かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

「ミッフィーのぼうけん」で英語リスニング&ディクテーション! 2020年7月5日放送「おじいちゃんとオバケ」

こんにちは。

今回は、なんと約1年ぶり! に、英語アニメ「ミッフィーのぼうけん」のせりふを聴き取って解説する「ディクテーション企画」を開催したいと思います。

久しぶりにやりましたが、思ったよりもスムーズに聴き取れたフレーズが多くてほっと一安心。

これから、毎週…とまではいかないかもしれませんが、日曜に放送されたエピソードを次の放送までに更新する…ということを定期的にやっていければいいなあ。

では、さっそく参りましょう。

今回は、ミッフィーの父方のおじいちゃん・おばあちゃんが登場しますよ〜。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜

 

 

Grandpa and the Ghost(おじいちゃんとオバケ) 

 

パパと一緒に、おじいちゃん・おばあちゃんの家に遊びに来たミッフィー

 

Miffy: Grandpa!(おじいちゃん!)

Grandpa: Hello, Miffy. Oh, mind my eggs!(やあ、ミッフィー。おお、タマゴに気をつけて。)

Father: Hello, Dad. What are you up to?(やあ、父さん。何してるの?)

Grandpa: Well, I was going to plant these eggs in the garden.(うん、タマゴを庭に植えようと思ってね。)

Miffy: Grandpa, you don't plant eggs. You eat them!(おじいちゃんったら、タマゴは植えるものじゃないわ。食べるものよ!)

Grandpa: Oh, is that so? Well, in that case, I'd better put them back in the fridge. Come on in!
(おや、そうだったかい? うん、それなら、冷蔵庫に戻したほうがよさそうだ。ついておいで!)

Father: Ha-ha, honestly, your grandpa's stories get sillier and sillier!(ははは、まったく、おじいちゃんのお話は年々くだらなくなっていくなあ。)

 

なかなか個性的なおじいちゃんですね。ミッフィーが来るのを知っていたようなので、わざわざ卵を庭に用意していたのかしら…。

"mind"は動詞で「注意を払う、用心する」という意味です。命令形で"Mind your step!"(足元に気をつけて!)などというふうに使われますね。

それから、"had(ここでは"I'd") better +動詞"で「〜するのがよい、〜すべきである」という定型表現も出現。この後にも何度か出てきます。


Miffy: Grandma!(おばあちゃん!)

Grandma: Miffy, my dear. Hello, son.ミッフィー、よく来たわね。あなたも。)

Father: Hello, Mom. I can't stop, sorry. I'll pick you up tomorrow, Miffy.
(やあ、母さん。ゆっくりしていられないんだ、ごめんね。明日迎えに来るよ、ミッフィー。)

Miffy: Bye, Daddy!(じゃあね、パパ!)

Father: Bye!(バイバイ!)

Grandpa: Have a nice time at the theatre.(お芝居を楽しんでおいで。)

 

ミッフィーパパは、これから劇場(theatre)にお出かけをするようです。ママとデートかしら?

ミッフィー、今日は祖父母宅にお泊まりなんですね。


Grandpa: Right. Let's pop this in the spare room.(よし。これを部屋に持っていこう。)

 

動詞"pop"は「(物を)ポンと置く、入れる、動かす」などの意味で使われます。

おじいちゃんに案内されて、"spare room"(空き部屋)に荷物を持っていくミッフィー

ミッフィーが夜を過ごすことになるその部屋には、古い"wordrobe"(洋服だんす)が置いてありました。


Grandpa: You know, this was in my bedroom when I was a little bunny.(これは私が子どものとき、私の部屋にあったものだよ。)

Miffy: Wow! It must be very old, then.(うわあ! それじゃあとっても古いのね。)

Grandpa: Oh, you cheeky bunny. It is older than me though. So, in fact, I used to think it might be a haunted...
(おや、失礼な。これは私より年上なんだよ。だから、私はよく考えてたんだ、もしかしたらこれは取り憑かれていて…)

Miffy: You mean a ghost might live inside?(それって、オバケが棲んでるってこと?)

Grandpa: Well, oh, Miffy, no, I was only joking. There aren't ghosts in there, no, no. There's no such thing.
(ああ、ミッフィー、いやいや、ただの冗談だよ。オバケなんてここにはいない。そんなものはいないんだ。)

 

"cheeky"は「生意気な、厚かましい」という意味をもつ形容詞。

「おじいちゃんが子どもの頃からあるなんて、なんて古いたんすなの!」と素直にびっくりするミッフィーに、「失礼な、私はそんなに年寄りじゃないぞ」とおどけてみせるおじいちゃんです。

"haunted"は「幽霊のよく出る、とりつかれた」という意味。そういえば、東京ディズニーランドに「ホーンテッドマンション」というアトラクションがありますね。


Grandpa: Hello, Mr. Ghostie. Come out of wherever you are. You see? No ghosts.
(やあ、オバケさん。いるなら出ておいで。ほらね。オバケなんていないよ。)

Miffy: Phew.(よかった。)

 

ミッフィーが大げさに怖がったので、慌てて中を確かめてみせるおじいちゃん。

"ghost"に指小辞"-ie"をつけて「オバケさん」とお茶目な呼び方をしてみせています。

ここのスペルは"ghostie"としましたが、"ghosty"でもいいような気がします。


Grandma: Can you come and help me lay the table, love?(あなた、こっちに来てテーブルセッティングを手伝ってくれない?)

Grandpa: Be right there. Pop your things in the wardrobe, and then it'll be time for dinner.
(いま行くよ。荷物をワードローブに入れておいで、そうしたら夕飯の時間だよ。)

Miffy: Hmm, OK.(うーん、わかったわ。)

 

"lay the table"は「食事の準備を整える」という意味のイディオムです。

おじいちゃんはおばあちゃんを手伝いに行ってしまいましたが、ミッフィーはオバケが気になって浮かない表情…。


Grandpa: Oh, that was delicious, Grandma. Thank you.(ああ、おいしかった。ありがとう、おばあさん。)

Miffy: Yummy. Thanks, Grandma.(おいしかったわ。ありがとう、おばあちゃん。)

Grandma: You're welcome. Gosh, is that the time? You'd better get ready for bed, Miffy.
(いいのよ。まあ、もうこんな時間? 寝る支度をしなきゃね、ミッフィー。)

Miffy: Um.. OK. Will you come with me, Grandma?(うーん…わかったわ。私と一緒に来てくれる、おばあちゃん?)

Grandma: You don't need me, Miffy.(ひとりで大丈夫でしょ、ミッフィー。)

Miffy: Please, Grandma.(お願い、おばあちゃん。)

Grandma: All right, then.(わかったわ。)

Miffy: Thanks.(ありがとう。)

 

ミッフィー、やっぱり一人で寝る準備をするのが怖いようですね。

おばあちゃんに付き合ってもらうことにしたようです。


Grandma: What's up, Miffy bug(?)?(どうしたの、ミッフィー?)

Miffy: Grandpa said there might be a ghost living in the wardrobe.(おじいちゃんが、ワードローブにオバケが棲んでるかもって。)

Grandma: Dear dear, now. Honestly, your Grandpa and his stories.
(あらまあ。まったく、おじいさんの作り話にも困ったものね。)

 

このとき、おばあちゃんがミッフィーを呼びかけている語"bug"(?)について。

親や祖父母が愛情をこめて小さな子どもを呼ぶことばは、有名な"honey"や"sweetie"だけに留まらずとっても多岐に渡ります。

以前も当ブログで紹介したことのあるこちらのサイトでは、そんな愛情をこめた呼称がまとめられていて、そのなかに"sugar bug"というものもありました。

ここから、おばあちゃんはミッフィーを"bug"と呼んでいるのかな…? と推理してみたのですが、本当にこう呼んでいるのかどうか定かではありません。

子どもは可愛くて甘い気持ちになっちゃうので、呼びかけもに使う語も甘いものばかりなのかな…? と思いきや、このサイトを見てみると"peanut"、"potato"、"spicy pepper"と甘いものに限らずなんでもアリみたいですね。

こういう口語表現は無限に出てくるので、英語学習歴が長くても慣れるのはなかなか大変です。

 

次に、おじいちゃんのオバケ話を知って呆れたおばあちゃんのせりふ。

"your Grandpa and his stories."とあります。

これは、以前にも当ブログで似た表現を扱ったことがありました。

 

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」6月10日放送分〜 - かあさんは雨女

 

このときも、ミッフィーのおじいちゃんが冗談を言ったのに対してミッフィーパパが、

"You and your stories."

と言っていました。

これはお決まりの表現で、いつも冗談や作り話をしている人に対して「またそんな作り話を…」と呆れたニュアンスでリアクションするときのフレーズです。

実際、このブログでも同じ「あきれ表現」が2回も出てきたくらい、ミッフィーのおじいちゃんはいつも冗談ばっかり言っているわけなんですね。

 

Grandma: You know there's no such thins as ghosts, Miffy.(オバケなんていないって、わかってるでしょ、ミッフィー?)

Miffy: Yes, but what if there is?(うん、でも、もしいたらどうしよう?)

Grandma: There isn't. I promise. You know, I think it's time we teach Grandpa a lesson about his tall tales. Will you help me?
(いないのよ。私が保証するわ。そうだ、おじいちゃんにお灸を据えるいい機会かもね。手伝ってくれる?)

Miffy: OK.(わかった。)

Grandma: Then here's what we'll do.(それじゃ、こうするのよ。)

 

おばあちゃんとミッフィーによる仕返しが始まるみたいですよ。

"teach ~ a lesson"で「〜に教訓を与える」という意味の表現が出てきました。

いつも作り話で周りをびっくりさせてばかりのおじいちゃんを、ちょっと懲らしめてやろう…というようなニュアンスですね。

"his tall tales"という表現にも注目です。形容詞"tall"は「背が高い」から転じて「おおげさな、信じられない」という意味にもなるので、ここでは「おじいちゃんのおおげさな作り話、たちの悪い冗談」という表現として使われています。

 

さて、おばあちゃんとミッフィーの作戦やいかに?


Grandma: Grandpa! Are you going to kiss Miffy good night?(おじいさん! ミッフィーにおやすみのキスをしましょう。)

Grandpa: Coming! Where is she?(いま行くよ! ミッフィーはどこかな?)

Grandma: Your ghost story scared her so much, she's hiding under the covers!(あなたがオバケの話で怖がらせたから、布団にもぐっちゃったわ!)

Grandpa: Oh, dear. But I was only teasing. I told you, Miffy. There's no such things as ---
(おやおや。でも、あれはただの冗談だよ。言っただろう、ミッフィー。そんなものはいないって…)

 

"tease"は「からかう、冷やかす」という意味の動詞。

「そんなに怖がらなくても、ただのteasingだよ」とおじいちゃんは言っていますが、そのteasingがダメなんだってば!

ベッドに近寄ったおじいちゃんですが、背後から真っ白なオバケが出現!


Grandpa: A ghost! A ghost!(オバケ! オバケだ!!)

 

怖がって、おばあちゃんの後ろに隠れてしまったおじいちゃん。

オバケの正体は、シーツをかぶったミッフィーだったのでした。

 

Miffy: It's only me, Grandpa. There' no such thing as ghost, remember?(私よ、おじいちゃん。オバケなんていないんでしょう、忘れたの?)

Grandma: Fooled you! Ha-ha.(引っかかったわね! ふふふ。)

Grandpa: Well, I suppose that serves me right for telling silly stories.(おや、ばかな話をしたバチが当たったな。)

Grandma: Exactly. So, no more stories then?(そうよ。じゃ、もうお話は無しね?)

Grandpa: Well, maybe just one.(いや、あと一つだけ。)

 

"Fooled you!"は、いたずらなどに引っかかった相手に対して「やーい、引っかかった!」というときの決まり文句。

おじいちゃん、見事にしてやられましたね。

 

"serve ~(人) right (for ...ing)"で「(...した為に)当然の報いを受ける」という意味のイディオムです。ミッフィーを怖がらせてしまったから、こんな仕返しを受けても文句は言えないな…と、おじいちゃんは言っているわけです。

 

さて、作り話にはもう懲り懲り? なおじいちゃんですが、気を取り直して…。


Grandpa: Now, what sort of story would you like, Miffy?(さあ、どんなお話がお好みかな、ミッフィー?)

Miffy: I don't mind. As long as there are no ghost in it.(なんでもいいわ。オバケが出てこなければね。)

Grandpa: Once upon a time, there was a big red apple in the green grass on the ground.

(昔むかし、緑の草の上に、大きな赤いりんごがいました。)

Miffy: Oh, I love this one.(ああ、このお話大好き。)

 

おじいちゃん、マジメにお話を読んであげることにしたようですね。

オバケが出てくる怖い話じゃなくて、ちゃんとミッフィーの気に入る穏やかな(?)お話を読んであげて、一件落着。

 

ところで、この"赤いリンゴが緑の草の上に…"というお話について。

作中では言及されていませんが、この絵本はひょっとして、ミッフィーの作者ディック・ブルーナが初めて出版した絵本「りんごぼうや(英題:"the apple")」の冒頭だったりして…?

赤いりんごの坊やが木から落ちて、草の上で泣いているところから始まるお話。風見鶏が坊やを乗せて空を飛んであげるという素敵なお話なんですよね。我が家の本棚にもあります。

そうだとしたら、おじいちゃん、なかなか粋なチョイスでしたね〜。

 

さて、今回は久々の英語ディクテーションでした。またできるタイミングでやろうと思います。

では、気まぐれ更新ですが、また近いうちにお会いしましょう〜。