かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」3月11日放送分〜

こんにちは。

前回、1歳6ヵ月の娘・おタマが頭突きをかました後「ごめんね」と謝ってくれた! すごい! という話をしたのですが、その後判明したことを書きます。

 

おタマ、まだ歩きが安定しないのでしょっちゅう道端ですっ転ぶのですが、一人で転んでどこかぶつけたときにも「いたい〜、ごめんね〜」と言って泣いているのです。

 

どうやら、私や夫がおタマを抱っこしていて、うっかりおタマをどこかにぶつけたりしたとき(そんなことが無いように気をつけてはいますよ!)に「痛いね、ごめんね」と言うのを聞いていて、「痛い」には「ごめんね」がつきものである、と解釈しているようなのです。

 

というわけで、まだおタマの中に「謝罪」の概念はないことがわかりました。…そりゃそうか。

でも、日差しが顔にあたったときに「まぶちい」と言ったり、「おでかけするよ」と声をかけると「行こかー(私譲りの関西弁)」と答えてくれたりと、おうむ返しでない会話が成立することは確実に増えてきています。食べ物をこぼすと、私より先に「も〜、こぼしたねー」とオカンみたいなことを言ってくれますよ。

 

さて、今日も今日とて、そんな育児の合間をぬって語学の記事をお届けします。

最近なかなかブログを書く時間がとれず、ちょっと寝不足気味だったりしますが、なんとか楽しめるペースで続けていきたいなあ。というわけでまた連続してしまいますが、「ミッフィー」英語ディクテーションをお送りします〜。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜 

 

「ダンのびっくりばこ」3月11日放送

 

Melanie: Look out!(気をつけて!)

Miffy&Dan: Oh?(ん?)

 

いきなりボールが飛んできました。びっくりするダンとミッフィー

メラニーが蹴ったボールのようです。

"look out"は「気をつける」という意味のイディオム。"watch out"ともいいますね。

 

Melanie: Did you see that shot?(今のショット、見た?)

Miffy&Dan: Hi, Melanie.(こんにちは、メラニー。)

Melanie: Hi, Miffy. Hi, Dan. What's in the box?

(こんにちは、ミッフィー。こんにちは、ダン。その箱の中身はなに?)

Dan: I'll show you.(見せてあげる。)

 

ダンが持っている箱、ただのオルゴールと思いきや…、ビヨ〜ンと人形が飛び出してきました。メラニーがものすごく箱を覗き込んでいたので、「あ…危なっ!!」と思わず母親目線になってしまう私。

 

Melanie: Oh! It's brilliant!(わあ! すごくおもしろいね!)

Miffy: Come on, let's play.(さあ、一緒に遊ぼう。)

Dan: Whoo! It'll be safe there.(?)(わーい! ここなら安全だな。)

 

それはそうと、みんなはボール遊びをするようです。

ダンのせりふ、"It'll be safer."と言ったのかどうか迷った(こっちの方が文法的にしっくりくる)のですが、どうも"there"という単語が聞こえるような気がするのです。

 

「大事なびっくり箱、安全なところに置いておこう」って…ダン、それ危険フラグにしか見えないんだけど…?

 

Melanie: Me!(こっちよ!)

 

みんなは元気にサッカーを始めました。

ダンが蹴ったボールが、はるか遠くに飛んでいってしまいます。

 

Miffy: Wow! Look how far it went!(わあ! 見て、あんなに遠くに行った!)

Melanie: Come on! It's over here. Race you!(さあ、あっちよ。競争しましょう!)

Miffy: OK.(うん。)

 

ミッフィーの台詞は、直訳すると「それ(ボール)がどんなに遠くに行ったか、見て!」というところですね。

メラニーの"Race you!"というのは、過去に何度も出てきた決まり文句で「競争しよう!」という意味。

 

3人がボールを追いかけて行っちゃったのと入れ違いに、今度はグランティがやって来ます。

 

Grunty: Miffy! Melanie! Dan? Where are you? Oh, what's this?

ミッフィー! メラニー! ダン? どこにいるの? あ、これは何?)

 

グランティが、ダンのびっくり箱を発見。さっそく回してみます。

 

Grunty: Oh! You're funny! Let's play together until I find my friends.

(わあ! あなた面白いね! 友だちが見つかるまで一緒に遊びましょう。)

 

あらら…案の定、持っていっちゃいましたね。

びっくり箱で遊んでいたら、友だち見つけられないと思うよ、グランティ。

 

一方、ミッフィー達は…。

 

Miffy: Yes! Goal! (やった! ゴール!)

Melanie: Great goal, Miffy!(ナイスシュート、ミッフィー!)

 

この3人がやってるサッカーのルールが今いちわかんないんですが、特定の場所をゴールに見立てているのでしょうか。キーパー不在だけど。

メラニーは「すばらしいゴールね」と言っていますが、日本語らしく意訳してみました。

 

ボールを拾いに行ったダン、びっくり箱がなくなっていることに気づきます。

 

Dan: Oh? My Jack-in-the-box has gone.(あれ? ぼくのびっくり箱がない。)

Miffy: Are you sure that's where you left it?(本当にここに置いたの?)

Dan: Of course I'm sure. It was right here.(もちろん、そうだよ。ここにあったんだから。)

Melanie: Don't be sad, Dan. We'll find him.(悲しまないで、ダン。みんなで彼を見つけましょう。)

 

あのびっくり箱の人形、ジャックっていう名前なん? と思っていたら、英語で"Jack-in-the-box"というのがそのまま「びっくり箱」を指す一般名詞なのですね。

色々と辞書を調べてみましたが、「びっくり箱」を意味する英語は"Jack-in-the-box"または"Jack-in-a-box"のみで、他の呼称はないようです。なんでジャックなんだろう…?

 

さて、ジャックの失踪に泣き出してしまったダン。

ミッフィー達、力を合わせて探しに行きます。ここはミュージカルパート。

 

Miffy: We'll find out and bring him back(見つけて、彼に返してあげよう)

Melanie: Is Dan's box behind these rocks? (ダンの箱はこの岩の後ろ?)

Dan: Where are you Jack? Please come back(ジャック、どこに行ったの? 戻ってきて)

 

back, rocks, backと、リズミカルに脚韻を踏んでいますねー。

と、そこへ、びっくり箱のオルゴールの音が聞こえてきます。

 

Miffy: I know that sound.(この音、知ってる。)

 

ミッフィーが音の出所を追いかけると、やっぱりグランティがいました。

 

Miffy: Grunty.(グランティ。)

Grunty: Look what I got, Miffy.(これ見て、ミッフィー。)

Miffy: That's Dan's Jack-in-the-box.(それはダンのびっくり箱よ。)

Grunty: Oh, but I didn't see Dan. Maybe this is another Jack-in-the-box.

(えっ、でも私、ダンに会ってないし…。たぶん、別のびっくり箱なんだよ。)

Miffy: Grunty, it is the same one.(グランティ、それは(ダンのと)同じものよ。)

 

グランティの言った"Look what I got"というのは、直訳すると「私が手に入れた(持っている)ものを見て」ということで、人に自分の持ち物を見せびらかすときの決まり文句ですね。

びっくり箱がダンのものだと聞いても、現実を受け入れたがらないグランティですが…。

 

Grunty: Don't look at me like that. Oh... Is it really Dan's?

(そんな目で見ないでよ。ああ…これ、本当にダンの?)

Miffy: Uh-huh, Dan's really sad. He's been looking for it everywhere.

(そうよ、ダンは寂しがってるわ。あちこち探しまわっているの。)

Grunty: Um... OK. I'll give him back.(うーん…わかった。彼に返してあげよう。)

 

"Don't look at me like that."というのは、自分を非難する視線から逃れるときなどによく使う表現ですね。まさに「そんな目で見るなよ…わかってるよ…」といったかんじ。

グランティはミッフィーにというより、びっくり箱の人形ジャックに向かってこの台詞を言っていますね。「オレ、実はダンのなんだけど…」とジャックが語りかけてきたように感じたのでしょうか。

ジャックの視線には勝てず、グランティはダンにびっくり箱を返すことにしました。

 

Grunty: What if Dan won't be my friend anymore? I didn't mean to take his toy.

(でも、もしダンが友だちをやめるって言ったら? 彼のおもちゃを取るつもりじゃなかったのに。)

Miffy: I'm sure he'll understand that it's just a mistake.

(彼はきっと、ただの間違いだったってわかってくれるわ。)

Grunty: I hope so.(そうだといいんだけど。)

 

"what if..."というのは、「もし〜ならどうしよう」という心配や不安をあらわす表現。グランティの台詞は直訳すると「もし、ダンがもう私の友だちじゃなくなってしまったら?」ということで、ダンのおもちゃをグランティが横取りしたと解釈されてしまったら…と心配しているわけですね。

ミッフィの台詞、"I'm sure he'll understand that it's just a mistake."というのは、関係代名詞thatが2度使われて(1回目は省略されていますが)少し複雑な表現になってします。

 

I'm sure(that) he'll understandthat it's just a mistake.

 

と3か所に区切って後ろから訳していくと、

 

that it's just a mistake(それはただの間違いであるということを、)

 (that) he'll understand(彼はわかってくれると、)

I'm sure(私は確信している。)

 

という三層構造であることがわかりますね。(逆にわかりにくいかしら…?)

関係代名詞でつながれた文は、日本語なら後ろから訳すのが鉄則ですよ〜。

 

Dan: I can't find Jack anywhere.(ジャックがどこにも見つからない。)

Melanie: Neither can I. Sorry, Dan...(私もよ。残念ね、ダン…。)

 

ダンは、ジャックが見つからなくてまだ落ち込んでいます。

メラニーの"Neither can I."というのは、否定文に対して「私も〜できない」と同意する表現。同意する内容が肯定文なら"So can I."となるところです。

また、この場合の"Sorry."は「ごめんなさい」ではなくて「私も残念だと思っている」と相手に同情するときのフレーズですね。

 

そこへ、びっくり箱を持ったグランティが表れます。

 

Dan: Grunty! You found my Jack!(グランティ! 僕のジャックを見つけてくれたの!)

Grunty: Ah... kind of. I did find him, but only because I took him first.  I'm really sorry, Dan.

(あー…まあね、確かに私が見つけたんだけど、先に私が持っていってしまっていたの。ごめんね、ダン。)

Miffy: It was just a mistake. Grunty didn't know Jack was yours.(間違いだったのよ。グランティは、ジャックがあなたのだって知らなかったの。)

 

ダン、ジャックが返ってきて良かったね。

グランティの言っている"kind of"というのは「一種の〜、〜のようなもの」という意味から転じて、「まあ、そんなようなものだね」と曖昧に返答をぼかすときに使われる表現です。

辞書には、こんな例文もありました。

 

Are you in trouble?(困っているの?)

Kind of.(まあね。)

 

「ジャックを見つけてくれてありがとう!」と言わんばかりのダンに、グランティは「いや、まあ確かに私が見つけたんだけど…」と言葉を濁しているわけなのですね。

私がジャックを持ってるのは、私が持っていっちゃったからなの…と正直に告白するグランティ。ミッフィーもフォローしてくれています。

 

Dan: It's OK, Grunty. I'm just really happy to have him back.

(いいよ、グランティ。僕、ジャックが戻ってきて、ただ嬉しいんだ。)

Grunty: Oh... can I still play football?(それじゃあ…サッカー、私もしてもいい?)

Dan: Of course! You can be goalie.(もちろん! ゴールキーパーをしていいよ。)

Grunty: That's my favorite position! But are you sure?(私の大好きなポジション! でも、本当に?)

Dan: Yes, of course!(うん、もちろんだよ!)

 

ここはつい「何ネコババしてくれとんねんワレ」と言いたくなっちゃうところですが、なんとも爽やかに許してくれたダン。見習いたいものです。

グランティもサッカーに加わって、みんなで遊ぶことになりました。

"goalie"という語は初めて知りましたが、ゴールキーパーのことを省略してこう言うのですね。

 

まだ、「ダンは許してくれてるのかな…」と不安そうなグランティ。

そこへ、箱の中のジャックがタイミングよくビヨ〜ンと出てきます。

 

Miffy: It looks like Jack wants you to play too.(ジャックも、あなたに(サッカーを)してほしいみたい。)

Melanie: So what are you waiting for? Let's play!(それじゃ、早く早く! やりましょう!)

 

ジャックもグランティを許してくれたみたいですね。

メラニーの"what are you waiting for?"という台詞はもうおなじみ、「何を待っているの?」から転じて「もたもたしないで、早くやろう!」と相手をせっつくフレーズです。

 

Miffy: Good save, Grunty!(ナイスキープ、グランティ!)

 

ミッフィーのシュートを、ゴールキーパーのグランティがばっちり止めました。

日本語では「グッドセーブ!」って言うのかな? なんとなく「ナイスキープ」の方がしっくりくる気がしてこう訳したのですが、スポーツには疎いのでよくわかりません。

 

ともあれ、みんなで仲良く遊ぶことができて、めでたしめでたし。

 

 

さて、次回はまた「チェブラーシカ」ロシア語解説をお送りしたいと思っています。

この4月を目処に、ロシア語・スペイン語学習も新たな教材を採り入れ、次の目標に向かって学習計画を練っています。これも、また決まったら報告しますね。

 

では、またお会いしましょう。