「ミッフィーのぼうけん」で英語リスニング&ディクテーション! 10月21日放送「ミッフィーとハロウィン」
こんにちは。マミです。
今日も元気に、「ミッフィーのぼうけん」英語ディクテーションをお届けいたします。
今回のテーマはハロウィン。日本でも、ここ数年でかなり浸透してきているハロウィンですが、ヨーロッパの子どもたちは実際どんなハロウィンを過ごしているのだろうか? ということを垣間みられるエピソードです。
ところで、「ハロウィンってアメリカのイベントなんじゃ?」と思われる方もいるかと思います(というか私もそう思ってました)が、実はアイルランドの古代ケルト人のお祭りが起源ということで、イギリスの人にとっても縁の深いイベントのようですね。
ま、派手に仮装してハロウィンパーティで盛り上がろうぜ〜!! みたいな文化はアメリカで広まったそうなんですけどね。今回のミッフィーのエピソードは、その仮装パーティの文化をイギリスに逆輸入(?)したような形なのかしら。ともあれ、みんな仮装で盛り上がっていて楽しそうなエピソードですよ〜。
ちなみに、我が家の2歳児おタマはハロウィンのことを何故か「はろびん」と発音します。Wの発音がVになっちゃうなんて、おタマの前世はドイツ人かな〜?
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
Miffy's Halloween(ミッフィーとハロウィン)
今日はハロウィンパーティ。海賊の仮装をしているミッフィーです。
そこへ、友だちのメラニーが訪ねてきました。
Melanie: Ahar! Captain Melanie is here!(ハハー! キャプテン・メラニーが来たぞ!)
Miffy: Melanie! You're a pirate!(メラニー! 海賊になったのね!)
Melanie: You too! Great! We could be pirates together. Arr!
(あなたも! すごいわ! 一緒に海賊ができるわね。アー!)
Miffy: Um... I like it when everyone has a different costume. It feels more special. Hang on.
(うーん…私、みんなが違う衣装を着てるのがいいわ。その方が特別な感じがするもの。待ってて。)
メラニーが発している「海賊っぽいうなり声(?)」、すなわち"ahar"や"arr"については、一般的にこういう綴り方をするのかわかりませんが、いちおうネットでいくらかヒットしたスペルを採用しました。
海賊の話し方については「ミッフィーかいぞくになる」という回で詳しく述べたことがありますが、欧米には「海賊用語」みたいな独特の文化があって、それを使うことで「海賊になった」と記号的に表現することができるようです。
いきなりコスチュームがかぶってしまった、ミッフィーとメラニー。ミッフィーは自分だけのコスチュームがよかったみたいですね。
"hang on"というのは「そのままで待つ」という意味のイディオムです。
ミッフィーが着替えに行き、入れ違いにミッフィーパパが登場。ハロウィンでよく見かける、中をくりぬいて顔に見立てたかぼちゃのランプ"jack-o'-lantern"(ジャック・オ・ランタン)を持っています。
ちなみに"jack-o'-lantern"は直訳すると「ランタンを持った男」といった意味。アポストロフィのついた"o'"は恐らく"of"の略ですね。"jack"は固有名詞(人の名前)だとばかり思っていましたが、よく知らない相手をさして「男」とか「やつ」などと表現するときにも使える語なんだそうです。
で、この"jack-o'-lantern"、元はランタンを持ってさまよう男がモチーフだったようですが、カボチャのランプ自体をこう呼ぶようになったのは、なんだかおかしいですね。
Father: Woo... Beware the floating pumpkin.(ウー…さまようかぼちゃにご用心。)
Melanie: Spooky.(不気味ね。)
Father: It's for our Halloween costume party. Will you help me pop it on the table?
(ハロウィンの仮装パーティ用だよ。テーブルに置くのを手伝ってくれるかい?)
"beware"は「用心する、注意する」という意味の動詞。目的語の前に前置詞"of"をつけるのが正式な形(この場合だと"beware of the floating pumpkin"になる)ですが、"of"は省略して使われることも多いようです。
"spooky"は「不気味な、恐ろしげな」という意味の形容詞。ハロウィンを表現する定番のワードです。
"pop on ..."は「〜の上に(物を)ポンと置く」といったイメージでしょうか。
メラニーがミッフィーパパのお手伝いをしていると、こんどは中世の騎士のような衣装に着替えたミッフィーが登場しました。
Miffy: Ta-da! Now we're different.(ジャーン! これで違う衣装になったわ。)
Melanie: Great. Let's get Grunty. It's time for trick-or-treating!
(すごい。グランティを迎えに行きましょ。トリック・オア・トリートの時間よ!)
Miffy: Oh, yes!(うん、そうね!)
ハロウィンといえば"trick or treat"ですね!
"trick"は「計略、いたずら、悪ふざけ」、"treat"は「楽しみ、楽しみを与えてくれるもの」という意味が転じて「お菓子」の意味となっています。
昔は「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!」と律儀に訳したフレーズを耳にしたものですが、ハロウィン文化がすっかり日本に浸透した現代では「トリック・オア・トリート!」と言ってもじゅうぶん通じるかと思います。
ここでは"trick-or-treating"と動名詞の形になっています。"trick-or-treat"を「トリック・オア・トリートと言いながら家々をまわる」という動詞として扱い、そこに-ingをつけた形ですね。
さて、いよいよ夜の町に繰り出したミッフィーとメラニー。友だちのグランティの家に向かいます。
Grunty: Ta-da! Here's Grunty the Astronaut!(ジャーン! 宇宙飛行士のグランティよ!)
Poppy: Oh, ha-ha, where did you find that?(あら、うふふ、それどこで見つけたの?)
Grunty: I just made it myself.(ただ自分で作ったのよ。)
Melanie: Yay, trick-or-treating!(わあい、トリック・オア・トリート!)
Poppy: Good bye girls, have fun!(じゃあね、お嬢さんたち、楽しんでおいで!)
グランティ、見るからに段ボールで作ったような宇宙服を被っています。微笑ましいですね。ポピーおばさんも、コウモリの形のマスクとマントでばっちり仮装しています。
さて、ここからは3人で大人たちのいる家をまわるようですね。
楽しそうに歌いながら森の中を練り歩きます。
Miffy: Halloween is spooky fun(ハロウィンは不気味で楽しい)
Grunty: But lots of treats for everyone(でも、みんなにはたくさんのお菓子)
Melanie: Pumpkin lamps to light away(かぼちゃのランプが照らしてる)
Miffy: Everything is strange today(今日は、すべてがおかしな感じ)
道ばたにも、ちゃんとジャック・オ・ランタンやコウモリが飾りつけてあって、本場のハロウィンってこんな雰囲気なんですね〜(ハロウィンの本場はアメリカだけど)。
"light away"は、ジャック・オ・ランタンが「遠くまで照らしている」イメージですね。
一行が辿り着いたのは、くまのボリスとバーバラのカップルのおうち。
Miffy: Trick or treat!(トリック・オア・トリート!)
Barbara: Ha-ha.(ハハハ。)
Miffy: Oh!(わあ!)
Melanie: Wow! Those costumes are great!(うわあ! すごい衣装ね!)
Boris: Yes. Behold my splendid robes!(そうとも。私の素晴らしいローブを見よ!)
Barbara: I made that from an old pair of curtains.(古いカーテンから作ったのよ。)
Grunty: Wow!(すごい!)
ボリスとバーバラは、魔法使いの衣装で出てきました。ボリスは真っ白なつけひげまでつけて、なかなか本格的です。
"behold"は「注視する」という意味の動詞。これは古めかしい表現で、命令形で「見よ!」と形式ばって言いたいときに使われる語です。白ひげの魔法使いになりきってノリノリなボリスなのです。
"splendid"は「豪華な、立派な」という意味の形容詞。
"robe"は長くてゆったりとしたローブを指し、欧米では礼服にも使われます。大学の卒業式なんかで、四角い帽子とともに学生さんが羽織るアレですね。通常"robes"と複数形にして使います。
立派なローブ! と一同テンションが上がっていますが、なんとバーバラが古いカーテンをリサイクルした衣装なのでした。バーバラ、すごいぞ。
そんなバーバラたちからは、おいしそうなイチゴの"treat"が配られましたよ。
Miffy: Oh, thanks.(わあ、ありがとう。)
Grunty: Delicious.(おいしそう。)
Melanie: Thank you, Barbara.(ありがとう、バーバラ。)
Boris: A...a...achoo!(ハ…ハ…ハクション!)
Miffy: That's a good trick, wizard Boris.(面白い魔法ね、魔法使いのボリス。)
ボリスがくしゃみをすると、白ひげが取れてしまいました。
くしゃみのスペルは"achoo""atchoo""atishoo"など色々です。発音の感じとしては「アチュー」でどれも変わりなさそうですが。
ミッフィーは「ひげがとれる」というボリスの妙技(笑)に"good trick"と茶々を入れています。これは"trick"という語が「いたずら」だけでなく「妙技、芸当」という意味をも含んでいるためです。ハロウィンらしく洒落のきいたコメントですねえ。
さて、次に一行が向かったのは、アリスおばさんの家。
Miffy: Trick or treat!(トリック・オア・トリート!)
Grunty: Halloween is really spooky.(ハロウィンって本当に不気味。)
Melanie: Well, I'm not scared. Pirates aren't scared of anything.
(私は怖くないわ。海賊は何も恐れないのよ。)
Alice: Hello, girls!(こんばんは、みんな!)
道すがら、クモがぶら下がったような飾り付けにビビってしまったグランティ。メラニーは「私は怖くなんかないわ!」とふんぞり返っていますが、魔女のコスプレをしたアリスおばさんが出てきた瞬間、悲鳴をあげてしまいました。
ところで、ミッフィーワールドの大人たちはみんな顔が同じなので、仮装していると誰が誰だかわかんないですねえ。このアリスおばさんも、いつもは水玉のワンピースで判別しているもので、魔女の格好をしちゃったらミッフィーママやパパ、祖父母と見分けがつきません。ミッフィーたちは住んでいる場所と声で判別しているんだろうか…?(笑)
Miffy: Oh, wow! Great costume, Aunt Alice.(うわあ! すごい衣装ね、アリスおばさん。)
Alice: Thank you, Miffy. I made it myself. Treats for everyone.
(ありがとう、ミッフィー。自分で作ったのよ。みんなにお菓子をあげるわ。)
Miffy: Come on. Thanks, Aunt Alice. Bye!
(行きましょ。ありがとう、アリスおばさん。さよなら!)
Grunty: Bye! (さよなら!)
Alice: Bye, girls! (さよなら、みんな!)
アリスおばさんの衣装も手作りなんだそうです。大人たち、気合いが入っていますね。
さて、あちこちからお菓子を手に入れてきたミッフィーたち、家に帰ってきました。
Mother: Welcome to the haunted house.(おばけの住む家にようこそ。)
Miffy: You make a great mummy, Mommy.(とてもいいミイラね、ママ。)
Mother: Thank you. So, did you girls have fun?
(ありがとう。それで、あなたたち楽しんできた?)
Melanie: It was brilliant. Everyone had an amazing costume, and they were all different.
(とっても面白かった。みんなすごい衣装を持ってたわ、それでみんな一人一人違うの。)
"haunted"は「幽霊のよく出る、取り憑かれた」という意味の形容詞。そういえば東京ディズニーランドに"Haunted Mansion"というアトラクションがありましたねえ。
ミッフィーたちを出迎えたのは、ミイラ(mummy)の格好のママ(mommy)。「ママ」の愛称を表す語としては"mommy"、"mammy"の他に"mummy"というスペルもアリなので、そうなると本当に"mummy姿のmummy"となっちゃうわけですね。
私はふだん「ママ」と綴るとき、この「ミイラ」と同じスペルになっちゃうのは何となくイヤなので"mommy"の方を採用していますが、イギリス英語だと"mummy"のスペルの方がよく使われるようです。ミイラと同じだなんて、気にならないのかしら…?
そういえば、私の名前「マミ」は英語圏の友人に「かあちゃん!」とからかわれることの多い名前です(笑)。母親であるところの私がハロウィンでミイラのコスプレをしたら、ダブルどころかトリプルミーニングになってしまいますね。
Grunty: Do I smell pumpkin soup?(これ、かぼちゃスープの匂い?)
Melanie: Come on, Grunty!(行きましょ、グランティ!)
Grunty: Yummy!(おいしそう!)
さすが鼻のきくグランティ、ごちそうの匂いを嗅ぎあててしまいました。
"Do I smell ...?"は直訳すると「私は…の匂いを嗅ぎますか?」ということで、「これは〜の匂いかしら?」と推測するときのフレーズですね。
そこへ、もう一人の友だち、ダンが訪ねてきました。
Miffy: Oh?(あら?)
Dan: Wow, Miffy. You're dressed as a knight too. Just like me! Hi, Grunty. Hi, Melanie.
(わあ、ミッフィー。君も騎士の仮装なんだね。僕と同じだ! やあ、グランティ。やあ、メラニー。)
"be dressed as ..."で「〜の仮装をする」という意味。
ミッフィー、今度はダンの仮装とかぶっちゃいましたね。
Miffy: Oh. Huh...(ああ。ハァ…。)
Mother: Miffy, is everything all right?(ミッフィー、大丈夫?)
Miffy: I'm glad Dan came to the party, but... I wanted to have my own special costume for Halloween.
(ダンがパーティに来てくれたのは嬉しいけど…、ハロウィンには私だけの特別な衣装がよかったのに。)
自分だけの特別な仮装がよかったミッフィー、落ち込んでしまいました。
Mother: Oh dear. Well, what can we do about it?
(まあ、そうなの。そうね、私たちにできることはあるかしら?)
Miffy: I don't know. Grunty made her own special costume. And so did Aunt Alice. I can make the costume!
(わからない。グランティは自分だけの特別な衣装を作ったって。それにアリスおばさんも。私だって衣装を作れるわ!)
Mother: That's a nice idea, Miffy. What are you going to use?
(それはいい考えね、ミッフィー。何を使うの?)
Miffy: Oh, I know, Boris and Barbara used curtains!
(あっ、わかった。ボリスとバーバラはカーテンを使ったのよ!)
Mother: Well, those curtains are staying right where they are, thank you.
(でも、そのカーテンはそのままにしておいてほしいわ。)
Miffy: Hmm. I know. Mommy, can you help me?(うーん、わかった。ママ、手伝ってくれる?)
ミッフィーは新しい衣装を作ることにしたようです。
ボリスとバーバラのようにカーテンを使って…! と思いついたところで、「それはダメ」とママにたしなめられてしまいました(そりゃそうだ)。
でもこのママの言い方がすてきですね。"those curtains are staying right where they are, thank you."
直訳すると「そのカーテンは、今あるところに留まる予定です」。"be staying"と現在進行形を使って「近い未来」をあらわす用法です。
そして最後に"thank you"と付け加えています。これは単なる感謝を示す「ありがとう」ではなく、「悪しからずご了承ください」というようなニュアンスですね。あるいは「(カーテンを使うわけにはいかない事情を)ご理解いただきありがとうございます」というような感じ。ちょっと改まった表現をユーモアたっぷりに使っているミッフィーママです。
カーテンは使えませんでしたが、ミッフィーは何か思いついた様子。どんな仮装になるのでしょうか?
場面は変わって、ハロウィンパーティの会場。みんな集まって談笑しています。
Mother: Help! A ghost! I see a ghost!(助けて! 幽霊よ! 幽霊が見えるわ!)
とつぜんママが叫び声をあげながら登場します。ママの後ろには、白い布をかぶったようなオバケの姿!
Melanie: That's no real ghost. It's Miffy!(あれは本物の幽霊じゃないわ。ミッフィーよ!)
Miffy: Ha-ha, fooled you! Happy Halloween, everyone!
(ハハハ、騙されたわね! ハッピー・ハロウィン、みんな!)
Grunty: Hurray! Happy Halloween!(わあい! ハッピー・ハロウィン!)
オバケの正体は、本当に白い布をかぶったミッフィーなのでした。
"fool"という語は動詞として「だます」という意味があるので、イタズラをした後に"(I) fooled you!"と言うと「だましてやったぞ!」というフレーズになります。
Boris: Achoo!(ハクション!)
Barbara: Oh, Boris.(まあ、ボリスったら。)
Melanie: Happy Halloween!(ハッピー・ハロウィン!)
最後にボリスのくしゃみで、白ひげが再び吹っ飛ぶというオチがついて、おしまい。
さて、来週はハロウィンですね。日本の街中でも年々ハロウィンの飾り付けが派手になっていくような気がしますが、実際ハロウィンって何したらいいんだろう…? なんて思っていた私。今年はミッフィーたちを見習って、ちょっとした飾りつけでもしてみようかしら。
「ミッフィーのぼうけん」、次週の放送はお休みです。
次回はスペイン語ライティングの記事をお届けすると思います。
また近いうちにお会いしましょう〜。
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