英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」2月18日放送分〜
こんにちは。
1歳6ヵ月になった娘・おタマ、ようやく安定した一人歩きができるようになってきました。
2週間ほど前から少しずつ、お出かけ中にも靴を履いて歩きたがるようになり、今ではベビーカーや抱っこより歩いている時間のほうが長いくらいになりました。
身体が大きくぽっちゃりしているせいか、ハイハイもつかまり立ちもちょっと遅めだったおタマ。
やっと… やっと一人で歩けるようになってくれた…!!
と、我が子の成長に万感の思いを噛みしめております。
何しろ、これまではどこに行くにも体重11kg超えのおタマをヨイショっと抱えて移動せねばならなかったため、腰の負担もなかなかのものだったのです。特に平日、私とおタマだけで買い物に行かねばならない日などは、おタマと合わせると20kgくらいになる荷物(カバンもまた重いんだ、これが)を一人で抱えて歩くこともあったので、チャイルドシートから降ろすと自分でトコトコと歩いて帰ってくれるようになり、ありがたいことこの上ありません。
まあ、今は分速5メートルくらいのゆっくりペースだから自由に歩かせていますが、歩くスピードが上がってくるとこんどは別の心配も出てくるのでしょうけれど…。
さて、まいど長い前置きですが、今日は毎週恒例の英語ディクテーション をお届けいたします。
日本は真冬なれど、今回のミッフィーでは海辺が舞台ですよー。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ミッフィーとすなのおしろ」 2月18日放送分
ミッフィーとママ、そして友だちのメラニーの3人が、海辺に遊びに来ています。
Miffy: This is great, isn't it?(すごく楽しいね!)
Melanie: Yes, it is!(うん、そうね!)
Miffy: I love the seaside!(海辺、大好き!)
Melanie: I can't wait to build a sand castle!(砂のお城を作るの、待ちきれない!)
Miffy: I can't wait either!(私も!)
Mother: What a beautiful day to spend at the seaside.(海辺で過ごすのにうってつけの日ね。)
砂浜でお城を作るのって楽しいよね〜。
「待ちきれない」という表現に「私も!」と同意するとき、"Me too!"的な発想で"I can't wait too!"と言いたくなっちゃうもの(って私だけ…?)ですが、これは間違い。否定形の表現への同意なので"too"ではなく"either"を使っていますね。
同じく否定形に「私も(〜ない)!」と同意する表現としては、"Me neither."とか"Neither do I."というものもあります(まあ、このメラニーの発言は「楽しみ!」とポジティブな意味合いを持っているので、あまり馴染まない返答だとは思いますが)。
Miffy: The sand is all hot, and ... sandy(?)! Whee!(砂が熱くて…、サラサラ!わあい!)
Melanie: Oh!(わあ!)
Mother: Oh, why don't you girls go and play? I'll stay here and solve this out.
(さ、あなた達は行って遊んできたら? 私はここに残ってこれ(パラソル)を何とかするわ。)
Melanie: We can build a sand castle!(砂のお城を作れるわ!)
Miffy: A sand castle!(砂のお城!)
Mother: I love sand castles. When I was little, I made one as tall as me all by myself.
(砂のお城って大好きだわ。私が子どもの頃、私の背丈くらいあるのを一人で作ったのよ。)
Melanie: Come on, Miffy!(おいで、ミッフィー!)
"sandy"は言わずもがな、"sand"の形容詞形で「砂っぽい」ということ。
「砂が砂っぽい」というのも妙な表現なので「聞き間違いかな?」とも思ったのですが、まあ吹き替えでも「サラサラ」と言っているので「いかにも砂ってかんじ!」という素直な表現なのかな、と思うことにしました。
ママはグラグラと不安定なパラソルを固定するのに奮闘しているようですね。
小さい頃は巨大な砂のお城を作ったというママ。"all by myself"は以前にも取り上げましたが、「たった一人で」という意味のイディオムです。
Melanie: This is the good spot for buiding a castle.(ここはお城を作るのに良い場所ね。)
Miffy: I'm going to build mine over here. And I call it "Castle of Miffy".
(私はこのあたりに自分の(お城)を作るわ。そして「ミッフィー城」と名付けるの。)
「キャッスル・オブ・ミッフィー」。うーん、ストレートな名前ですな。
ミッフィーとメラニーが別々にお城を作り始めたので、おなじみのナレーション氏がツッコミを入れますよ。
Narration: Why don't you and Melanie build a sand castle together?
(メラニーと一緒に砂のお城を作らないの?)
Miffy: No, I want to make mine all by myself. Like Mommy did when she was little.
(ううん、自分のを一人で作りたいの。ママが小さい頃やったみたいにね。)
ミッフィー、ママの昔話に感化されちゃったようです。
ところが、バケツで型をとって砂山を作っても、すぐにサラサラと崩れていってしまいます(そうそう、こうなっちゃうんだよね…懐かしいなあ)。
Miffy: Hmm, that's not very castle-y.(うーん、これはお城っぽくないな。)
"castley"というのは一般的な形容詞ではありませんが、先ほどの"sandy"のように「名詞にyをつけて形容詞化する」という法則を使った語ですね(おそらくミッフィーの造語なので、スクリプトには-(ハイフン)をつけておきました)。"castle"にyをつけることで「お城っぽく見える」という意味にして使っているようです。
日本語でも、古くは「ナウい」から最近では「エモい」とか「グロい」とか、「い」をつけて形容詞化する言葉って結構ありますよね。
ミッフィー、砂山作りに何度挑戦しても、やっぱり崩れてしまってうまくいきません。
Miffy: Oh, it keeps falling down! Building sand castles is hard.
(もう、崩れ落ちてばっかり! 砂のお城を作るのって、難しい。)
早くもあきらめてしまいそうなミッフィー。お隣のメラニーを見ると…。
Melanie: Building sand castles is fun!(砂のお城を作るの、楽しい!)
Miffy: Not when they keep falling down.(崩れてばっかりじゃ、楽しくないよ。)
Melanie: I'm giving mine to extra towers.(私のには、塔をもう一つ作ろうっと。)
Miffy: That's nice, Melanie.(それはすてきね、メラニー。)
メラニーは、何かコツをつかんだようですね。楽しそうにお城を作っていて、ミッフィーの不満を分かち合えそうにありません。
Narration: Where are you going now, Miffy?(今度はどこに行くの、ミッフィー?)
Miffy: I don't want to build sand castles any more, it's too hard. I'm going to collect shells instead.
(もう砂のお城は作りたくない、難しすぎるもん。代わりに貝を集めようっと。)
あーあ、お城を作るの、もうやめちゃいました。でも、次に楽しそうなことをすぐ見つけるこのポジティブさは、見習いたいような気もします。
さて、ここで唐突にミュージカルパートに突入します。
Miffy: All the shells that I can see(ここに見える貝がら全部)
When I'm beside the sea(私が海辺にいるときに)
Those shells in the pool(この水たまりにある貝がらたち)
They're sparkling like a jewel(宝石みたいにキラキラしてる)
"pool"は、日本語だと「泳ぐプール」をすぐに連想してしまいますが、英語では「液体のたまった状態」を広くさす言葉です。調べたところ、医学用語で「鬱血」という意味まであるそうな。
このシーンでは「水たまり」と訳すのも不自然な気はしますが、浜辺の海水がちょっと溜まっている場所のことを"pool"と言っています。
ちなみに、日本語でいう「プール」を英語で言うと"swimming pool"ですよ〜。
そして、なぜか大阪では駐車場のことをモータープールと言いますが、これは大阪にしかない和製英語です。ことばって不思議〜(厳密にいうと、違う意味でmotor poolというのもアメリカにあるそうですが…長くなるので割愛)。
Miffy: Oh, yeah. Wow.(わあ、すごい。)
さて、宝石のように色とりどりの貝がらをたくさん拾ったミッフィーです。
Miffy: Look, Mommy! I've got loads of shells!(見て、ママ! 貝がらをたくさん採ったの!)
Mother: Oh, lovely! But I thought you were building sand castles.
(まあ、すごいわ。でも、あなたたち砂のお城を作ってるのかと思ってたわ。)
Miffy: I tried, but it kept falling down. I'll never make one as good as Melanie's castle.
(作ろうとしたけど、崩れちゃうんだもん。メラニーのお城みたいに上手に作れない。)
Mother: Oh, Miffy, I'm sorry. I didn't mean you have to build your castle without any help.
(まあミッフィー、ごめんなさいね。誰の助けも借りないでお城を作らなきゃならないなんて言うつもりじゃなかったのよ。)
ミッフィーとメラニー、別々にお城を作っていると聞き、慌てるママ。
"mean"は「〜を意味する」という意味の動詞ですが、口語では「〜のつもりで言う、〜と言おうとする」というニュアンスでよく使われます。
相手に誤解を与えてしまったときは、このミッフィーママのせりふのように"I didn't mean (that)..."と言えば「〜というつもりじゃなかったんだよ」と伝えることができますね。
一人でお城を作らなきゃいけないわけじゃない、友だちと力を合わせて作ったっていいんだよ、とママは伝えているわけですね。
Melanie: What have you got there, Miffy?(ミッフィー、そこに何を持っているの?)
Miffy: Shells.(貝がらよ。)
Melanie: What a good idea! You can use them to decorate your castle.
(いいアイディアね! お城を飾るのに使えるわ。)
Miffy: I hadn't thought of that! Would you like some for yours?
(それは思いつかなかった! あなたもいくつか欲しい?)
Melanie: Yes, please!(うん、お願い!)
そこへメラニーが来て、お城に貝がらを飾るというすてきなアイディアをくれました。
メラニーのお城を見に行ってみると、何段も砂山を重ねた立派なお城ができています。
Miffy: Wow! Why doesn't yours fall down?(わあ! あなたのは、どうして崩れ落ちないの?)
Melanie: I used wet sand, so it sticks. And your shells will make it look even better.
(私は湿った砂を使ったの、固めやすいようにね。そして、あなたの貝がらがもっと良くしてくれるわ。)
なるほど、乾いた砂じゃサラサラしちゃいますもんね。
このメラニーの"so it sticks"という表現ですが、"stick"には自動詞で「くっつく、しがみつく、留まる」という意味があります。砂と砂がくっついて留まりやすい、つまり固まりやすい、と言っているのですね。
ミッフィーの貝がらをくっつけて、メラニーのお城は更にゴージャスな感じになりました。
Miffy: Melanie, can we build another castle together? I know how to do it now.
(メラニー、一緒にもうひとつお城を作らない? もう、やり方がわかったから。)
Melanie: Yes! Let's collect shells for it.(うん! 貝がらを集めましょ。)
Miffy: Building together is more fun than by yourself.(一人でやるより、二人で作る方が楽しいね。)
Melanie: Yes.(そうね。)
やり方がわかったミッフィー、こんどはメラニーと一緒にお城を作ることにしました。
また唐突なミュージカルパートです。
Miffy: Making even better castle(もっといいお城を作ろう)
Using shells to make it sparkle(貝がらを使って、キラキラさせよう)
先ほどのミュージカルパートの時もそうでしたが、各行の終わりが"castle""sparkle"ときれいに脚韻を踏んでいますね。
リズムと発音がぴったりはまる快感! これがあるから、英語の歌はなるべく英語で味わいたいものだなあ、と私は常々思っています。
さて、ミッフィーの作りかけのお城のところに戻ってみると、ぐちゃぐちゃだったお城がきちんと立った形になっています。
Miffy: That's not how I left it. It was all falling-downy.
(私が作るのやめた時、こんな形じゃなかったわ。崩れちゃってたもの。)
Mother: Oh, hello, Miffy. You'd made such a good start, I thought that carrying on where you left off. I hope you don't mind.
(あら、ミッフィー。あなたがいい形で作り始めていたから、そこから続きをやろうと思ったの。嫌でなければいいんだけど。)
Miffy: I don't mind. Let's all stick shells on it together!(気にしないわ。一緒に貝がらをくっつけましょう!)
Melanie: Yay!(わーい!)
ミッフィーの言った"how I left it"について。この場合の"leave"は「〜を置いていく、〜のままにしておく」という意味なので、直訳すると「どのようにそれ(お城)を残していったか」となります。
ミッフィーは崩れたままの砂山を放置していたので、"That's not how I left it!"で「私が残していった(グチャグチャに崩れた)状態と違ってる!」と驚いた、というわけなのですね。
その次の"falling-downy"というのは、先ほども出てきた「yをつけて形容詞化した造語」の新たなパターンですね。「崩れている状態」を表す語のようです。
続けて、ママのせりふ"I thought that carrying on where you left off."について。
"carry on"は「続ける」、"leave off"は「やめる、終わりにする」という意味のイディオム。
"where you left off"と、場所を表す関係代名詞whereがついているので、「あなたがやめた場所から、私が続けようと思った」という意味となるわけです。
更にママは"I hope you don't mind."と言っていますね。以前も取り上げたことのある動詞"mind"(気にする、嫌がる)が使われ、「(私が途中から勝手にやってしまって)嫌じゃないといいんだけど」とミッフィーに気を遣うせりふとなっています。
ママの気遣いに嬉しくなって、みんなでお城を作ることにしたミッフィー。
その作りかけのお城へ、小さなカニがサササーっと入っていきます。
Mother: Oh!(まあ!)
Melanie: Wow!(わあ!)
Miffy: This crab's found a new home. Crab castle!
(このカニさん、新しいおうちを見つけたのね。カニ城だわ!)
みんなでニコニコとカニさんを見守って、今回はおしまい。
さて、毎度ギリギリの更新になっておりますが、次週(といっても今日だわ)の「ミッフィー」放送はお休みですね。
次回は、アニメ「チェブラーシカ」のロシア語解説の続きをお届けいたします。
それでは、また近いうちにお会いしましょう。