かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その② 〜「ミッフィーのぼうけん」9月10日放送分〜

こんにちは。

この度、ママ友さんとベビー達が我が家に遊びに来ることになったのですが、もはや我が家が「私や娘や夫がダラダラ、ゴロゴロするための場所」と化してしまい散らかり放題でして、どこから片付ければいいのか見当もつかない新米かあさん、マミです。

 

おタマを出産して以来一年間、何とか「先方のおうちにお邪魔する」「子連れカフェの開拓という名目で外食する」「子育て支援センターに行く」等々の手口(?)を用いて「我が家にママ友が来る」という選択肢を回避してきたのですが…。

いや、迷惑だと言ってるんじゃないんですよ。仲良くしてくださるママ友さんがいるのはとっても有り難いことですし、家でゆっくりおしゃべりに興じるのもステキですし、うちに来ていただくのは全くもって、やぶさかではないのです。

 

…そう、片付いてさえいれば!

  

ま、いい機会と思って、少しずつ掃除していきたいと思います。こういうことでもないと片付かないしね(汗)。

 

さて、今日は毎週恒例(にしていきたい)、日曜放映の「ミッフィーのぼうけん」の英語を書き起こすディクテーション大会、第2回でございます。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜

 

今回はかなり聴き取れたような手応えがありますが、それでも間違いはあると思いますよ(へんな自信)。ご指摘・ご訂正はコメント欄にてお願いいたします。

 

 

ミッフィー おともだちをたすける」9月10日(日)放映

 

のっけからミッフィー、すごい勢いで走っていきます。呼び止めるナレーション。

この世界では、当然のように「天の声と会話をする」ということが起こりますが、メタフィクションというやつですね。

 

Miffy: Wheeee!(びゅーん!)

Narrator: Oh my word! You are in a hurry, Miffy?(おやまあ、急いでいるのかい、ミッフィー?)

Miffy: I've got to get to Barbara's shop. To buy tomatoes for Mommy's stew.

(バーバラのお店に行かなきゃいけないの。ママのシチューのためにトマトを買うのよ。)

Narrator: Oh, that's very helpful. But do you have to go so fast?

(それはいいお手伝いだね。でも、そんなに速く行かなきゃならないの?)

Miffy: Yeah, it's a surprise for Daddy. So it's really important to be super fast!

(うん、パパへのサプライズなの。だから、とっても速く行くことが本当に重要なの!)

 

"Oh my word!"は"Oh my god!"の代わりによく使われ、驚きを表すフレーズ。

サプライズ晩ごはんの食材を調達するという、重要な任務を帯びて頑張るミッフィーですが…。

 

道中、おともだちの子豚のグランティに出くわします。何か困っている様子。

 

Grunty: Come…on! Oh!(うーん…! ああ!)

Miffy: Hi, Grunty!(こんにちは、グランティ!)

Grunty: Miffy! I need you to help!ミッフィー! 手伝いが必要なの!)

Miffy: I'm sorry, Grunty. I can't stop. I'm on an important mission.

(ごめんね、グランティ。私、止まれないの。大事な任務があるのよ。)

Grunty: I'm on an important mission too! My kite's stuck. I can't put it down by myself!

(私だって大事な任務があるわ! 私のタコが引っ掛かって動かないの。一人じゃ降ろせない。)

 

"my kite's stuck"という表現ですが、ここで使われているstickという動詞は「突き刺す、くっつける、突っ込む」と様々な意味をもっています。ここでは受け身の形で「動けなくなる、行き詰まる」という意味として使われていますね。「引っ掛かって動かない」という状態のことを一語で表現できるなんて、便利。ちなみにstickには、ここから派生して「困らせる、だます、欺く」という意味まであるそうですよ。

 

Miffy: Um…I'd like to help, but I promised Mommy I wouldn't stop for anything.

(うーん…手伝ってあげたいけど、ママに寄り道しちゃダメって約束したのよ。)

Grunty: But…(でも…)

Miffy: Sorry, Grunty… Maybe someone else will come along soon. Bye!

(ごめんね、グランティ… きっと他の誰かがすぐ来てくれるわ。じゃあね!)

Grunty: Oh… How am I supposed to get it down now? Uh…oh! Ouch!

(ああ…どうやって降ろせっていうんだろう? うーん… ああ! 痛い!)

 

あらら、ミッフィーは自分の任務を優先させてしまいましたね。

"be supposed to do"で、「〜することになっている、〜するはずである」。

ミッフィーが立ち去ってしまい、凧を木から降ろせる手段がなくなってしまったので、「どうやって降ろせっていうのよ! もう無理じゃないの!」と反語的表現として用いられています。

急いでバーバラのお店に駆け込んだミッフィー、バーバラは踏み台に乗って何かしていますが、かまわず話しかけます。

 

Miffy: Hi, Barbara! I need some tomatoes quickly please.

(こんにちは、バーバラ! トマトを急ぎでお願い。)

Barbara: Whoooa… Hi, Miffy! I'll be with you in a moment.

(わあああ… こんにちは、ミッフィー! 少し待ってね。)

Miffy: Oh… I promised Mommy I'd be as fast as I can.

(ああ… ママに、できるだけ速くって約束したの。)

Barbara: Oh, well, if it's a promise, that's another matter.

(ああ、そうね、約束なんだったら話は別ね。)

 

"I'll be with you in a moment."というせりふですが、"be with you"というのは「あなたのそばにいる」という意味ではなく、「あなたの要求に応える」というニュアンスで用いられていますね。すぐトマト用意するねー、くらいの意味。

ミッフィーが急いでいると知ったバーバラ、迅速にトマトを用意してくれました。

 

Miffy: Hmm, they look juicy. Thank you, Barbara.

(うーん、ジューシーね。ありがとう、バーバラ。)

Barbara: No problem. Friends always help out if they can, right?

(いいのよ。友だちは、できるならいつも助け合うもの。でしょ?)

Miffy: Umm… right. Umm….

(うーん…。そうね。うーん…)

Barbara: There's something wrong, Miffy? I thought you'd be halfway home right now.

(何かあったの、ミッフィー? まだこれから家に帰らなきゃならないでしょ?)

 

helpという語は単独でも「助ける、手伝う」の意味になりますが、会話では"help out"というイディオムでよく使われますね。

最後の"I thought you'd be halfway home right now."は、直訳すると「今は、あなた(ミッフィー)は家まで半分の道のりにいると思っていた。」となります。ミッフィーは家とお店の間を往復しなければならなくて、お店にいる時点でまだ家まで半分の道のりが残っているんだから、急がなくてもいいの?と聞いているわけですね。

(もう帰り道の途中かと思っていたわ、あなたまだ店にいたのね、という驚きのせりふにも解釈できますが…、どっちなのでしょう?)

 

友だちのあり方について痛いところを突かれたミッフィーは、行き道での出来事をバーバラに話しはじめます。

 

Miffy: Umm… I was in such a rush to get here, I didn't stop to help Grunty.

(うーん… 私、ここに来るのにとても急いでいたから、グランティを助けるために立ち止まらなかったの。)

Barbara: Did she need your help?(彼女はあなたの助けを必要としていたの?)

Miffy: Yes, her kite was stuck in the tree, but I promised Mommy I wouldn't stop for anything.

(うん、彼女のタコが木に引っ掛かったの。でも私、寄り道しないってママと約束していたの。)

 

"stop to help Grunty"というフレーズ。前回、「"forget to do"と"forget doing"の違い」の話をしましたが、stopという動詞にも次のような使い分けがあります。

 

stop to do=〜するために立ち止まる

stop doing=〜することをやめる

 

後ろにto不定詞を使うか、ing形を使うかで、全く違う意味になってしまう例ですね。気をつけましょう。

 

Barbara: I'm sure your mommy wouldn't mind you stopping, if it was to help someone who needed it.

(きっとママは、あなたが立ち止まっても気にしなかったと思うわ。それが助けを必要とする誰かを助けるためならね。)

Miffy: Umm… you're right, Barbara. I should go and help Grunty.

(うーん…そうね、バーバラ。 私、グランティを助けに行かなくちゃ。)

Barbara: Bye Miffy.(さよなら、ミッフィー。)

Miffy: Bye!(さよなら!)

 

mindという動詞には「気にする、嫌だと思う」という意味があり、"mind 〜(人) doing …"で「〜が…するのを嫌がる」となります。「〜してもいい?」と聞きたいときには"Would you mind 〜?"という表現がよく使われます。

友だちは、やっぱり助け合わなきゃ! と決意したミッフィーですが、バーバラが台に乗って何やらグラグラしているのが気になるようです。

 

Barbara: Whoooa…(わああ…)

Miffy: Would you like some help, Barbara?(手伝おうか、バーバラ?)

Barbara: Hmm… Yes, please, Miffy.(うーん… そうね、お願い、ミッフィー。)

 

ミッフィー、バーバラの乗っている台を支えて、助けてあげることができましたね。

 

Barbara: Lovely. Thank you, Miffy. And that didn't take too long, did it?

(バッチリよ。ありがとう、ミッフィー。そんなに時間はかからなかったでしょう?)

Miffy: No, but I beg to go super fast now(?). Bye!

(そうね、でもすごく急いで行かなきゃ。さよなら!)

Barbara: Bye!(さよなら!)

Boris: Bye, Miffy! (さよなら、ミッフィー!)

Barbara: Oh, Boris!(ああ、ボリスったら!)

 

ミッフィーのせりふがよく聴き取れなかったのですが、「急がなきゃ」という意味のことを言っていたのはわかったので、I beg to 〜(〜したいと請う)かな…? でもbegを使うのは大げさなような…? と、少しモヤモヤしています。

 

(追記)ここは"I'd better do〜"=「〜するのがよい」の構文だったのではないかと、後日思い当たりました。そのときには既に録画を消去してしまっていたので確かめようがないですが…。

 

バーバラのパートナーのボリスがせっかく積んだ缶を倒してしまうというオチがつきましたが、ミッフィーは無事に帰路につくことができました。

 

Miffy: Grunty! Grunty!(グランティ、グランティ!)

Grunty: What? Am I in your way? I thought we were supposed to be friends.

(何? 私、あなたの邪魔だったかしら? 私たち、友だちだと思っていたのに…)

Miffy: We are friends, Grunty. And I should have stopped and helped you the first time. 

(私たちは友だちよ、グランティ。私、最初に立ち止まってあなたを助けるべきだったわ。)

Grunty: You mean…(ってことは…)

Miffy: Yes! I'm going to help you now! Let's get that kite down.

(そうよ! こんどは手伝ってあげる! タコを降ろしましょう。)

Grunty: Yippee! Thanks, Miffy. On three. One… two… three!

(わーい! ありがとう、ミッフィー。3つ数えるね。1、2、3!)

Miffy: It's moving!

(動いてる!)

 

グランティの"Am I in your way?"というフレーズが、何ともイギリス的な皮肉に見えてしまいますね。「私、あなたの道を塞いでいたかしら?」「あなた様がお通りになるのに、邪魔してごめんなさいね」的な意味が込められているような(考え過ぎ?)。

ここでも"be supposed to"が使われていて、「友だちってことになっていたと思ったのに…」と少し距離をおきながらも、無念そうなニュアンスが伝わります。

ミッフィーの" I should have stopped …"というせりふ。「〜すればよかった」と後悔の念を表すとき、"should have 〜(過去分詞)"の構文がとっても便利です。

「3つ数えるうちに…」、西部のガンマンが使いそうなせりふですが(笑)、"On three."という表現はよく耳にします。

ミッフィーは無事に、グランティのことも助けてあげられました。良かった、良かった。

 

Grunty: Thanks for helping, Miffy!(手伝ってくれてありがとう、ミッフィー!)

Miffy: You're welcome, Grunty. Would you like to come back for dinner? I'm sure Mommy won't mind. We're having tomato stew.

(どういたしまして、グランティ。うちに夕飯を食べに来ない?ママもいいって言うと思うわ。トマトシチューを食べるの。)

Grunty: Oh, yes, please. Let me tell Poppy on your way. What are you waiting for? Hurry, Miffy!

(ああ、お願いするわ。途中でポピーに伝えさせてね。何を待ってるの? 急いで、ミッフィー!)

 

ポピーというのは、グランティの母親? 保護者? 吹き替えでは「ポピーおばさん」となっていましたが、公式サイトにも詳しい情報はありませんでした。

"What are you waiting for?"、直訳すると「何を待っているの?」ですが、「早く、早く! もたもたしないで!」というニュアンスでよく使われるフレーズです。

グランティも招待して、ミッフィーのおうちでトマトシチューの夕飯タイムです。

 

Father: Ummm…oh, delicious! What a treat to come home to!

(うーん… ああ、美味い! 家に帰ってくるって素晴らしいな。)

Mother: All thanks to Miffy. She's been very helpful today, and not just to me.

(すべてミッフィーのおかげよ。今日はたくさんお手伝いしてくれたの。私にだけじゃなくてね。)

Grunty: Yes. Thank you Miffy!(そうよ! ありがとう、ミッフィー!)

Miffy: Your welcome.(どういたしまして。)

 

"What a treat to come home to!"について。これは定型表現としてよく使われるフレーズのようです。treatという語には「楽しみ、楽しみを与えてくれるもの(催し)」という意味があり、近年日本でも浸透してきたハロウィーンの決まり文句"Trick or treat!"にも出てきますね(この場合は、楽しみを与えてくれるアイテム=お菓子、ということ)。このパパのせりふは、「家に帰ってきたら、家族が素晴らしいごちそうや催しを用意してくれていた」という感動を表現する感嘆文です。

 

Mother: Now, oh, there's enough for one more helping. Anyone?

(さて、あら、もう1杯分は充分のこっているわ。誰か(おかわりが欲しい人)?)

Father: Oh, no, I'm full.(ああ、いや、私はお腹いっぱいだ。)

Miffy: Me too.(私も。)

Grunty: I could probably be managing another bowl.(私、たぶんあと1杯は食べられるわ。)

Mother: Of course. There you are.(もちろんよ、どうぞ。)

Grunty: Friends always help out if they can, right?(友だちはいつも助け合うもの、でしょ?)

Miffy: Oh, Grunty!(ああ、グランティったら!)

 

ママが言っている"one more helping"というのは、「もう1杯のシチュー」ということ。helpという語には「助ける、手伝う」のほかに「給仕する、よそう」という意味もあるのです。このエピソードのテーマが「人助け」なので、helpingが余って困って(?)いるママをグランティがhelpする、という意味で掛詞的に使われています。

グランティはおかわりすることを"managing another bowl"と表現していますが、manageには「うまく扱う、対処する」という意味があります。おかわりすることを大事な任務みたいに言っているのがおかしいですね。

食いしん坊キャラの、憎めないグランティのせりふでオチがついて、おしまい。

 

 

さて、今回も解説の部分が長くなってしまいました。もう少し簡潔にいきたい気もする…。まあ、今後方針が変わっていくかもしれませんが、ゆるりとやっていきます。

 

次回はロシア語。チェブラーシカ・1つめのエピソード、まとめです。

また近いうちにお会いしましょう。