。

 

Mother: Oh, slow down, I can't keep up. And look, the postcard is already full.

(ああ、ゆっくり話して、ついていけないわ。見て、ポストカードがもういっぱいよ。)

Miffy: I did have lots of exciting things to write about after all. Oh! I need some more postcards. Go quick(?) and write one to Grandma, and Grandpa, and Aunt Alice and…

(私にも結局、おもしろい話題がたくさんあったのね。あっ! もっとポストカードが必要だわ。早く買ってきておばあちゃんに書かなきゃ、おじいちゃんやアリスおばさんにも…)

Mother: Miffy, if I write all of those, my arm will drop off. Miffy?

ミッフィー、もしそれを私が全部書かなきゃならなかったら、腕がとれちゃうわ。ミッフィー?)

 

ミッフィーは、まだ字が書けないのかしら。ママが代わりに口述筆記をしてくれるようです。(ミッフィーって何歳くらいの設定なんだろう…? 5、6歳くらい?)

「書くことがない」と心配していたミッフィーですが、今日のできごとは大冒険だったようですね。パイロットのおじさんだけでなく、もっとたくさんの人に今日の冒険を伝えなきゃ…とはやるミッフィーに、「そんなに書いたら腕がとれちゃう(my arm will drop off)」と焦ってコメントするママ。ちなみにこの台詞、吹き替えでは「手がしびれちゃいそう」とマイルドな表現になっていました(笑)。

が、そんなママを尻目に、一目散に家を飛び出すミッフィー

ママの腕に幸あれ! というところで、今日はおしまい。

 

さて、書きたいことが色々と溜まっているのに、なかなか時間がとれない今日この頃ですが…。

今のペースで週1回以上、じっくりと語学に向き合う時間が、私のなかでとても有意義なものになっています。

育児も楽しいですが、毎日の生活が単調になってしまいがちなので…。日々、何か学びがあって、それを読んでくださる方々と共有できている事実がとても嬉しいのです。

ゆったりとしたペースですが、これからも楽しんで執筆していきます。

 

では、また近いうちにお会いしましょう。