かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」3月18日放送分〜

こんにちは。マミです。

 

1歳7ヵ月になった娘・おタマ、日々めきめきと ことばの力をつけております。先日などは、お気に入りの本「こどもずかん」を手に取って「ころもずかん よも(読もう)」などと呟いており、おお!! 二語文!!! と感動したりしました。

 

平日の日中は基本的に私一人で世話しているせいもあり、黙々と独り遊びをするのが得意になってしまったおタマ。いつも静かに過ごしているのですが、見守りつつ耳を澄ませてみると、絵本の内容をそらんじて言っていたり、「また あそぼね」とオモチャに語りかけていたり、いつのまにかオモチャの音量調節など複雑な操作をマスターしていたりと、彼女なりの世界が広がっていっているように感じます。

育児書や雑誌には「お子さんに積極的に語りかけ、スキンシップしてあげてください」などとよく書かれていますが、時には邪魔をせずに独り遊びを見守ってあげることも大切なんじゃないかなあ、なんて思っている私なのでした。

 

(まあ私の場合は、単に放ったらかしにしているだけのことも多いですが…。笑)

 

さて、今日は毎週恒例「ミッフィーのぼうけん」英語ディクテーションをお送りしたします。

今回はミッフィーの父方の伯母、アリスが登場しますよ。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜 

 

「かぜをひいたアリスおばさん」3月18日放送

 

何か心配げな様子で登場したミッフィー

おなじみのナレーション氏がさっそく語りかけます。

 

Narration: Are you all right, Miffy?(大丈夫かい、ミッフィー?)

Miffy: I am, but aunt Alice isn't. She's feeling poorly.

(私は大丈夫、でもアリス伯母さんは大丈夫じゃないの。体調が悪いんですって。)

Narration: I'm sorry to hear that.(それは気の毒だね。)

 

アリス伯母さんが風邪をひいてしまったようです。

"poorly"という語は本来「貧しく、みすぼらしく、みじめに」という意味(poorの副詞形)ですが、口語イギリス英語では「健康(気分)がすぐれない、病身の」という意味もあるそうです。

 

Miffy: I'm trying to think of some things to cheer her up. 

(彼女を元気づけるものがないか、考えているの。)

Narration: Well, what cheers you up when you're feeling miserable?

(そうだね、君が調子を崩したときに、何があれば元気になれるかな?)

Miffy: Um... Cuddle for(?) my Teddy.(うーん…テディを抱っこ。)

 

"cheer up"は「元気づける」という意味のイディオムです。

"miserable"という語も先ほどの"poorly"と同様、「みじめな」という意味が転じて「体調が悪い」という意味で使われます。

「抱きしめる」という意味の動詞"cuddle"は、他動詞なので目的語に前置詞を用いる必要はないはずなのですが、ここでは"cuddle"の後に小さく"for"が聞こえたような気がしました。

ためしにGoogleで"cuddle for"と検索してみると、"cuddle for money""cuddle for hire"とか「〜目当てで人を抱く」みたいなフレーズがいっぱい出てきちゃって、ブラウザをそっと閉じるはめになりました。ここで使われているように、単に「〜を抱っこする」という意味で"cuddle for"という言い方をするものなのかどうかはわからずじまいです。

 

Miffy: Um... my ball, and... ah, my scooter!(えっと…ボールでしょ、それに…ああ、スクーター!)

Narration: Anything else?(他には?)

Miffy: Snuffy! Snuffy always cheers me up.

(スナッフィー! スナッフィーはいつも私を元気にしてくれるわ。)

 

"scooter"という語は、どう訳したもんかわからずそのまんまにしましたが、吹き替えでは「キックスケーター」と言っていました。日本では「キックボード」とも呼ばれる、片足で蹴って前進するおもちゃのボードのことですね。

 

アリスおばさんを元気づけるはずが、なんだか役立ちそうもないものばかり出てきちゃっていますが…?

 

Mother: Goodness me, Miffy! What are your toys doing here?

(まあ、なんてこと、ミッフィー! おもちゃを持って、ここで何してるの?)

Miffy: There to cheer up aunt Alice.(アリス伯母さんを元気づけようと思って。)

Mother: Oh, that's nice, Miffy. But are you sure that things that cheer you up will cheer aunt Alice up? She might be a bit old for bouncing balls and riding scooters.

(まあ、それはすてきね、ミッフィー。でも、あなたを元気にするものが、アリス伯母さんも元気にするとは限らないんじゃない? 跳ねるボールやスクーター遊びをするには、ちょっと年上すぎるかもよ。)

Miffy: I suppose so.(そうかもしれない。)

Mother: And as loveliest Snuffy is. Aunt Alice might not want a doggy running around when she's not well. 

(それと、可愛いスナッフィーもね。アリス伯母さんは、調子が悪いときにワンちゃんに周りを駆けまわって欲しくないんじゃないかしら。)

 

"Goodness, me!"というのはミッフィーママの口癖ですね。「あらまあ!」みたいな驚きを表現するのに使われるフレーズ。

アリス伯母さんのお見舞いに行くはずなのに、おもちゃとスナッフィーを多数引き連れてミッフィーが現れたもんだから、ママは仰天しているわけです。

 

ママの長いせりふ、"(But) are you sure that things that cheer you up will cheer aunt Alice up?"について、関係代名詞thatが複数使われているので、細かく見ていきましょう。

 

まず、この文を大きく二つに分けます。

 

are you sure / that things that cheer you up will cheer aunt Alice up?

 

この赤字部分は「本当に〜だと思うの?」と確認しているわけですね。

では、ママは何を確かめたいのか。それが残りの部分です。

 

that things that cheer you up will cheer aunt Alice up

 

この緑の部分のみを訳すと「あなたを元気づけるもの」となるので、つなげると「あなたを元気づけるものが、アリスおばさんを元気づけるだろう(ということ)」と訳すことができます。

 

最後に、先ほどの赤字部分とつなげてみます。

 

Are you sure that things that cheer you up will cheer aunt Alice up?

あなたを元気づけるものが、アリスおばさんを元気づけるだろうって、本当に思うの?

 

一文の中に関係代名詞thatが複数出てくるとややこしいですが、thatの位置を手がかりに読み解いていきましょう。

 

(いつも思うけど、こうやって解説しちゃうと余計ややこしく感じたりするんだろうか…。慣れてくると感覚的に理解できるんだけど、説明するのは難しいなあ。。)

 

Miffy: So, to cheer aunt Alice up, I need to find things that she wants. Aunt Alice likes... making and drawing things!

(だったら、アリス伯母さんを元気にするために、彼女が欲しいものを見つけなきゃ。アリス伯母さんは…何かを作ったり、描いたりするのが好き!)

Mother: Very good! Why don't you make or draw her something?

(とてもいいわね! 彼女に何か、作ったり描いたりしてあげたら?)

Miffy: Yes! I draw her a picture.(うん! 絵を描くことにするわ。)

 

ミッフィー、「アリス伯母さんが好きなものを贈ればいい」ということに気づいたようですね。

このママの言い方、最初から「絵でも描きなさいよ」などと言うのではなく「あなたの好きなものじゃ伯母さんは喜ばないかもよ」とやんわり伝えることで「それじゃ、伯母さんは何が欲しいだろう?」とミッフィーが自分で考えるように仕向けていて、育児の参考になりそうです。

 

Miffy: Mommy, Mommy! I drew Teddy, my ball, my scooter and Snuffy!

(ママ、ママ! 私、テディとボールとスクーターとスナッフィーを描いたの!)

Mother: Oh, that's very good, Miffy.(あら、とても素敵ね、ミッフィー。)

Miffy: Now, the things that cheer me up can cheer up aunt Alice too.

(これで、私を元気づけるものでアリス伯母さんも元気になれるわね。)

Mother: And my carrot soup is ready as well.(そして私のにんじんスープも準備完了よ。)

Miffy: Let's go visit her now!(早くおばさんのところへ行こう!)

 

ミッフィー、自分の好きなものの絵を描いたようです。微笑ましいですね。

ミッフィーの台詞"the things that cheer me up can cheer up aunt Alice too."にも関係代名詞thatが使われていて、先ほどと似た構造の文となっています。

 

the things that cheer me up can cheer up aunt Alice too.

私を元気づけるものは、アリスおばさんも元気づけることができる。)

 

ということですね。

さあ、ママと一緒にアリスおばさんのおうちに向かうミッフィーです。

 

Miffy: Aunt Alice! We're here!(アリス伯母さん! 私たち来たよ!)

Mother: Oh, not so loud, Miffy!ミッフィー、そんなにうるさくしないで。)

 

ミッフィーめっちゃ元気やな! 病人のお見舞いなんやで!! …という視聴者の気持ちを、見事に代弁してくれるママ。

 

Miffy: You'll feel better soon, aunt Alice. Mommy made you her special carrot soup.

(アリス伯母さん、すぐに元気になれるわ。ママがスペシャルにんじんスープを作ってくれたの。)

Mother: I'll go and find a mug to put it in.((スープを)入れるマグを探してくるわね。)

Miffy: And I made you this!(そして、私はこれを作ったの!)

Alice: Oh, Miffy! What a wonderful picture!(まあ、ミッフィー! なんてすてきな絵なの!)

Mother: Here you are.(どうぞ。) 

Alice: It's delicious. Thank you, both of you. I'm feeling better already.

(とても美味しいわ。ありがとう、二人とも。もう元気になってきたみたい。)

 

ママのスペシャルにんじんスープ、栄養がたっぷり入っていそうですねー。

にんじんスープって耳慣れないワードだと思ったのですが、そういえばこのひと(?)達、うさぎだったわ…。やっぱりにんじんは好きなのでしょうね。

 

二人のお見舞いに「もう元気になってきた」と喜ぶアリス伯母さんですが…?

 

Alice: Atchoo! Oh, well, almost.(ハクション! ああ、えっと、ほとんど(元気に)ね。)

Mother: Ha-ha.(ハハハ。)

 

くしゃみの音を表す擬音語には、"atchoo""achoo""atishoo""tishew"など色々あるようです(ティシュー…?)が、ここでは何となく"atchoo"を採用してみました。よく使われる"achoo"はアメリカ英語のような印象があるけど、どうなんだろう…?

「もう治ってきた」に"almost"(ほとんど、ね)をつけ加えたアリスおばさんですが、ここで過去に何度か引用した"almost"と"nearly"の違いをもう一度確認しておきましょう。

 

almostはもう少しのところである状態に達していないこと、nearlyはもう少しのところである状態に達しそうなことを言う。(ジーニアス英和大辞典より) 

 

つまり、ここでは伯母さんは「もう少しだけど、まだ治ってないみたいね」という意味で"almost"と言っているのですね。

 

Miffy: Atchoo!(ハクション!)

Mother: Come on, Miffy. You'll be late for school.(急いで、ミッフィー。学校に遅れるわよ。)

Miffy: I don't feel very well.(気分が悪いの。)

Mother: Oh, you don't look very well, Miffy. Oh dear, I think you've cought aunt Alice's cold, Miffy.

(まあ、良くなさそうね、ミッフィー。あら大変、アリス伯母さんの風邪をもらっちゃったみたいね。)

Miffy: Oh, no...(ええっ…)

Mother: No school for you today.(今日は学校はお休みね。)

Miffy: Oh...(うう…)

Mother: Go back to sleep for bed, and I'll make something to cheer you up.

(まだ眠っていなさいね、私があなたを元気づけるものを持ってくるから。)

Miffy: OK. Thank you, Mommy.(わかった。ありがとう、ママ。)

 

ミッフィー、伯母さんの風邪が移っちゃったみたいですね。

"catch a cold"で「風邪をひく」という意味になるイディオムはよく知られていますが、ここでは文字通り伯母さんの風邪ウイルスを「キャッチ」しちゃったわけです。

「今日は学校を休みなさい」ということを伝えるとき、日本人としては「えーっと…absent…? You'll be absent today...???」とか考えちゃいそうですが、"No school for you today."とさらりと言えばいいわけです。こういう自然な言い方は、やはりアニメやドラマで学習するに限りますね。

 

Mother: Guess what I got for you.(何を持ってきたか、当ててごらん。)

Miffy: Oh, your special carrot soup! Yum!(あっ、スペシャルにんじんスープだ! おいしそう!)

Mother: And look who else I found.(そして、誰を連れてきたでしょう?)

Alice: Hello, Miffy!(こんにちは、ミッフィー!)

 

"Guess what."というのは直訳すると「何か推測しなさい」という意味ですが、「ねえ、何だと思う?」と聞くことで相手を驚かせたりわくわくさせたりしたいときの決まり文句ですね。わからないときは、素直に"What?"(えっ、なになに?)と聞き返しましょう。

 

そして、お見舞いに来てくれたのはアリス伯母さん!

 

Miffy: Are you feeling better?(もう良くなったの?)

Alice: Much better, thanks to you. So now it's my turn to visit and cheer you up. Here you are.

(とっても良くなったわ、あなたのお陰よ。それで、今度は私があなたを元気づける番ね。どうぞ。)

Miffy: Oh, a new ball! And a new scarf for Bear! How did you know what would cheer me up?

(わあ、新しいボール! クマさんの新しいマフラーも! 私を元気づけるもの、どうしてわかったの?)

Alice: Oh, you drew me a picture with all of them on! Remember? Um, but something's missing... What could it be?

(あら、絵でそれを全部描いてくれたじゃない! 覚えてるでしょ? でも何か足りないわね…何かしら?)

 

アリス伯母さんが元気になったので、"it's my turn"(今度は私の番)とミッフィーをお見舞いに来てくれたわけですね。

伯母さんが持ってきてくれたのは、新しいボールとクマさんのマフラー。なのですが、ミッフィーは"a new scarf for Bear"と言っていますね。英語で"scarf"と言うと、日本語でいうスカーフのことだけでなくマフラーも指すようです。

ちなみに、辞書で"muffler"を調べてみたところ「(やや古)マフラー、襟巻き」とありました。"muffler"はちょっと古くさい表現、といことかしら。日本語で、ハンガーを「えもんかけ」と言うような感じなのかなあ(ちょっと違う…?)。

 

Miffy: Snuffy! You came to visit me too! All I need now is my scooter.

(スナッフィー! あなたも来てくれたのね! あと必要なのは、スクーターね。)

Mother: I don't think you're quite well enough for that yet.

(まだそれ(に乗る)ほど元気にはなっていないと思うわよ。)

Miffy: Then I have to get better fast.(それじゃ、早く元気にならなきゃ。)

 

「スクーターに乗りたい」と言い出すミッフィーを、やんわりとたしなめるママ。

"I don't think..."というのは、「ダメ!」と伝えるのではなく「〜するのは良くないと思うよ〜」と婉曲的に伝えるのに効果的な表現ですね。

それじゃあ早く元気にならなきゃ! と、ものすごい勢いでにんじんスープを飲みはじめるミッフィー

 

Miffy: You said, one mug of your soup can cure anything.

(ママのスープを1杯飲めばなんでも治っちゃうって、言ってたもの。)

Alice: She's got a point, after all. It worked for me, ha-ha!

(そのとおりね。私には効いたものね、ハハハ!)

 

"have a point"や"have got a point"で、「一理ある、もっともだ」というフレーズ。

ミッフィーの言うとおり、私の風邪はにんじんスープで治っちゃったものね! と豪快に笑うアリス伯母さん。

この場合の"work"は「うまくいく、作用する」という意味で使われていますね。

伯母さんにつられて笑うママ、そして一生懸命スープをすするミッフィー。早くよくなってね。おしまい。

 

さて、今週の「ミッフィー」放送はお休みです。

4月からも放送は続くようで、それは楽しみなのですが、週1ペースでディクテーションやってると他の記事が書けなくなってしまう…という悩みが生じている今日この頃。ロシア語とスペイン語、また語学学習全般の記事も、もっと幅広く書いていきたいのです。

 

ということで、4月からはディクテーションの頻度を少し落としてお送りするかもしれません。

でも楽しいんだよなあ、ディクテーション。ほぼ休まずに半年続けて、リスニング力もアップしている感じがするし。

どのようにしていくか、また改めて報告いたします。

 

ひとまず、次回は「チェブラーシカ」ロシア語解説の続きをお送りいたします。

それでは、またお会いしましょう。