英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」7月1日放送分〜
こんにちは。語学大好き新米かあさん、マミです。
1歳10ヵ月の娘・おタマは普段、私のことを「ママ」と呼びます。
ところが、絵本やテレビなど色々なメディアに触れ、ことばを覚えていくなかで「おかあさん」という語がどうやら「ママ」と同義であるらしいと気づきはじめたおタマ。最近は私を見て「あっ、ママだ」「あっ、おかあさんだ」と交互に言ってみたりしています。
そしてあるとき、彼女はついに気づいたのです。
夫のナコ太氏が私を「マミちゃん」と呼んでいることに。
それ以来、私のことを「ママ」「おかあさん」時々「マミちゃん」と様々なバリエーションを駆使して呼んでくれるようになりました。
しかし、実の娘に「名前+ちゃん付け」で呼ばれるのは、なかなかむずがゆいものがありますね。
ともあれ、娘の脳みそは日々着実にシワを増やしていっております。私も負けじと外国語学習に励む日々です。
さて、今日は毎週恒例「ミッフィーのぼうけん」英語ディクテーションをお届けする回です。北陸地方はまだまだ梅雨まっただ中ですが、今回はピクニックのお話。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ミッフィーのピクニック」7月1日放送
ミッフィーと友だちのダン、家でかくれんぼをしているようです。
Dan: Your turn to hide. One...(君が隠れる番だよ。1…)
Miffy: Oh.(あっ。)
Dan: Two...three. Coming, ready or...(2…3。行くぞ、もういい…)
ダンが言いかけたのは、"ready or not"という、かくれんぼの決まり文句。
後ろに"here I come"と続け(ダンのせりふは"(I'm) coming"になっていますが同じ意味ですね)、「君が準備できていようがいまいが、僕(鬼)は探しに行っちゃうよ」という意味で使うフレーズです。
日本語にすると「もういいかい」となりますが、英語圏のかくれんぼは「もういいかい」「まあだだよ」などといちいち確認してあげたりせず、100数えたらさっさと"Ready or not, here I come!"と探しに行っちゃうのが一般的なようです。
確かに、隠れた人が「もういいよ」なんて声を出したら、どこにいるのか大体わかっちゃいますもんね。
で、探しに行こうとしたダンですが、ソファの陰に隠れたミッフィーの耳が見えてしまっています。"ready or not"を最後まで言うまでもなく、かくれんぼは終了してしまいました。
Dan: I see you, Miffy. That was too easy.(見えてるよ、ミッフィー。簡単すぎだよ。)
Miffy: Oh. Well, there aren't many places to hide. Oh, I know! Let's play outside!
(えっ。だって、隠れるところがそんなにないんだもの。そうか、わかったわ! 外で遊びましょう。)
Dan: Yes, good idea. Come on!(そうだね、いい考えだ。いこう!)
確かに、家の中でかくれんぼをするのはなかなか厳しそうです。ミッフィーんち、インテリアがずいぶんシンプルだしね。
ということで、外に遊びに行くことにした二人。そこへミッフィーママの登場です。
Mother: Where are you two up to(?)? It's lunch time.
(あなたたち、どこへ行くの? お昼ごはんの時間よ。)
Miffy: But we're going outside to play hide-and-seek.(でも、外へ行ってかくれんぼをするのよ。)
このママのせりふ、こう言っているように聞こえたのですが、文法的には"What are you up to?(何をしようとしているの?)"か"Where are you going?(どこへ行くの?)"のどちらかにならないと不自然なような気もします。
まあどちらにしても、「もうすぐ昼ごはんなのに、どこへ行こうとしているの?」という意味で言っているせりふですね。
ママ、手には食事の乗ったお盆を持っています。ミッフィーとダンにランチをふるまうつもりだったのですね。
Mother: Hmm, I know. Why don't I bundle this lot into a picnic. And then you can go outside and have lunch.
(うーん、わかったわ。これをお弁当にして、ピクニックをするのはどうかしら。それなら外でごはんも食べられるわ。)
Miffy: Yeah, a picnic!(わあい、ピクニック!)
Dan: Oh, goody! I love picnics.(わあ、すごいや! ピクニック大好き。)
Miffy: Thanks, Mommy.(ありがとう、ママ。)
動詞"bundle"は「包みにする、荷物にまとめる」という意味。"bundle into ..."で「〜に押し込む」という意味にもなるので、ママは「この食事をバスケットに詰め込んでピクニックをしたらどう?」と言っているわけです。
"lot"は色々な意味をもつ語ですが、この場合は「ひと組、ひと山」という意味で、「いま持っている食事まるごと」を表すのに使われています。
この"lot"の意味が強調されて「たくさんの」となり、"a lot of ..."というおなじみの表現が生まれたわけですが、もとの"lot"は必ずしも「たくさん」を意味するものではなかったのですね。
せっかく作った昼ごはん、ピクニックにまとめて外で食べておいで、というママの機転。すばらしいですね。どこまでも子どもたちの気持ちを大切にしてくれるのだなあ。
ダンの言っている"goody"は、主に子どもがよく使う語(小児語)で「わあ、すごいや」と感動や喜びを表すときに使われます。
Dan: Sandwiches, oh, carrot sticks.(サンドイッチに、わあ、にんじんスティックだ。)
Miffy: Oh, yummy. I'm hungry. Hmm?(うわあ、おいしそう。お腹がすいたわ。ん?)
さっそく外でピクニックを開始した二人。やっぱりウサギだからニンジンが好きなのだなあ。
と、そこへ、食いしんぼのグランティが登場します。
Grunty: Can I smell sandwiches? Umm...(サンドイッチの匂いをかいでもいい? うーん…)
Miffy: Yes, Grunty. Come and join us.(いいわよ、グランティ。こっちで一緒に食べましょう。)
Dan: There's lots(?) for everyone.(みんなの分、ちゃんとあるよ。)
Grunty: Oh, yes, please. Hmm...(わあ、そうね、いただくわ。うーん…)
「そのサンドイッチ、食べていい?」ではなく「嗅いでいい?」とは…。遠慮しているようでいて、本当はサンドイッチを食べたいぞ! という気持ちが見え見えなのが可笑しいです。
ミッフィーもグランティのことをよく知っているので、「食べてもいいわよ」と快く仲間に入れてあげました。
ダンが言っている"There's lots for everyone."について、この場合の"lot"は「分け前」という意味。みんなに行き届くくらい充分なサンドイッチがあるよ、という意味ですね。
ちなみに、ここの"lot"にsをつけていいものかどうかはわかりません。"lot"は可算名詞なので、不定冠詞の"a"をつけるか複数形にするかしなければならないと思うのですが、"a"は言っていないように聞こえるし、でもbe動詞は"there's ..."と単数の形になっているし…。英語の単複って、日本語話者にとっては掴みづらい概念ですよね。うーん難しい。
Dan: Atchoo!(ハクション!)
Miffy: Oh, bless you.(あら、お大事に。)
Grunty: Have you got a cold?(かぜをひいたの?)
Dan: No, it's my hay fever. I sometimes get it when I'm near...flowers.
(違うんだ、花粉症だよ。時々なるんだ、花の近くにいると。)
Miffy: Oh. Well, we can't have a picnic here then. We have to find somewhere else.
(まあ。そうね、それならここでピクニックはできないわ。他の場所を探さなきゃ。)
食べはじめようとしたとき、ダンが大きなくしゃみをしました。
くしゃみの音のスペルについては以前も触れたことがありましたが、"atchoo""achoo""atishoo""tishew"など様々なバリエーションがありますね。国や文化、好みによって使い方が分かれるのかもしれません。
"bless you"は、くしゃみをした相手に言う定型表現。"God bless you."(神のご加護がありますように)の略です。
風邪? と心配する友だちに、ダンは"hay fever"だと答えます。ここでは「花粉症」と訳しましたが、吹き替えでは「アレルギー」となっていました。何にしても、特定の植物に対して出るアレルギーを指すフレーズですね。
ミッフィーたちが周りを見わたすと、確かにいちめん花だらけの場所です。一行は、急いで場所を変えることに。
Grunty: That's where I was thinking of. No flowers!(ここはどうかと思っていたの。花もないし!)
Dan: Good choice, Grunty.(いい場所だね、グランティ。)
Miffy: Wait, Do trees make you sneeze, Dan?(待って。木の近くでは、くしゃみは出ないの、ダン?)
Dan: Not so far.(今のとこ大丈夫。)
Miffy: Good.(よかった。)
グランティのおすすめの場所は、りんごの木の下。
木にアレルギーはないの? と訊くミッフィーに、ダンは"Not so far."と答えていますね。"so far"は「今のところ、この時点では」という意味のイディオムです。
Grunty: There.(どうぞ。)
Dan: Sandwiches.(サンドイッチだ。)
Miffy: Thank you.(ありがとう。)
さあ、ピクニックの再開です。
そこへもう一人の友だち、メラニーがやって来ました。
Melanie: Oh, there you are. I've looking everywhere.(あ、ここにいたのね。あちこち探したわ。)
Miffy: Hello, Melanie.(こんにちは、メラニー。)
Dan: Do you want a sandwich?(サンドイッチいる?)
Melanie: Oh, thank you.(わあ、ありがとう。)
Grunty: There's lots to go around.(みんなに行き渡るわね。)
グランティの言っている"There's lots to go around."も先ほどの"There's lots for everyone."と同じく、「みんなの分け前が充分あるよ」という意味。"go around"は「くるくる回る」というのがもとの意味ですが、「みんなに(取り分が)行き渡る」という意味でも使うことができます。
ところで、2人が4人に増えても大丈夫なくらいサンドイッチを詰め込んでくれたミッフィーママ、どんだけできるママなんだ…。「あの子たちのことだから、次々集まってきて4人くらいになるでしょ」ということを見越していたのかしら。すごいなあ。
Grunty: Hm?(ん?)
Melanie: And lots of apples too.(りんごもたくさん。)
と、そこへ、木の上からりんごの実が降ってきます。あ、危ない…!
メラニーの言っている"lots of apples"というのはもちろん「たくさんのりんご」という意味ですが、さきほど出てきた"lots"を違う意味で使っているのが洒落ていますね。
Grunty: Hey, we're trying to have a picnic down here!
(ちょっと、私たち下でピクニックしようとしてるんだけど!)
Melanie: Well, they were here first, Grunty.(うーん、彼らが先にここにいたのよ、グランティ。)
Miffy: We should find somewhere else.(他の場所を探さなきゃ。)
Dan: Somewhere with no flowers.(どこか、花がない場所。)
Grunty: And birds.(それと鳥も。)
Melanie: I know just the spot. Follow me!(ちょうどいい場所を知ってる。ついて来て!)
Miffy: Come on, everyone!(行こう、みんな!)
Grunty: OK.(わかった。)
まあ、鳥さんに抗議したところで、わかってもらえそうにないですもんね。
屋外で、花も鳥もいない場所…。こんどはメラニーが、ちょうどいい場所を思いついたようです。
Melanie: Grunty!(グランティ!)
Grunty: Coming!(いま行く!)
食いしんぼキャラのグランティ、落ちているりんごを気にしていますね。
さて、一行が着いたのは丘の上。以前「ミッフィーとあそびのおうち」という回でボリスが手作りしてくれた、みんなの遊び場です。
Melanie: The playhouse!(遊びのおうち!)
Miffy: Oh, of course!(ああ、ここがあったわ!)
Dan: No flowers.(花もないし。)
Grunty: No birds.(鳥もいない。)
Miffy: It's perfect! Come on, everyone!(完璧ね! おいで、みんな。)
ミッフィーが言っている"of course"は通常「もちろん」という意味で使われますが、何かを思い出して「あっ、そうだったね」というときにも使えるフレーズです。「うんうん、もちろん覚えてるよ」みたいなニュアンスでしょうか。
ここなら何の心配もなくピクニックをすることができそうです。
一行がさっそくお弁当を食べようとしたとき、カンカンと大きな音が聞こえてきました。
Melanie: Oh, what's that noise!?(わっ、なんの音!?)
Boris: Only me! Just doing a quick repair on the playhouse.
(僕だよ! ちょっと、あそびのおうちを修理しているだけさ。)
おうちの窓から顔をだしたのは、くまのボリス。自分で作ったおうちの修理に余念がありません。子どもたちの遊び場、作りが甘くては怪我をしてしまいますもんね。
ここでの"repair"は名詞で「修理、手入れ」。それに"quick"がついて「ちょっとした修理」となります。
Miffy: It's very noisy!(とってもうるさいわ!)
Grunty: We can't stay here!(こんなとこに居られない!)
Dan: I'm getting a headache!(頭痛がしてきた!)
Melanie: We need to find somewhere without banging!
(どこか、トンカチの音がないところに行かなきゃ!)
Dan: Or flowers!(それに、花も!)
Grunty: Or birds!(鳥もね!)
子どもたち、せっかくボリスが修理してくれているのに、ひどい言いようです。そこはまず「直してくれてありがとう」じゃないんかい!(やっぱりどうも保護者の視点で見てしまうな…。)
騒音の中なのでちょっと自信がありませんが、メラニーの言っている"banging"は「ドンドン、ドスン、バタンなどと音をたてること」。よっぽど大きいトンカチ音なのでしょうね。
そこへ、追い打ちをかけるようにカミナリが鳴り、雨雲が立ちこめてきました。
Miffy: Oh, I know a perfect place! This way, quick! Follow me!
(あっ、完璧な場所を知ってるわ。こっちよ、早く! ついて来て!)
Melanie: Coming!(いま行く!)
Dan: Wait, Miffy!(待って、ミッフィー!)
みんなは急いでミッフィーに続きます。
Miffy: Quickly!(急いで!)
Melanie: Come on, Grunty.(おいで、グランティ。)
さて、一行が駆け込んだ場所とは…?
Dan: You were right, Miffy. This is the perfect place for picnic. No flowers.
(君の言う通りだね、ミッフィー。ここはピクニックに最適の場所だ。花もないし。)
Grunty: No birds.(鳥もいない。)
Melanie: No banging.(トンカチの音もしないし。)
Miffy: And no rain.(雨もないでしょ。)
ミッフィーのおうちに戻ってきたのでした。
確かにここなら何も心配せずピクニックができますね。ピクニックと呼べるのかわからないけど…。
Miffy: The only thing it's not good for is hide-and-seek.(この場所でできないのは、かくれんぼだけ。)
"good for ..."は「…することができる、…するのに適している」という意味のイディオム。かくれんぼは出来ないけど、他のことはなんでもできる場所なのですね。
Mother: I see you came in out of the rain. All of you! Goodness me!
(あなたたちが雨から逃げてくるのが見えたわ。みんないるのね! 驚いた!)
Miffy: Yes, everyone wanted to join our picnic.(そうよ、みんなピクニックに加わりたいって。)
そこへミッフィーママが再び現れます。"out of ..."というイディオム、ここでは「(雨)から離れて・脱して」という意味で使われていて、"come in out of rain"で「雨から逃げ込んでくる」となります。
"Goodness me!"はこれまで何度も出てきたママの口癖。「まあ、驚いた!」くらいの意味です。
Mother: So I see. Well, it's just as well you came back. I forgot to pack you any pudding.
(わかったわ。そうね、ちょうどいいときに帰ってきたわ。デザートを入れておくのを忘れたの。)
Grunty: Don't worry. The birds gave us some.(心配しないで、鳥さんがくれたから。)
"just as well"は「適切な、好都合の」という意味のイディオム。
続いて"pudding"という語が出てきました。私は最初「えっ、プリン?」と驚いたのですが、イギリス英語で"pudding"という語はプリンのみならず、「デザート、デザートコース」全般を表すのだそうです。ひえ〜知らなかった。
蛇足ですが、更にスコットランドでは「肉の腸詰め」のことも"pudding"というのだそうで…。もはやデザートですらない!! "black pudding"というと「材料に血を加えたソーセージ」を指すそうです。これ、イギリスで知らずに「プリンだ!」と思って注文すると大変なことになりそうですね…。ことばって面白いわ〜。
で、「お弁当にデザートを入れてなかった」なんてことまで細やかに心配してくれたママに、グランティはりんごを取り出して「鳥さんにもらったから大丈夫!」ですって。さっき、りんごの木から移動するときに立ち止まって眺めていたと思ったら、ちゃっかり回収していたんですね。
さすがグランティ、とみんなで笑って、おしまい。
次回は、また「ミッフィー」をやることになるかな? いつもギリギリなので、ちょっと余裕をもって更新したいなあ。
きたるべきDELE受験に向けて、スペイン語の作文練習も始めてみたいな〜などと考えております。
ともあれ、また近いうちにお会いしましょう〜。