かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」11月12日放送分〜

こんにちは。マミです。

 

めっきり寒くなってきましたね。夜中から朝方にかけては特に冷え込むようになり、1歳の娘・おタマに何を着せて寝かせるか悩む時期になりました。

去年の冬はまだ寝返りをしなかったので、パジャマ+スリーパー+毛布+布団でちょうどよく保温できていたのですが、今年は寝ている間にも活発に暴れまわるアクティブ幼児に進化したおタマですので、毛布や布団をかけても秒で蹴っ飛ばします

ゆえに、着ているものだけで何とか朝まで温かく眠ってもらわねばならないのですが、小さい子どもは体温が高く、着せすぎると今度は暑くて快眠できなくなってしまう(うつ熱、というそうです)ので、調節が難しいのです。

今のところ、長袖肌着+フリースパジャマ+腹巻き+スリーパーで快適に眠れているようですが、もう少し寒くなってきたらどうしようかな…これ以上ぐるぐる巻きに着せるのもはばかられるし。と、悩んでいるところでございます。

 

さて、今日は毎週恒例の「ミッフィー」英語ディクテーションですね。遅くなりましたが、先週日曜分をお届けします。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜

 

 

「メラニーのえんそく」11月12日(日)放送分

 

ミッフィーのお友だち、うさぎのダンとメラニー、ぶたのグランティが、集まって何やら話をしています。 

 

Dan: Are you excited?(わくわくしてる?)

Melanie: Oh, yes!(うん!)

Grunty: I am.(してるわ。)

 

どうやら、何かのイベントが始まるようですね。ミッフィーも来ました。

 

Miffy: Hello, everyone.(こんにちは、みんな。)

Dan, Melanie, Grunty: Hi, Miffy!(こんにちは、ミッフィー!)

Melanie: All ready for the school trip?(遠足の準備はいい?)

Miffy: Oh, yes. I hope to see a horse. They're my favorite.(いいわ。馬を見たいな。私の好きな動物なの。)

Melanie: Oh, yes. But, horses… I can't wait to see them.(ああ、そうね。でも、馬…。待ちきれないわね。)

 

これから遠足に行くところだったのですね。"school trip"は「修学旅行」を指すこともありますが、規模が違っても課外学習的なものはこう呼ばれるのでしょう。

何か、動物がたくさん見られるところに行くようです。ミッフィーは馬が見たいようですが、メラニーの反応が今いち…。

"can't wait to 〜"は「〜が楽しみで待ちきれない!」という気持ちを表す定型表現ですが、メラニーは言葉と裏腹に、「馬を見るなんて嫌だなあ」とでも言いたげな表情です。

 

Dan: I want to see the ducks! Quack, quack!(ぼくはアヒルが見たいな。クワっ、クワっ!)

Grunty: Oh, I will like elephants!(ああ、私はゾウがいい!)

Melanie: I don't think there will be any elephant, Grunty. It's farm, not a zoo.(ゾウはいないと思うわ、グランティ。動物園じゃなくて、牧場だもの。)

Grunty: Oh well, I like goats too. Baaa!(ああそうね、ヤギも好きよ。メエ〜!)

 

牧場に行くのにゾウが見れると思っているグランティ、相変わらずちょっと抜けててかわいいです。

 

さて、ここで動物の鳴き声がたくさん出てきますが、動物の鳴き声の表し方は言語によってずいぶん違うものです。

例えば、日本語では犬は「ワン、ワン」ですが英語では"bow wow""woof"などと表現されます。

ニワトリの"cock a doodle doo"というのも有名ですね。

ここに出てきたアヒル"quack"、ヤギの"baa"というのもなんとなく知っていたのですが、問題はその次。

ゾウの鳴き声です。

ゾウの鳴き声…? 日本語では「パオーン」だけど、英語では聞いたことないな…。

そう思って調べてみたところ、どうやら英語では、ゾウの鳴き声の表記方法ははっきりと定まっていないようです。

それじゃ、このアニメの英語脚本には一体なんて書いてあるのか…気になるところですね。

 

余談ですが、インターネット検索でゾウの鳴き声について調べたところ、おもしろいブログ記事がヒットしました。

What does an elephant say? – Words for Life – Medium

英語話者でコピーライターの方が書かれた記事です。

お子さんの観ていた幼児番組で、ゾウの鳴き声が"Pawoo!"(パウー…?)と表現されているのにどうしても納得いかない筆者が、TwitterFacebookで「ゾウの鳴き声ってpawooじゃないよね!?」と問いかけたところ、たくさんの人から返事が集まり…という内容。

英語で書かれた記事ですが、そんなに難しい内容ではありませんので、もしよろしければご一読ください。色んな人がゾウの鳴き声を懸命に表現しているところに、私は爆笑いたしました。

 

そういえば数年前、Ylvisというノルウェーのバンドの"What does the fox say?"(キツネは何と鳴く?)という曲が世界中でヒットしましたね。キツネの鳴き声がメチャクチャな擬音で表現されていて、バカバカしさが突き抜けている名曲です。日本でもよく売れましたが、「日本語だと「コンコン」で解決なんだけどなー」と思ったのを覚えています。

で、いま思いつきでこの"What does the fox say?"の歌詞をぐぐってみたところ、なんとなんと、"And the elephant goes toot"(そしてゾウはtootと鳴く)という一節がありました。

更に、上記のブログ記事に戻って読んでみると、確かに「ゾウの鳴き声はtootだよね」という声も見つかります。どうやら多数派ではないようですが。

念のために"toot"を英和辞書で調べてみると、「警笛を鳴らすこと、プープー」とのこと。ゾウの鳴き声を警笛に例える人もいる、ということなのでしょうか。確かに、ラッパの音みたいにも聞こえなくもない、かな…?

 

これ以上考えるとドツボにはまっちゃいそうなので、次にいきましょう。

 

Teacher: No, no! No need to go inside. We're getting straight on the bus. Now, has everyone got a partner?

(違うわ! 中に入らなくていいのよ。直接バスに乗りましょう。さて、みんなパートナーはいる?)

Melanie: You can be my trip partner, Miffy.(あなたは私のパートナーになってね、ミッフィー。)

Miffy: OK.(わかった。)

Dan: Come on, Grunty.(一緒にやろう、グランティ。)

Grunty: OK.(わかった。)

Teacher: Good. Look after each other. I don't want anyone getting lost or left behind.

(いいわね。お互いに気をつけてあげてね。誰も迷ったり、置いていかれたりしてほしくないから。)

 

ミッフィー達、学校に行っていたんだ…! これまで自由な日常が描かれていただけに、衝撃です。先生も初登場(ミッフィーママと一緒に見えるけど、違う人だよね…?)。

ここで出てくる"look after"は訳しづらかったのですが、「世話をする、注意する」という意味のイディオムです。2人1組になって、迷子にならないようにお互い世話をしあう、ということですね。

 

Farmer: Hello there, everybody!(やあ、こんにちは、みんな!)

Miffy, Melanie, Grunty, Dan: Hello, Mr. Farmer!(こんにちは、牧場のおじさん!)

Farmer: Welcome to my farm.(私の牧場へようこそ。)

Teacher: Alright, everybody. I've got a challenge for you. I want you to find out what each of the animals like to eat.

(いいわね、みんな。あなたたちに課題があります。それぞれの動物が、何を食べるのが好きか見つけてちょうだい。)

Melanie: Oh, goody!(おお、いいね!)

Grunty: Right.(わかった。)

Farmer: Now you're free to go and look at all my animals, but do be careful. Farmyards are busy places.

(じゃあ、君たちは好きなように私の動物を見に行っていいよ。でも気をつけてくれ。牧場はとても混み合ったところだから。)

 

先生のせりふ、"I've got a challenge for you."ですが、ここでの"challenge"は「課題、難問」の意味。

更に、ここでは関係ないですが、"challenge"という語は「難問」から転じて「疑念、異議申し立て」の意味にもなる語なのです。日本語の「チャレンジ」という語のニュアンスから、どんどん遠ざかっていくようですね。

日本人が英語話者の上司に「がんばります!」という意味で"I challenge!"と行ったところ、「あなたは間違っている!」という意味だと受け取られ激怒されたというエピソードも聞いたことがありますので、注意して使うべき語だといえるかもしれませんね。「課題に挑む」というよりも「相手に課題を突きつける」という意味の方が受け取られやすいのかもしれません。

 

最後の牧場のおじさんのせりふ、"Farmyards are busy places."もうまく訳せませんでしたが、ここでの"busy"は「にぎやかな、人の多い」というニュアンス。ただし、ここは牧場なので、人が多いというより「動物がたくさんいてごちゃごちゃしているから、危ないめにあわないように気をつけて」ということなのでしょう。

 

Grunty: Yes. Let's go and see the ducks.(はーい。アヒルを見に行こう。)

Miffy: Oh, let's start with the horses. They're my favorite.

(じゃ、馬から見にいきましょう。私のお気に入りだから。)

Melanie: Uh, no, let's start with the chickens. They're closer. This way!

(うーん、いいえ、ヒヨコから見ましょうよ。その方が近いもの。こっちよ!)

Miffy: Oh, OK.(あー、わかった。)

 

はやく馬を見に行きたいミッフィーですが、メラニーの主張を快く受け入れ、まずはヒヨコを見に行きます。

 

Melanie: Look how fast they peck at the corn.

(見て、(ヒヨコ達が)トウモロコシをつっつくのがとっても速い。)

Miffy: Oh, chickens eat corn. We must remember to tell teacher. We could see the horses now, Melanie.

(ああ、ヒヨコはトウモロコシを食べるのね。先生に言うために覚えておかなくちゃ。じゃあ、馬を見に行こう、メラニー。)

Melanie: Um… Sheep first, then the horses.(うーん…羊が先で、それから馬にしよう。)

Miffy: But Melanie, I want to see….(でもメラニー、私が見たいのは…)

Melanie: Come on, Miffy!(こっちよ、ミッフィー!)

 

最初に出てきた"peck"という動詞は「(鳥が、くちばしで穀物などを)つつく」という意味。そういえば、キツツキは英語で"woodpecker"ですね。

そして、そのヒヨコがつついているのが"corn"。ここでは「トウモロコシ」と訳しましたが、辞書によると英国では、トウモロコシだけではなく穀物・穀類全般を表すこともあるようです。

それにしても、メラニーはやっぱり馬が見たくないようですねえ。

 

Melanie: So, sheep eat grass. Right. Cows next.

(で、羊は草を食べるのね。わかった。次は牛ね。)

Miffy: But Melanie, you said we could see the horses next.

(でもメラニー、次は馬を見るって言ったじゃない。)

Melanie: No, cows first, then the horses.(いいえ、牛が先、馬はその次。)

Miffy: That's what you said last time, Melanie. Oh…(さっきもそう言ってたよ、メラニー。あー…)

 

何がなんでも、馬を後回しにしようとするメラニー。

一体どうしちゃったんだ!! メラニーの真意は、このあと明らかに…!?(笑)

 

Miffy: So, chicks eat corn, sheep eat grass, and cows eat hay. Perfect. Now let's go find out what horses eat.

(それで、ヒヨコはトウモロコシを食べる、羊は草を食べる、牛は干し草を食べる。完璧ね。じゃ、馬が何を食べるのか見つけに行こう。)

Melanie: No. I want to stay here and see the cows get milked.

(だめよ。私、ここにいて、牛のミルクが絞られるのを見たい。)

Miffy: But that's not fair! We've seen everything you wanted. If you don't go and  see the horses now, we won't have time!

(でも、そんなの不公平だわ! 私達、あなたが見たいものを全部見たじゃない。いま馬を見に行かないと、もう時間がないわ!)

 

ここでは"milk"という語が「ミルクを絞る」という意味の動詞として使われています("get milked"という受動態で「ミルクを絞られる」)。英語って、名詞と同じ形が動詞としても使えることが多く、なんとも便利な言語だなーと度々思います。

 

さて、なかなか馬を見に行かせてもらえないミッフィー、とうとう怒っちゃいましたね。

"That's not fair!"は、「そんなのずるい!」と怒ったりケンカしたりする時にたいへん便利なフレーズです。

 

そこへ、ちょうど折よく牧場のおじさんが、馬を連れてやって来ます。

 

Miffy: Look Melanie! We're going to see a horse after all.(見て、メラニー! 結局、馬が見られるわね。)

Melanie: No! Keep it back!(いや! 後ろに戻して!)

Farmer: Ah, now I reckon someone might be a little bit scared of horses.

(ああ、誰かさんはちょっと馬が怖いみたいだね。)

Miffy: Melanie, I thought you were being bossing, but you were just feeling scared. 

(メラニー、私、あなたが威張ってるのかと思っていたけど、怖かっただけなのね。)

 

牧場のおじさんのせりふ、"I reckon..."という表現は初めて見ましたが、"reckon"という動詞のもつ「計算する」という意味が転じて「〜と考える、評価する、憶測する」という意味になるようです。

つまり「どうやら〜のようだね」というニュアンスで使えるのですね。おじさんらしい、おどけて形式ばった言い回しとも言えるのかもしれません。

ミッフィーは"I thought you were bossing"と言っていますが、"boss"という語は動詞として使うと「命令する、いばり散らす」という意味にもなります。誰かの上に立つ仕事をする(boss)ことになっても、偉そうにいばる(bossing)のは避けたいものですね。

 

ラニーは我がままを言っていたのではなく、馬が苦手だったんですね。

 

Miffy: There's nothing to be scared, Melanie. Look. See? Now you try.

(怖がることは何もないのよ、メラニー。見て。わかる? やってみて。)

Melanie: Uh… Oh, oh! I'm doing it! Hello, Buttercup.

(うー…あっ、ああ! できた! こんにちは、バターカップ(馬の名前)。)

Farmer: Why don't you help me lead her back to the paddock.

(彼女(バターカップ)を牧草地まで連れていくのを手伝ってくれるかな?)

Melanie: Oh…(うーん…)

Miffy: Oh, Melanie. It'll be fun.(あら、メラニー。きっと楽しいわよ。)

Melanie: OK. Come on. This way.(わかった。おいで。こっちよ。)

 

この、ミッフィーの"Look. See?"というせりふ。

同じ「見る」という動詞として混同されがちな"look"と"see"の違いがうまく現れている表現だと思います。

 

look…注視する、見ようとする、視線を向ける

see…見える、目に入る

 

つまり、"look"で「意識して視線を向け」た結果、"see"「見えた」ということなのですね。

ここでは、馬と触れ合うミッフィーの様子を「意識して見る」ことで、馬なんて怖くないという事実がメラニーに「見えた、理解できた」ということなのでしょう。

蛇足ですが、「動くものをじっくりと見る」というときは"watch"を使いますよ。

 

馬の名前、固有名詞なので聴き取れているか自信がないのですが、キンポウゲという花が英語ではbuttercupと呼ばれているようなので、恐らくそれのことかな、と。

 

ラニー、馬と触れ合うことで、みごとに恐怖心がなくなったようですね。この素直さがすばらしい。

ラニーだけでなく、ディック・ブルーナ作品に登場する子どもたちの素直さ、純真さには心を打たれるものがあります。大人も見習いたいものです。

 

Melanie: Hello, everybody. This is my new friend, Buttercup. Horses are my favorite animal.

(こんにちは、みんな! これは私の新しい友だち、バターカップよ。馬は私の大好きな動物。)

Miffy: Mine too!(私も!)

Melanie: Oh!(あら!)

Teacher: Well, I'm sure you'll find out what they like to eat then.

(そうね、それじゃああなた達、馬が何を好んで食べるか見つけられそうね。)

Miffy: Oh, I don't know. We haven't seen Buttercup eat anything yet.

(ああ、わからないわ。まだバターカップが何か食べるところを見ていないもの。)

Grunty: My carrot!(私のニンジン!)

Melanie: Oh, carrot! Horses like carrots.(あっ、ニンジン! 馬はニンジンが好きなのね。)

Grunty; Hey! Get your own lunch, horsey!(ちょっと! お馬さん、自分のごはんを食べてよ!)

 

早くも馬を「大好きな動物」とまで言っちゃっているメラニー。ちゃっかりさんですね。

そして、なぜか生のニンジンにかぶりつこうとしているグランティ…。この子、好きだわー。ていうかブタだもんね。

「自分のエサがあるでしょ!」というグランティのせりふに、みんな笑っちゃったところで、おしまい。

 

さて、これで今日のディクテーションが終わりました。

なんと、今回は(?)マークがつきませんでしたよ!(初めてかもしれない!)

とはいえ、聞き間違いはあるかもしれませんので、何か発見されましたらコメントをお願いいたします。

 

では、次回は予告通り、私のスペイン語学習歴(後編)をお届けいたします。

また近いうちにお会いしましょう〜。