英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」1月21日放送分〜
こんにちは。
先日、大腸の内視鏡検査についての記事を書いたところ、ウェブ閲覧中に便秘薬の広告が表示されるようになってしまいました。
恐らく、記事を書くにあたって大腸の検査やはたらきについて検索したため、AIが「うんちに興味がある人なんだな」と判断したのだと思われます。テクノロジーの進歩は目覚ましいものですね。
さて、ここで突然ですが、我が家の1歳児・おタマの本日の所業をご覧ください。
私の視力は両目とも0.1を切るド近眼なのですが、おタマは眼鏡で遊ぶのが大好きで、いつも私の顔からブン取っておもちゃにしてしまうのです。
今日も「まあ少しくらいならいいか…」と触らせていたところ(危ないのでおススメはしませんよ!)、いつの間にか真っ二つになった眼鏡をキャッキャと振り回していたので、驚いて取り上げた次第なのでございます。
よく見ると、ツル部分のジョイント(金属製)がポッキリと折れています。きっと何度も何度ももみくちゃにされて、金属疲労を起こしていたのでしょう。これはもう素人の小細工では直りそうにありません。
10年以上愛用してきたメガネさん、ついに殉職!!
お疲れさまでした…。
さて、まいど「何のこっちゃ」な書き出しですが、今日は先週分の「ミッフィー」英語ディクテーションをお送りいたしますよ。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ミッフィーとワニ」 1月21日放送分
何やら皆の前で、ミッフィーのお友だち・メラニーがお話をしています。
Melanie: This is my toy, Monkey. Look, he can swing around!
(これは私のおもちゃ、おサルさんです。見て、彼はくるくる回れるの!)
どうやら、学校(幼稚園?)で、お気に入りのおもちゃを紹介するプレゼンをしているようですね。
"swing"は他動詞で「(物を)揺らす、振る)」という意味が知られていますが、自動詞として「(人・物が)回転する、旋回する」という意味でも使えるのですね。
楽しそうにおサルさんをブンブン振り回すメラニー。見ている皆も笑顔です。
Teacher: Oh, very nice, Melanie, thank you. Grunty, your turn to show us your toy.
(まあ、とても素敵ね、メラニー。ありがとう。グランティ、あなたの番よ、おもちゃを見せて。)
Grunty: Oh, right. This is Quacky Duck. He goes "Quack!"
(わかりました。これはクワクワアヒルです。「クワッ」て鳴くの!)
Dan: Oh, my Crocodile goes "Snap"!(へえ、ぼくのワニは「パクパク」って言うよ!)
Teacher: Can you show us, Dan?(見せてくれる、ダン?)
"quacky duck"という語は訳すのが難しいのですが、アヒルの鳴き声は擬音語で"quack"と表すので、"quacky"はその形容詞形で「クワックワッと鳴く」という意味になります。
ちなみに、ここで出てきたように"go"という動詞で「(動物などが)鳴く」「(人が)言う」という意味を表すことができます。口語や歌詞ではよく耳にする表現ですね。
グランティのアヒルちゃんの鳴き声に対抗(?)して、ダンも自分のワニのおもちゃを披露します。
ワニの鳴き声…ではありませんが、パクパクと噛み付く音は"snap"と表現されます。
調べたところ、こんな歌もありましたよ。日本語にすると「ワニさんみたいに、パクパク(snap)してみよう」といったところでしょうか。
The Crocodile Snap (Rhythm song) - YouTube
Dan: Look, it's good, isn't it?
(見て、すてきでしょ?)
Teacher: That's a lovely crocodile, Dan. And a really nice quacky duck, Grunty.
(かわいいワニさんね、ダン。そしてとてもすてきなアヒルさんだわ、グランティ。)
Teacher: We've got time for one last toy. What did you bring, Miffy?
(あと一つ、最後のおもちゃを見る時間があるわね。何を持ってきたの、ミッフィー?)
Miffy: My Bear, of course. He loves dancing, and hopping, and hugging, too.
(もちろん、私のクマさんです。彼はダンスや飛び跳ねること、それにハグが大好き。)
Teacher: Oh, I can see you love your bear very much, Miffy.
(あら、あなたはクマさんのことが大好きなのね、ミッフィー。)
Miffy: Uh-huh.(うん。)
Teacher: Right, that's the end of "bring your toy to school day".
(いいわね、それでは「学校におもちゃを持ってくる日」はおしまいです。)
Teacher: Time to go home. Everyone put your toys away, then get your coats.
(おうちに帰る時間よ。みんな、おもちゃを片付けて、上着を持ってきなさい。)
ミッフィーは、いつも一緒にいるクマさんを紹介していますね。
ところで、みんなが自分のおもちゃを呼ぶときの"Quacky Duck"や"Bear"という語について。「アヒル」や「クマ」を表すただの一般名詞とも取れる語なのですが、呼びかけるときにはきっと名前(固有名詞)のような気持ちで呼んでいるのだろうなと思い、頭文字を大文字にしてみました。
現に、グランティは自分のアヒルさんを紹介するときに"This is Quacky Duck."と言っています。"quacky duck"を一般名詞と考えるなら"This is a quacky duck."と不定冠詞"a"をつけるはずですが、固有名詞と考えるのならば冠詞は要りません(人の名前に"a"や"the"はつけませんものね)。
この後の展開でも、それぞれのおもちゃの名前に冠詞はついていませんので、このディクテーションでもおもちゃの名前は固有名詞として扱うこととします。
そして、細かいことですが、先生のせりふでは
"That's a lovely crocodile, Dan. And a really nice quacky duck, Grunty."
と、おもちゃの名前に"a"がついていますね。先生は子どもたちほどおもちゃに愛着を感じていないので、おもちゃを一般名詞とみなして不定冠詞をつけている、ということなのでしょう。
さて、おうちに帰る準備を始めた子どもたち。
"put away"は「片付ける、しまう」という意味のイディオムなので、"put your toys away"で「あなた達のおもちゃを片付けて」ということですね。
みんな、我先にとおもちゃをかばんに片付け、上着を取りに行きました。
ところが、メラニーが自分のかばんを取るときに、他の3人のかばんを落としてしまいます。
Melanie: Oh! Oops.(あっ! 大変。)
慌ててかばんを拾い、机の上に戻すメラニー。
なんだか順番が入れ替わっているような…。学校指定のかばんなのでしょうか、全員同じもので見分けがつきません。
Grunty: Race you!(競争よ!)
Melanie: See you tomorrow!(また明日ね。)
Miffy: Bye, Melanie.(バイバイ、メラニー。)
Grunty: Bye-bye.(バイバイ。)
Dan: Bye, Miffy.(バイバイ、ミッフィー。)
あーあ、メラニー以外の3人のかばんが入れ替わったまま、みんな帰っちゃいました。
さて、何が起こるのやら…。
Miffy: Mommy, Mommy! Bear had so much fun at school today!
(ママ、ママ! クマさんは今日、学校でとても楽しかったのよ!)
Mother: Oh, did he?(あら、そうなの?)
Miffy: Oh! Oh no! That's not my Bear, that's Dan's Crocodile.
(あっ! 大変! これは私のクマさんじゃないわ、ダンのワニさんよ。)
Mother: Oh dear! It looks like you brought Dan's bag home by mistake and Dan must have yours. Don't worry, you can swap back tomorrow.
(あら、まあ。ダンのかばんを間違えて持って帰ってきたみたいね。ダンはあなたのを持ってるはずだわ。心配しないで、明日交換すればいいんだから。)
Miffy: Tomorrow? But I miss my Bear.(明日? でもクマさんがいなくて寂しい。)
Mother: And Dan misses Crocodile.(ダンだって、ワニさんがいなくて寂しがっているはずよ。)
Miffy: You're right. I'll look after Crocodile for Dan, and he can look after Bear for me.
(そのとおりね。私、ダンの代わりにワニさんのお世話をする。彼も私のためにクマさんの面倒を見てくれているかも。)
なんと、ダンのワニさんを間違えて持って帰ってしまったミッフィー。
ママが言った"you can swap back tomorrow."の"swap"は「交換する、取り替える」ということですね。
明日学校に行くまで、クマさんの代わりにワニさんがミッフィーの家で過ごすことになりました。「クマさんがいなくて寂しいけど、ダンだって寂しがっているはず!」と、すぐに友だちの気持ちを考えることのできる優しいミッフィー。
ママもミッフィーの気持ちに寄り添いながら、適切なアドバイスをしていますね。こういう声かけのできる母親になりたいものだなあ。
Miffy: Don't you like carrots, Crocodile?(ニンジンは嫌いなの、ワニさん?)
Father: Maybe he likes peas instead.(たぶん、エンドウ豆は好きなんじゃないかな。)
Miffy: Oh. No, he doesn't like peas either.(ああ、いいえ、彼はエンドウ豆も好きじゃないわ。)
ワニさんも一緒に、家族でお食事。
"pea"というのは、辞書によると「(サヤ)エンドウやその実、エンドウに似た植物」とのこと。「グリンピース(green pea)」もその一種ですね。
ワニさんの好きなものって、あんたのサジ加減やがな…というツッコミは、野暮というものでしょう。
「ワニさん、エンドウ豆は嫌いみたい」というミッフィーに、ワニさんを動かしてパックンと豆を食べさせてみせるパパ。
Miffy: He does like peas after all!(彼は結局、エンドウ豆が好きだったのね!)
ほほえましい家族の風景ですね。
豆が嫌いだと思われていたワニさん、「やっぱり好き」であることをハッキリ表現するために"He does like peas"と、助動詞の"do(es)"を使って強調しています。
こういう助動詞の使い方、中学校では習わなかったけれど、教えておいても良いような気がします。中学校英語を見ていると、否定文や疑問文でのみ"do(es)"を使うのだということだけ教える先生が多いように思いますが、どちらも元々は単に強調の意味で"do(es)"を使うのだということなんですよね。
(肯定文)"He likes peas." →"He does like peas."
(疑問文)"He likes peas?" →"Does he like peas?"
(否定文)"He likes peas not." →"He doesn't like peas."
ということで、それぞれシンプルな前者を使ってもよいのですが、後者の表現にすればより明確に「強調」の意図が伝わる、ということなのです。強調される意図が「疑問」なのか「否定」なのかによって使い方や配置が変わる、というだけのことなのですね。
こういうふうに考えれば、「なんで疑問文や否定文のときだけ"do(es)"が突然現れるんだー!!」と混乱することも減るように思うのですが…。逆にややこしいかしら。
さて、話が横道に逸れました。ワニさんと過ごす夜は更けていきます。
Mother: Oh, that's a pretty blanket.(あら、かわいい毛布ね。)
Miffy: Shhh! Crocodile's asleep.(シーッ! ワニさんは寝てるわ。)
Mother: Oh, yes, he's had a busy day. You take a really good care of him.
(ああ、そうね、彼にとっては忙しい日だったものね。あなたは彼の面倒をよく見ているわね。)
Miffy: Good night, Mommy. Good night, Crocodile.
(おやすみ、ママ。おやすみ、ワニさん。)
かいがいしくワニさんに毛布をかけてあげるミッフィー。
でも、ふと遠く離れたところにいるクマさんを思い出します…。
Miffy: And good night, Bear at Dan's house.(そして、おやすみ、ダンのおうちのクマさん。)
そして次の日。学校の前で、ダンが困った顔をしています。
Dan: Oh… where is he?(うーん… 彼はどこだ?)
Miffy: Dan!(ダン!)
Dan: Hi, Miffy.(やあ、ミッフィー。)
Miffy: Look!(見て!)
Dan: Crocodile! You had him!(ワニさん! 君が持ってたんだね!)
Miffy: I've taken good care of him, and went for a walk together, and I gave him peas for dinner.
(私、彼のお世話をがんばってしたのよ。一緒にお散歩に行って、夕飯にはグリンピースをあげたの。)
Dan: Thank you, Miffy.(ありがとう、ミッフィー。)
Miffy: He doesn't like carrots, but he loves peas.
(彼はニンジンが好きじゃないみたい、でもグリンピースは好きなのよ。)
Dan: Really? I didn't know that.(そうなの? 知らなかった。)
ダン、ワニさんと再会できて嬉しそうですね。お世話をしてあげたミッフィーも誇らしげです。
ところで、ミッフィーのクマさんの行方やいかに…?
Miffy: Can I have Bear back, please?(私のクマを返してもらえる?)
Dan: I don't have your Bear.(ぼく、クマは持っていないよ。)
Miffy: That's not my Bear.(これ、私のクマじゃない。)
Dan: No. He's Grunty's Quacky Duck.(そうなんだ。彼はグランティのクワクワアヒルだよ。)
Miffy: Then where's Bear?(じゃあ、私のクマさんはどこ?)
Grunty: Miffy! Dan!(ミッフィー! ダン!)
なんと、ダンはグランティのかばんを持って帰ってしまっていたのですね。
そこへ、噂をすればグランティがやって来ます。
Grunty: Quacky Duck! Hello, Quacky Duck.(アヒルさん! こんにちは、アヒルさん。)
Miffy: Hmm… Where's Bear?(うーん… クマさんはどこ?)
Grunty: Here, of course.(もちろん、ここよ。)
Miffy: Oh, Bear! I missed hugging you.(ああ、クマさん! あなたを抱っこできなくて寂しかった。)
Grungy: I took good care of him, I promise!(私、彼のお世話をしっかりやったわ、保証する!)
Miffy: Thank you for looking after him, Grunty.(ありがとうグランティ、彼のお世話をしてくれて。)
Grunty: No problem. I loved looking after Bear. I really love Quacky Duck.
(いいのよ。クマさんのお世話は楽しかったわ。(でも)アヒルちゃんが大好き。)
Miffy: And he really loves you too.(彼もあなたが大好きだって。)
ミッフィーのかばんは、グランティが持っていたのでした。
ミッフィーの"I missed hugging you."というせりふですが、この"miss"は一言では訳し辛い語ですね。直訳すると「〜がいなくて寂しい」「〜がなくて困る」となります。
ラブソングの歌詞なんかでよく使われる"I miss you."のように、人や物を目的語にとってもいいですし、このミッフィーのせりふのように行為(hugging you)を目的語にすることもできます。ただし、その場合は動詞を-ing形(hug→hugging)にするのが決まりです。
無事、それぞれの大切なおもちゃと再会することができた3人。
「クマさんのお世話も楽しかったけど、やっぱりアヒルちゃんが大好き」というグランティにアヒルが「クワッ」と鳴いたので「アヒルさんもあなたが好きって言ってるよ」と3人で笑って、おしまい。
さて、今週の「ミッフィー」は放送お休みですね。
次回は、たいへん久しぶりな「チェブラーシカ」のロシア語解説です。ぼちぼちと、できるときに少しずつ進めてまいります。
また近いうちにお会いしましょう。