英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その⑤ 〜「ミッフィーのぼうけん」10月8日放送分〜
こんにちは。
スペイン語検定4級受検まで残り3週間を切り、ちょっと自分を追い込んでいる、マミです。
現在、ブログでは英語ディクテーションのみを定期的に行っていますが、これがスペイン語学習のちょうどいい息抜きになっています。(語学学習で語学学習の息抜きをする…末期のオタクですね。でも楽しいからいいのです。)
本当言うと、チェブラーシカ(ロシア語)も早く再開したい…スペイン語の話もしたい…録りためたBSのドキュメンタリー番組(NHKの「BS世界のドキュメンタリー」がおすすめ)も面白いし…時間がいくらあっても足りません。そんな中で、ゴロゴロとスマホをいじったりもしていて、一体いつ育児してんねん、お前。と自分にツッコミを入れています。
いや、育児もしていますよ。1歳の娘・おタマは、積み木を5個積めるようになりました。して欲しいことを「ごてぃご」という独自の言語で私や夫に依頼することもできるようになり、ますます成長が目覚ましいです。読んでほしい絵本を持ってきては、「ごてぃご」。スイッチを入れてほしいおもちゃを持ってきては、「ごてぃご」。うーん、かわいいですね。
さて、前置きが長くなりました。今週もやります、「ミッフィーのぼうけん」。
今回、実は最初に観たとき「なんやこれ…さっぱりわからへん」と焦ったのですが、劇中劇で「赤ずきんちゃん」が出てきて、その英訳"Little Red Riding Hood"や劇中のせりふ(恐らくイギリス人にとっては定番のフレーズ)が耳慣れないだけでした。固有名詞や決まったフレーズがわかれば、英語はもっと身近になりますね。
では、さっそくいってみましょう。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ダン、おおかみになる」10月8日(日)放送分
ミッフィーのおうちに、お友だちの男の子・ダンがやって来ます。
(ちなみにこのダンという子、姿はミッフィーにそっくりだし、声も高いし、公式設定を見るまでは女の子だと思い込んでおりました…。)
Miffy: Hi, Dan.(こんにちは、ダン。)
Dan: Hi, Miffy. Are you ready for the picnic? I brought a picnic basket.
(やあ、ミッフィー。ピクニックの準備はできているかい?ピクニックバスケットを持ってきたよ。)
Miffy: And Mommy is making sandwiches. But they're not ready yet.
(ママがサンドイッチを作っているの。でも、まだできていないのよ。)
Dan: What should we do until they are?(できるまでの間、何をすればいいかな?)
Miffy: I know! We can put on a play for Mommy and Daddy.
(わかった! 私たち、ママとパパのために劇をすればいいわ。)
Dan: That's a great idea!(いいアイデアだね!)
Miffy: Come on.(こっちよ。)
"put on a play"で「劇をする」というイディオム。のっけから、これを知らなくてつまずきました。
まあ、このフレーズ自体は聴き取れなくても、次の展開を見れば何をしているかはわかるのですが、この次のシーンでは固有名詞の連発。これが何を言っているかさっぱりわからず、検索に次ぐ検索で何とか理解しました(苦笑)。たいへん勉強になったパッセージです。
Miffy: Right. Umm… Oh, we can be Little Red Riding Hood and the Big Bad Wolf.
(そうね、うーん…ああ、私たち、赤ずきんとビッグ・バッド・ウルフ(オオカミ)になれるわ。)
We already have a picnic basket for Red Riding Hood to take to her grandmother.
(私たち、赤ずきんがおばあさんのところに持っていくピクニックバスケットを、もう持っているんだもの。)
Dan: Oh, you can wear this for Red Riding Hood.(ああ、これを赤ずきんの衣裳として着ればいいよ。)
Miffy: And you can be the Big Bad Wolf.(それで、あなたはビッグ・バッド・ウルフね。)
Dan: Yeah! I'd love to be wolf.(イエーイ! 僕、オオカミになってみたい!)
"Little Red Riding Hood"は、有名なおとぎ話「赤ずきんちゃん」のこと。英語のネイティヴスピーカーなら聞いただけでピンとくるわけですが、いきなり"riding hood"と言われても、学習者にとっては何のことかわかりませんね。
そもそも、なぜ"riding hood"…? 何かに乗るのだろうか?
と思って調べたところ、赤ずきんちゃんのあの「ずきん」、どうやら乗馬用のフードがもとになっているようなのですね(諸説ありますが)。防災ずきんじゃなかったんだ…(いや、それもおかしいけど…笑)。
"the Big Bad Wolf"というのも、西洋の物語によく出てくる「悪いオオカミ」を表す定番フレーズのようです。「3匹の子豚」や「7匹の子やぎ」に出てくるのもそうですね。ディズニーのキャラクターとして「ビッグ・バッド・ウルフ」という固有名詞にもなっているようで、今回も特定のキャラクターのようなものとして言ったせりふなのかな? と思い、頭文字を大文字にしてみました。
そして、お部屋の赤いカーペットを「ずきんにしちゃおうよ!」と提案するダン。…ほこりとか、大丈夫? と、いらぬ心配をしてしまう主婦、私(笑)。
Miffy: You'll be a brilliant wolf. But we need to practice some words too.
(あなたは素晴らしいオオカミになれるわ。でも、いくらかせりふも覚えなきゃ。)
Dan: Words? What words? Can't I just growl?(せりふ? 何のせりふ? 唸るだけじゃいけないの?)
Miffy: In story, the wolf pretends to be Grandmother. Remember?
(物語の中では、オオカミはおばあさんに変装するのよ。覚えていない?)
Dan: Oh, yes!(ああ、そうだね。)
Miffy: Red Riding Hood says, "What big eyes you have!". And the wolf says?
(赤ずきんが、「なんて大きな目でしょう!」って言うの。それで、オオカミは何て言う?)
Dan: Umm…(うーん…)
Miffy: "All the better to see you with."(「お前をよく見るためさ」よ。)
ここで出てくる"words"というのは、「言葉」というよりも劇の「せりふ」のことですね。せりふと言えば、英語では"lines"かと思っていたのですが、lineは「行」、wordは「単語」なので、"words"の方が単純なイメージでしょうか。
ダンのせりふ、"Can't I just growl?"ですが、"growl"は「(動物が)うなる」という動詞。「せりふなんか覚えなくても、うなってるだけじゃいけないの?」ということですね。ちなみに"growl"は「うなり声」という名詞にもなる便利な単語です。
そして今回のハイライト(?)、"What big eyes you have!"と"All the better to see you with."という劇中劇のせりふ。
日本人が「おばあさんの目は、どうしてそんなに大きいの?」「おまえをよく見るためさ。」というやり取りを聞けばすぐに「赤ずきんちゃんだ!」とわかり、「お腰につけたきびだんご」と聞くだけで桃太郎を想起し、荒磯に波が打ち寄せる映像を見たらすぐに「東映のオープニングだな」と理解するように(?)、イギリスやアメリカの人にとってもすぐにピンとくるフレーズなのでしょうね。
"all the better to ...(動詞)"で「…にふさわしい」というイディオム。「大きな目」は「おまえをよく見るため」、「大きな耳」は「おまえの声をよく聞くため」、「大きな口」は「おまえを食べるため」にふさわしいものだ、と繰り返す表現なのですね。
Dan: Do we have to do the words?(せりふ、やらなきゃいけないの?)
Miffy: That's the best part of the story, when the wolf says...?
(物語のいちばん面白いところじゃない。オオカミが…?)
Dan: Umm…(うーん…)
Miffy: "All the better to eat you with."(「お前を食べるためさ」でしょ。)
Dan: But what if I don't remember what to say when people are watching me?
(でも、人(お客さん)が見ているときに、何て言うか忘れちゃったらどうしよう?)
Miffy: Umm… you can have a costume so you feel more like the wolf, and forget all about the people watching.
(うーん…衣裳を着れば、もっとオオカミになった気分になれるわ。そうすれば見ている人のことなんて全部忘れるわよ。)
Dan: OK.(わかった。)
ダン、せりふを覚えるのに自信がない様子。うん、わかる、わかる(笑)。
二行目のミッフィーのせりふ、日本語の構造上訳し辛いのですが、本来ならば、
That's the best part of the story, when the wolf says "All the better to eat you with."
(「お前をよく見るためさ」とオオカミが言うのが、物語のいちばん面白いところなのよ。)
と言うべきところ。ここでは、後ろのオオカミのせりふ"All the better to eat you with."を、オオカミ役のダンに続けて言わせるよう促しているわけです。が、日本語に訳してしまうと、オオカミのせりふが文の先頭に来てしまうので、訳すのが難しいということなのでした。
"What if...?"は、「…したらどうしよう」という不安を表現するのによく使われる構文ですね。
さて、即席の幕を張って舞台を作り、お芝居の準備が整ったようです。
Father&Mother: Oh!(おお!)
Mother: Special seats and everything.(特別席ね。)
Dan: "All the better… to see you with…","All the better… to see you with…"
(「お前を…よく見るためさ…」、「お前を…よく見るためさ…」)
What if I forget my words while your mommy and daddy are watching?
(君のママとパパが見ている中で、せりふを忘れちゃったらどうしよう?)
Miffy: Just take a deep breath. And pretend no one's watching. OK.
(深呼吸して。誰も見ていないと思いこむの。いいわね。)
パパとママが、劇を観に来ました。
ママのせりふ、"Special seats and everything."ですが、座席があるだけなのに"and everything"とはこれいかに、と思ってしまいそうですね。"〜and everything"で「〜などなど、〜のようなもの」という意味があるので、「特等席、って感じかしら」とぼかした言い方をしているのでしょうか。あるいは、「特等席を準備してくれて、他にも色々(舞台作りとか)やってくれたみたいね」というニュアンスもあるのかもしれません。
"pretend 〜"で「〜のふりをする」ですが、ここで使われているように「自分で自分に〜と思い込ませる」という意味でも使う事ができます。
Mother: Shush! It's starting.(シーッ! 始まるわ。)
Miffy: "I am Little Red Riding Hood."(「私は、赤ずきんちゃん。」)
Dan: "And I'm a wolf!"(「そしておれは、オオカミだ!」)
"Where are you going, little girl?"(「どこに行くのかい、お嬢ちゃん?」)
Miffy: "I'm taking this picnic to my grandmother."
(「このバスケットを、おばあさんのところに持っていくの。」)
Dan: "I'll get to her grandmother's house and take that picnic basket." ...Miffy!
(「おばあさんの家に行って、バスケットをちょうだいしよう。」…ミッフィー!)
Miffy: Yes?(なに?)
Dan: We don't have anyone to be Grandmother!(おばあさんをやる人がいないよ!)
Miffy: Oh, no!(ああ、大変!)
ダン、心配していたわりには、けっこうノリノリでやっています。
ところがトラブル発生。役者が足りない! やる前にわかりそうなもんだけどね!(笑)
Mother: I'll do it.(私がやるわ。)
Miffy: Thanks, Mommy.(ママ、ありがとう。)
Mother: "I'm Red Riding Hood's grandmother."(「私は赤ずきんのおばあさんだよ。」)
Dan: "Growl!"(「ガオー!」)
Mother: "Oh, a wolf!"(「あら、オオカミ!」)
Father: Oh, no! Run!(大変だ! 逃げろ!)
ぶっつけ本番でエキストラ出演を申し出るママ、役者に力いっぱい声援を贈るパパ。ステキだなあ。こういう親でありたいなあ。
Miffy: "Hello! Grandmother! Where are you?"(「こんにちは、おばあさん! どこにいるの?」)
Dan: "Hello, Red Riding Hood. Here I am."(「やあ、赤ずきん。私はここだよ。」)
Miffy: "My, what big eyes you have!"(「まあ、なんて大きな目なの!」)
Dan: "All the better to see you with." Yes!(「おまえをよく見るためさ。やった!)
Miffy: "And what big teeth you have!"(「そして、なんて大きな歯なの!」)
Dan: "All the better to eat you with!"(おまえを食べるためさ!)
Miffy: "Oh, no! A wolf!"(「まあ!オオカミだわ!」)
ここが「赤ずきんちゃん」の、ミッフィーによれば、「一番おもしろいところ」。定番フレーズが飛び交います。
ダン、心配していたせりふがちゃんと言えて、思わずガッツポーズ!
Miffy: Dad, we don't have anyone to be the Woodcutter who saves Red Riding Hood.
(パパ、赤ずきんを助けてくれる木こり役をする人がいないわ。)
Father: I'll be the Woodcutter. "Be gone, wolf!"
(私が木こりになろう。「あっちへ行け、オオカミめ!」)
Miffy: "Thank you, Woodcutter. You saved me! The end."
(「ありがとう、木こりさん。私を助けてくれたのね。おしまい。」)
もはや確信犯のミッフィー、パパに木こり役を依頼。パパも劇に参加できて楽しそうですな。
この"Be gone!"というのも、物語などでよく使われるフレーズでしょうか。「ここから立ち去れ!」ということですね。
Mother: Oh, well done. What a lovely play!(ああ、良くできたわね。なんていい劇だったの!)
Father: Well done, you two.(良かったよ、二人とも。)
Miffy: Dan, you were great. Did you do what I say and pretend no one was watching?
(ダン、上手だったわ。私が言ったとおりにしたの? 誰も見ていないと思い込むって。)
Dan: I didn't have to. No one was watching. Everyone was in the play!
(そんな必要なかったよ。誰も見ていなかったもの。みんな劇をしていたんだから!)
Miffy: You're right!(本当ね!)
誰も見ていないふりをしなくても、みんなが劇に出ていて本当に誰も見ていなかったんだから、緊張しなかったよ! というダンのせりふでみんなが笑って、おしまい。
ティクテーション、回数を重ねるごとに慣れてきました。
最近は、NHK worldの英語音声のみの番組(BS1で時々放送しています)もよく録画して観ているのですが、字幕がついていなくても、内容をすんなり理解できることが増えてきて嬉しいです。一般向けの情報番組などだと、難しい語彙を使わないように配慮されているので、かえってフィクションより理解しやすかったりするのですね。
こんなに色々な教材に触れることができるのは育休中の今くらいなので、他の学習と両立させながら、スキマ時間でちょいちょいと楽しく英語をやっております。
次もまた、更新は1週間後になるやもしれません。
いつものように、無理なくマイペースに続けていきます。またお会いしましょう〜。