英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」2月4日放送分〜
こんにちは。
1歳5ヵ月の我が娘・おタマ、最近は「むすんでひらいて」の振り付け(?)を覚えました。
私が家事をしている間も、一人でメロディ絵本を操作して音楽を流しつつ、手を握ったり開いたりパチパチ拍手したり…自主練に余念がありません。一人で最初から最後までできるということが、よっぽど嬉しいんでしょうね。
夜に寝かしつけをするときも、私はおタマを布団に放置してひたすら寝たふりをするスタイルなのですが、ふと気づくと暗闇の中 無言で仁王立ちをして「むすんでひらいて」の動作を繰り返していたりするので「ストイックなアスリートかよ!!」とちょっとびっくりします。終始真顔で「むすんでひらいて」を延々と繰り返すそのさまは、「巨人の星」のBGMなんか流すとピッタリかもしれませんね。私は電柱の陰から涙ながらに星飛雄馬を見守る姉のような気持ちで、娘の成長を噛み締めております(でも早めに寝てくれたら嬉しいな☆)。
さて、今日は「ミッフィーのぼうけん」英語ディクテーションですね。
先週日曜放送分をお届けします。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「タコをとばそう」 2月4日放送分
ミッフィー、何やらゴソゴソと探し物をしています。
Narration: Hello, Miffy. What's the hurry?(やあ、ミッフィー。何をそんなに急いでいるの?)
Miffy: Melanie and Grunty are going to fly the kites in the hill. I've got to catch them up!
(メラニーとグランティが丘でタコをあげるの。私も追いつかなきゃ!)
Narration: Oh, that sounds like fun.(ああ、それはおもしろそうだね。)
Miffy: Uh-huh! Oh… it's stuck!(そうなの! あぁ…(タコが)引っ掛かってる!)
Narration: Don't pull too hard, Miffy. You might break---
(あんまり強く引っ張らないで、壊してしまうかも…)
このナレーションの"What's the hurry?"というのはよく使うフレーズですね。急いでいる人を見たとき「そんなに急いでどうしたの?」と訳を聞くのに便利です。
"catch up"は「追いつく」という意味のイディオム。ミッフィーは友だちの遊びに加わるために、自分のタコを早く見つけたいのですね。
ところが、タコが"it's stuck!"とのこと。"stuck"は動詞stickの過去分詞形で、「くっついたり引っ掛かったりして動かなくなっている状態」をさします。
早く遊びたい一心で、タコを思いっきり引っ張るミッフィー。ナレーション氏の心配も空しく、勢いよく引っ張りだしたタコは骨が折れてしまいました。
Miffy: Oh, no! I broke it!(ああ、大変! 壊しちゃった!)
Narration: I don't think it's completely broken.(完全に壊れたわけではないと思うな。)
Miffy: Paper isn't broken. Just this one stick. If I can find a new stick, maybe I can mend it!
(紙は破れていないわ。この棒一本だけ。新しい棒が見つかれば、直せるかも!)
ミッフィー、タコの修理に使える棒を探しに出かけます。
向かったのは、グランティの伯母さんのポピーのところ。畑で何か作業をしているようです。
Miffy: Hi, Poppy!(こんにちは、ポピーさん!)
Poppy: Hello, Miffy. I'm just making a climber frame for my runner beans.
(こんにちは、ミッフィー。いまインゲン豆に支柱を立てているのよ。)
このポピーのせりふ!! これが聴き取れたのは、今回いちばんのファインプレーです。
なんせ早口だわ農業用語(支柱とか豆の種類とか)満載だわ、しかもポピーは笑いながら話しているので、最初は何を言っているかさっぱり聴き取れなかったのです。
辛うじて"I'm making..."と"beans"という語が聴き取れたので、豆のために何かを作っていることは分かりました。で、映像を見てみると、角錐(ピラミッド)形の支柱が立てられています。
そこで、"pyramid for beans"でGoogleイメージ検索。まさにアニメと同じような支柱の画像がいくつか出てきたので、そのページに飛んで調べます。どうやら、こういう支柱を立てて育てる豆は"runner beans"というらしい。英和辞書で調べると「インゲン豆」と出ました。
更に、"runner bean pyramid"でGoogle検索し、ヒットした園芸サイトの中に"climber frame"というフレーズを発見! もう一度ポピー伯母さんのせりふを再生してみると"a climber frame for my runner beans"と言っているではありませんか! ドンピシャリ!!
この「正解に辿り着いたときの快感」、本当にクセになりますねー。これだからディクテーションはやめられない(末期の語学オタクや…)。
ちなみに、climber frameとは、園芸用語で「ツタのような、どんどん伸びていく植物を這わせるための支柱」のことを指すようです。小学校のとき、アサガオを栽培するのに支柱を立てましたが、それと似たようなものなのでしょうね。
さて、タコを直したいミッフィー、この支柱に使う棒に目をつけたようです。
Miffy: Poppy, I need a stick to mend my broken kite. Can I use this one?
(ポピーさん、壊れたタコを直すのに棒が必要なの。これを使ってもいい?)
Poppy: Of course!(もちろんよ!)
Miffy: Umm… It's too heavy. The kite won't fly if it's too heavy.(うーん…重すぎる。重いとタコが飛ばないわ。)
Poppy: Oh, sorry, Miffy. But I know a bear who's very good at mending things. He might be able to(?) help you.
(あら、残念ね、ミッフィー。でも私、修理がとても得意なクマを知っているわ。彼なら助けてくれるかも。)
Miffy: Oh, yes! Of course, Boris! Thanks, Poppy!
(ああ、そうね! もちろん、ボリスのことね! ありがとう、ポピーさん。)
Poppy: Good-bye, Miffy!(さよなら、ミッフィー!)
棒のサイズが合わなかったことに、ポピーは"sorry, Miffy"と言っています。
注意したいのは、この場合の"sorry"は「ごめんなさい」と訳さないということ。
中学校の英語では"(I'm) sorry"=「ごめんなさい」という謝罪の意味だと教わりましたが、この"sorry"という語はもともと「気の毒に思う」という意味なのです。
ですから、"sorry"は自分が悪いことをしたときにだけ使う言葉ではなく、単に相手に同情の意を伝えるときにも使える表現である、ということをしっかりと理解しておく必要があります。
(もちろん、誰かに謝りたいときに「私がしてしまったことで、あなたに対して気の毒に思う」=「ごめんなさい」という使い方もできます。)
私は留学時代、このことを理解しておらず、自分が階段ですっ転んだとき友人に"Oh, sorry, Mami..."と言われて相手の意図が理解できず、「あなたが悪いんじゃないよ!!」と慌ててしまって変な空気になったことがあります。
さて、本題に戻りましょう。
このあとのポピーのせりふ、とても早口なので聴き取れているか自信がありませんが、前後の文脈から判断して"He might be able to..."としました。
修理の得意なクマさんこと、ボリスのもとに向かうミッフィーです。
Miffy: Boris, Help!(ボリス、助けて!)
Miffy: My kite's broken. And I need a stick to mend it.(タコが壊れたの。それで直すのに、棒が一本必要なの。)
Boris: Be right with you, I'm… having a… spot of bother…
(ちょっと待っておくれ、僕はいま…ちょっとしたトラブルがあってね…)
Miffy: Let me help you.(手伝わせて。)
Boris: Brilliant. Thanks, Miffy.(これでいい。ありがとう、ミッフィー。)
ボリスは何だか、お取り込み中みたいですね。
"a spot of bother"は「ちょっとしたトラブルや困難」という意味の慣用表現です。
どうやらランプシェードをつけ直そうとしているようなのですが、うまくつけられずにアタフタしているボリス。器用なのか不器用なのかわかんないですよね、この人…(あ、クマか)。
Boris: Now, uh… a kite stick. Here you go!(それで、えっと…タコの棒だね。どうぞ!)
Miffy: Thanks, Boris. Oh no, it's too short. (ありがとう、ボリス。ああ、ダメ、短すぎるわ。)
Boris: Oh, sorry, Miffy. But these are the only sticks I've got.
(ああ、ごめんよ、ミッフィー。棒はこれしか持ってないんだ。)
Miffy: Oh...(ああ…)
Boris: Don't worr-- oh, hung on… don't worry, Miffy. Miffy? Where have you gone? Oh dear…
(心配しな…あっ、ちょっと待って…心配しないで、ミッフィー。ミッフィー? どこに行ったの? ああ、残念…)
ここでも棒のサイズが合いませんでした。
先ほどのポピーおばさんのせりふと同じく、ここでのボリスの"sorry"も「残念だなあ」と訳すことも「いいのを持ってなくて、ごめんよ」と訳すこともできそうです。
棒が合わなくともボリスには何か考えがあるようですが、ランプシェードの布がボリスの足にくっついてアタフタしている間に、ミッフィーは立ち去ってしまいます。
Boris: Now I wonder...(ひょっとして…)
"wonder"という動詞には「不思議に思う」という意味のほかに「〜ではないかと思う」という意味もあります。落ちている布を見たボリスが「ひょっとして、これが使えるんじゃないかな?」と独り言を言っているわけなのですね。
Narration: What's wrong, Miffy?(どうしたの、ミッフィー?)
Miffy: I couldn't mend my kite.(タコを直せなかったの。)
Narration: Oh, that is a shame.(ああ、それは残念だったね。)
Miffy: Um… Look! The kites are dancing!(うん…見て! タコが踊ってるわ!)
「残念だ」という気持ちを表すのに、"I'm sorry."と同様によく使われるのが"that's a shame."ですね。
ミッフィーは近くでタコが挙がっているのを見かけます。
Miffy: Ah, it's so much fun to watch.(見てるとすごく楽しい。)
Narration: Yes, what could be more fun than watching kites?
(そうだね。タコを見るより楽しいことって何か知ってる?)
Miffy: Watching kites with my friends! Melanie, Grunty, I'm coming!
(友だちとタコを見ること! メラニー、グランティ、今行く!)
そういえば、冒頭で「メラニーとグランティがタコあげをしている」と言ってましたねー。
しょげていたミッフィー、友だちのことを思い出して元気に駆けだします。
Grunty: Miffy! It's been ages!(ミッフィー! 遅いじゃない!)
Melanie: Oh, what happened to your kite, Miffy?(あら、タコはどうしたの、ミッフィー?)
Miffy: I broke it. I've been trying to fix it, but I can't.(壊しちゃったの。直そうとしたけど、ダメだった。)
Melanie: Here, you can have a go of mine if you want.(どうぞ、よかったら私のを試してもいいわよ。)
Grunty: No, no, here is mine!(ダメよ、私のをどうぞ!)
Melanie: No, mine!(ううん、私の(を使って)!)
グランティの"It's been ages!"、直訳すると「もう何年も待ったわよ!」という大げさな表現で、「来るのが遅い!」と冗談ぽく起こっているのですね。
(グランティ、前にも同じようなことを言っていたような気が…。口癖なのかしら。)
タコが無いと知るや、「私のタコを使って!」とミッフィーを取り合うメラニーとグランティ。いい子たちやなあ…。
Boris: Hello again, Miffy!(また会ったね、ミッフィー!)
Miffy: Hello, Boris!(こんにちは、ボリス!)
Boris: You were so good at helping me with my lampshade. I made you a little surprise!
(君はランプシェードを直す手伝いをとてもよくやってくれたから、サプライズを用意したよ!)
Miffy: What is it?(何?)
Boris: It's a kite! I made it out of leftover lampshade material.
(タコさ! 残ったランプシェードの布で作ったんだ。)
ボリスはミッフィーを探しに来たようなので、"Hello again"を「また会ったね」と訳すのは日本語的にしっくり来ないのですが(偶然会ったみたいになっちゃう)、他に訳しようがありませんでした。
なんと、サプライズでタコを作ってきてくれたボリス!
Miffy: Oh, thank you, Boris! It's all flappy.(わあ、ありがとう、ボリス。これ、ペラペラだわ。)
Boris: Yes, that's because it's a special kite that doesn't need any sticks!
(そうさ、だってこれは棒の要らない特別なタコなんだもの!)
Miffy: No sticks? But how would it fly?(棒がないの? でも、どうやって飛ぶの?)
Boris: You'll see. Ready? 1, 2, 3, Go!(見てごらん。いいかい? 1、2、3、それ!)
"flappy"は「ぱたぱたする、はためく」という意味の形容詞。確かにボリスのタコには骨がなくて、ぺらぺらです。
こんなんで、どうやって飛ぶのかと思いきや…?
Miffy: Wow… it's flying with no sticks!(わあ…棒がなくても飛んでる!)
Boris: Yes. Brilliant, isn't it?(そうさ。すごいだろ?)
Grunty: Wow!! That's brilliant! Look at that!(わあ! すごい! 見て!)
パラセイリングのように、風に乗ってしっかり揚がりましたね。
(かなり風が強くないと揚がらないような気もするけど…笑)
メラニーとグランティも感心しています。
Melanie: Here. Miffy, can I have a go?(どうぞ。ミッフィー、私もやってみていい?)
Grunty: No, I want it!(ダメ、私もやりたい!)
メラニー、「あんたちょっと持ってて」とばかりにボリスに自分のタコを預け、ボリスのタコに夢中です。この"Here."のぞんざいな言い方、気の強いメラニーらしくて良いですねー。
グランティもそれに便乗し、二人分のタコを持たされたボリスは…?
Miffy&Grunty: Boris?(ボリス?)
Boris: Whoooaaaaaa!!!(うわああああ!!)
タコに引っ張られ、丘を滑り降りていってしまいました。
ボリス、そんなに軽いのかよ!! 衝撃ですね。
「うふふふ」って、みんな笑ってないで助けてあげて!
とツッコミを入れたくなったところで、おしまい。
さて次回ですが、バレンタインデーを挟むので、更新はゆっくりめになるかもしれません。
「ミッフィー」は休まずに続けていきたいのですが…。なんせ、毎年大量のチョコレート菓子を作るもので、この時期は大忙しなのです。
いつものように、気長にお待ちいただければ幸いです。
では、またお会いしましょう。