スペイン語文法 接続法の用法まとめ①〜接続法現在〜
こんにちは。語学大好き新米かあさん、マミです。
今回は予告どおり、スペイン語文法について書きます。
西検4級を受けるときに手書きで作った、接続法現在/過去の用法ノート。
スペイン語学習者の方がこのブログを覗いてくださることも増えてきて、私もDELE B1レベルの受検に向けて復習をしておきたいということもあり、ブログの形にまとめ直してみようと思い立ちました。
ちなみに、元のノートはこんな感じです。
私の筆跡、本邦初公開! ギャー恥ずかしい。。
NHKのラジオ講座や西検テキストなどから、接続法にかかわる例文をひたすら書き写しただけのものですが、こうして並べてみると「接続法を使うときのパターン」が少しずつ見えてくるような気がしたのです。実際、このノートは西検4級合格に大きく貢献したと思います。接続法って活用を覚えることも大切ですが、直説法との使い分けの基準を判断することが鍵を握るので。
文法事項はテキスト等で学習すると「関係節」やら「接続詞句」やら文法用語をたくさん使った説明を受けることになりますが、そんな日本語の説明文を読むよりも、スペイン語の例文をたくさん目にして意味をつかんでいった方が「文法の感覚」みたいなものがつかめると思うんですよね。そういう意味で、とにかく例文をたくさん書き連ねていきます。
ちなみにこの手書きノートでは、自分が見てわかればよかったので、いちいち訳をつけていません。本記事では、訳と接続法になる動詞の主語や不定形を明記して、なるべくわかりやすくなるようにまとめてまいります。以下に例を示してみます。
例)Es posible que vuelvan muy tarde. [volver/ellos]
(彼らは帰りがとても遅くなる可能性がある。)
このように、接続法に変化している動詞に下線を引き、[ ]内には[動詞の不定形(元の形)/主語]を示します。また、接続法を使うと判断する決め手になる部分を太字で示しています。
この例文の場合、"Es posible que"と可能性を示す表現が主節(前半部分)で出てきたとき、従属節(後半部分)には接続法が使われることがパターンとして決まっているので、このような形になっています。
例文は私が作ったものではなく、西検対策の参考書や文法書など様々なテキストからの引用をベースにしています。
では、パターン別に分類して例文を載せていきます。
接続法現在
①他者への願望・要求を表すとき
Quiero que Miguel me espere allí. [eperar/Miguel]
(私はミゲルに、あそこで待っていてほしい。)
Mi madre me pide que la acompañe al hospital. [acompañar/yo]
(私の母は私に、病院まで付き添うように頼んだ。)
El médico me ha mandado que no salga de casa. [salir/yo]
(医者は私に、家から出ないよう命じた。)
¡Ojalá (que) me toque la quiniera! [tocar/la quiniera]
(宝くじが当たっていますように!)
¿Te apetece que tomemos un café? [tomar/nosotros]
(コーヒーを飲みましょうか? 直訳:あなたは私たちがコーヒーを飲むことを望みますか?)
※願望文…決まり文句として使われるフレーズ
¡Que te mejores! [mejorar/tú](君がよくなりますように!/お大事に!)
¡Que seáis muy felices! [ser/vosotros](君たちが幸せでありますように!/お幸せに!)
②可能性や妥当性、疑惑などの主観的判断を表すとき
Espero que te sirvan estos datos. [servir/estos datos]
(このデータが君の役に立つだろう。)
Es posible que vuelvan muy tarde. [volver/ellos]
(彼らは帰りがとても遅くなる可能性がある。)
Es necesario que llevemos siempre el pasaporte. [llevar/nosotros]
(いつもパスポートを持っていることが必要だ。)
Es mejor que lo llames ahora. [llamar/tú]
(いま彼に電話した方がいい。)
Es increíble que ya hayan pasado diez años. [haber pasado/diez años]
(もう10年の時が経ったなんて信じがたい。)
Dudo que mis padres sepan esto. [saber/mis padres]
(私の両親がこれを知っているかどうかは疑わしい。)
Quiza allí puedas encontrar un buen regalo. [poder/tú]
(おそらく、あそこなら君はいいお土産を見つけられるだろう。)
Tal vez no le gusten los gatos. [gustar/los gatos]
(恐らく彼(彼女)は猫が好きではないだろう。)
※他にacaso, posiblemente, probablementeなど「恐らく〜だろう」という主観的判断を含む主節の後には接続法が来ることが多い。
※似たような意味の表現で、a lo mejorやigualが用いられた場合には直説法を続ける。
A lo mejor no está en casa.
(たぶん彼は家にいないだろう。)
③「嬉しい」「悲しい」「残念だ」など感情を表すとき
Es una pena que tengamos que irnos. [tener/nosotros]
(私たちが帰らなければならないなんて残念だ。)
Me alegro de que vengas a verme. [venir/tú]
(君が会いに来てくれて嬉しい。)
Siento que no puedas ir. [poder/tú]
(君が来ることができなくて残念だ。)
Estoy contento de que Pepe tenga muchos amigos. [tener/Pepe]
(ペペに友だちがたくさんいて安心した。)
No me importa lo que me haya dicho mi colega. [haber dicho/me colega]
(同僚が言ったことは、私には重要ではない。)
※他にgustar que 〜(〜で気に入った)、agradecer que 〜(〜に感謝する)などの後も接続法が使われることが多い。
④存在の確認できない不特定の人・事物について述べるとき
Hay algo que podamos hacer por ti? [poder/nosotros]
(君のために何か私たちができることはあるかい?)
Tienes otros que sean más ligeros? [ser/otros]
(もっと軽いものは他にある?)
Quero comprar un bolso que no pese mucho. [pesar/un bolso]
(そんなに重くないバッグを買いたい。)
→そんなバッグが存在するかどうかは不確か(存在の有無をたずねている)なので接続法が用いられる。
⑤先行詞が否定されているとき
No creo que le gusten los dulces. [gustar/los dulces]
(彼(彼女)は甘いものが好きだとは思わない。)
No estoy seguro de que vengan mañana. [venir/ellos]
(明日彼らが来るかどうかわからない。)
No conozco a nadie que sepa tantos idiomas. [saber/nadie]
(そんなに多くの言語がわかる人を私は知らない。)
⑥未来の事柄を表すとき
¿Me puedes llamar cuando salgas de la oficina? [salir/tú]
(君がオフィスを出るとき私に電話してくれる?)
Vamos a comprar algo antes de que empiece la película. [empezar/la película]
(映画が始まる前に、何か買いにいきましょう。)
Esperadme hasta que llegue yo. [llegar/yo]
(君たちは、私が来るまで待っていなさい。)
※他に、después de que(〜の後に)、mientras (〜の間)、en cuanto(〜するとすぐに)、tan pronto como(〜するとすぐに)などの後も接続法が使われることが多い(ただし未来を表すときのみ。過去や現在の事柄を表すときは直説法を用いる)。
⑦目的を表すとき
Prepararé un bocadillo para que comas durante el viaje. [comer/tú]
(君が旅行中に食べるように、ボカディージョを用意しよう。)
Lo repetiremos a fin de que no haya confusión. [haber/él]
(間違いがないように、それを繰り返しましょう。)
※他に、con el fin de que、de manera que、de modo que(いずれも「〜するために」の意)などの後も接続法が使われることが多い。
⑧条件を表す副詞句
Los niños no saldrán de excursión en caso de que se acerque un tifón. [acercarse/un tifón]
(台風が近づいた場合には、子どもたちは遠足には行かないだろう。)
Te dejaré el ordenador con tal de que no lo conectes a internet. [conectar/tú]
(インターネットに接続しないなら、君にパソコンを貸そう。)
Mientras estemos aquí, nada malo te ocurrirá. [estar/nosotros]
(我々がここにいる限り、何も悪いことは起きないだろう。)
※他に、a condición de que(〜という条件で) a no ser que(〜でなければ)などの後も接続法が使われることが多い。
⑨「たとえ〜でも」「どんなに〜しても」などの仮定文
Aunque haga mal tiempo, tenemos que ir de compras. [hacer/-]
(たとえ天気が悪くても、私たちは買い物に行かねばならない。)
※Aunqueの後が実際に起きたことなら直説法を続ける。
Aunque hace mal tiempo, tenemos que ir de compras.
(天気が悪いけれど、私たちは買い物に行かねばならない。)
Por mucho que coma, mi hijo no engorda. [comer/mi hijo] (Por mas que〜でも同じ)
(どんなに食べても、私の息子は太らない。)
Digan lo que digan, lo haré. [decir/ellos]
(何を言われても、私はそれをやろう。)
Quieras o no (quieras), tienes que aceptarlo. [querer/tú]
(望もうが望むまいが、君はそれを受け入れねばならない。)
※他に、sea como sea(いずれにしても)、pase lo que pase(何が起きても)などにも接続詞が用いられる。
⑩usted, ustedes, nosotrosに対する肯定命令/全ての人称に対する否定命令
Lean las explicaciones, por favor. [leer/ustedes]
(説明をお読みください。)
Siga todo recto. [seguir/usted]
(まっすぐお進みください。)
Tomemos un taxi. [tomar/nosotros]
(タクシーに乗りましょう。)
No abras la ventana. [abrir/tú]
(窓を開けるな。)
No salgaís a la calle ahora. [salir/vosotros]
(いま通りに出てはいけない。)
接続法現在の用法別例文集は以上です。
上に書いたように各文は参考書などからの引用ですが、分類や各項目のタイトルは自己流でまとめています。わかりづらいところや文法上間違っているものがあったらすみません。ご指摘は随時コメントにて受け付けております。
接続法現在だけで結構な量になっちゃったので、接続法過去はまた次回。なるべく近いうちに更新する予定です。
接続法過去についてまとめた記事はこちら↓
スペイン語文法 接続法の用法まとめ②〜接続法過去/接続法過去完了〜
では、またお会いしましょう〜。