記憶力との闘い(いろんな意味で)。〜スペイン語検定4級受検記録〜
こんにちは。ごぶさたしております。
受ける前に1回くらい更新できるかな〜と思っていたのですが、娘が風邪をひいてしまったこともあり、バタバタと過ごしているうちに試験本番となりました。
話には聞いていたのですが、1歳を過ぎた赤ちゃんって本当にしょっちゅう風邪をひくものですね。うちのおタマも、大体1ヵ月に1回のペースで風邪っぴきになっております。熱はないのですが、このところ鼻水と咳の風邪が1週間ほど続いており、見ていても辛そう…。
ですが、前までは鼻吸い器で鼻水を吸ってもらうに任せていたおタマ、いつの間にか自分で鼻水を「ぶーん」と排出できるようになり(私達が拭くタイミングに合わせてくれる訳ではないのでいつも垂れ流しですがw)、小さいながらも力強い成長を日々見せてくれております。風邪をひくこと自体も、免疫をつくって身体を強くするためというし、日々大きくなるために小さな身体で闘っているのですね。
そんなわけで、前回の西検5級受検のときは夫とともに金沢会場までついてきてくれたおタマ、今日は夫とお留守番。
いつも前置きが長くて本題を忘れそうになりますが、今日は西検4級受検を振り返るお話ですよ。
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英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その⑥ 〜「ミッフィーのぼうけん」10月15日放送分〜
こんにちは。
娘・おタマは1歳2ヵ月になりました。
同月齢のお友だちの中には、あんよができるお子さんが11ヵ月くらいからぽつぽつと現れていますが、おタマは相変わらず、地に足ならぬ手足をつけて(笑)精力的に這い回っております。
とは言っても、つかまり立ちは日々少しずつ進化してきておりまして、壁を背にもたれかかるようにして立つことができるようになりました。先日などは、座椅子に三角座りをした私の膝を支えにヨイショっと立ち上がり、そのままクルっと背を向けて、おタマのお尻と私の膝だけが触れた状態でかなり安定して立っておりました。
「これ、そーっと私の膝をどけても、気づかず立っているんじゃないか…?」
そんな邪な(?)思いで、そーっとそーっと膝を娘のお尻から離すと…。
おタマ、2秒くらい同じ姿勢をキープしたあと、ぺちゃっと地面に崩れ落ちました。本人は何が起こったのかよくわからなかったようで、きょとんとした顔がかわいかったです。
しかし、うーん…。
今のは「立っち」と言えるのだろうか?
ま、おタマにはおタマのペースがありますので、急かすことなく見守っていこうと思います。
さて、毎週恒例の「ミッフィーのぼうけん」ディクテーションですね。
スペイン語検定受検が来週末に迫っていて、時間があまりないので、解説がいつもより少なめです。気になるところはコメントをいただければお返事いたしますよ。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「スナッフィーとひつじ」10月15日(日)放送分
Miffy: Wake up, sleepy bear, It's morning. Time to brush your hair. Did you have nice dreams?
(おはよう、ねぼすけのクマさん。朝よ。髪をとかす時間だわ。いい夢を見た?)
Miffy: Oh? Bear, was that you? Oh! Sheep! There're sheep outside.
(あら? クマさん、今の、あなた(の声)? あっ! 羊だわ! 外に羊がいる。)
ミッフィーが、ぬいぐるみのクマさんのお世話をしています。
このクマさん、調べてみたのですがどうやら名前はないようで、ミッフィーもただ"Bear"と呼んでいますね。
そして窓の外に、なぜかたくさんの羊。"sheep"は単数形でも複数形でも形が変わらない(単複同形)という性質をもつ名詞ですので、たくさんいても-sはついていません。
Father: Come back!(戻ってこい!)
Miffy: Morning, Mommy, morning, Daddy. Have you got us some sheep?
(おはようママ、おはようパパ。うちで羊を買ったの?)
Mother: No, they were here when we woke up. They must have escaped from the farm.
(違うのよ、私たちが起きときにはもう(羊が)いたの。牧場から逃げてきたに違いないわ。)
Father: Let's have another go rounding them up(?).(もう一度行って、羊を集めてこよう。)
Miffy: OK.(そうね。)
"must have+動詞の過去分詞"で「〜だったにちがいない」。
高校で習ったなあ。
参考までに、形の似た構文を復習。
"could have+動詞の過去分詞"は「〜だったかもしれない」
"should have+動詞の過去分詞"は「〜するべきだった」
どれも便利な構文ですね。
最後のパパの台詞がよく聴き取れませんでしたが、恐らく"round up"「(家畜などを)駆り集める、寄せ集める」という表現が使われたものだと思います。
Miffy: We did it!(やった!)
Mother: Well, thanks to you, Miffy. You two keep in here. I'll go and call farmer to come and collect them.
(あなたのお陰ね、ミッフィー。あなたたち二人はここにいて。私は牧場主を呼んで、羊を集めるように言うわ。)
Miffy: OK.(わかった。)
Father: Don't bother!(行くな!)
Miffy: Don't worry, Daddy. I'll get him back.(心配しないで、パパ。私が連れ戻すわ。)
"bother"は「悩ます、迷惑をかける」という意味をもつ動詞。"Don't bother!"で「余計なことをするな!」と叱りつける表現です。パパは逃げようとする羊を止めるためにこの表現を使っていますね。
Miffy: Here you go.(どうぞ。)
羊にお花を渡して気を惹こうとするミッフィーですが、犬のスナッフィーが吠えかかり、羊はまた逃げてしまいます。
Miffy: Oh! Snuffy! You shouldn't bark at your friend.
(あっ! スナッフィー! お友達に吠えちゃいけないわ。)
Miffy: Hey, little lamb. Come and meet my friend Snuffy. Come on!
(さあ、ちいさな子羊さん。来て、私の友だちのスナッフィーに会って。おいで!)
何とかスナッフィーにも羊と仲良くなってほしいミッフィーですが、うまくいきません。
Miffy: Oh, Snuffy!(もう、スナッフィー!)
Narrator: Is something wrong, Miffy?(どうかしたのかい、ミッフィー?)
Miffy: I need to get this lamb back home. But Snuffy is barking, keep scaring it away.
(私、この子羊を家に返さなきゃいけないの。でもスナッフィーが吠えて、怖がらせちゃう。)
恒例のナレーションとの会話。
天の声らしく(?)、困っているミッフィーにヒントを与えるナレーションさんです。
Narrator: Hmm, so when Snuffy barks, the lamb runs in the other direction.
(うーん、つまりスナッフィーが吠えると、子羊は逆方向に逃げるんだね?)
Miffy: Yes. Oh! So if Snuffy barks over there, the lamb runs at this way! Snuffy, go to the other side.
(そうよ。あっ! だから、スナッフィーがあっちに吠えると、子羊はこっちに逃げるのね! スナッフィー、反対方向に行くのよ。)
Narrator: Perhaps you could make it easier for her to understand what you want.
(たぶん、君がどうしてほしいか、彼女(スナッフィー)にもわかるように伝えられるんじゃないかな?)
Miffy: Umm… Oh! Maybe if I show you what I want. Like this, Snuffy. Follow me!
(うーん…あ! どうしてほしいか、見せてあげたらいいのかも。こうするのよ、スナッフィー。ついて来て!)
非常にどうでもよいことなのですが、「スナッフィー、メスやったんや…」と衝撃を受けた瞬間でした。英語だと、動物なんかでもhe/sheの使い分けで性別がはっきりわかっておもしろいですね。
Miffy: Quiet. Good girl, Snuffy. Now!(静かに。いい子ね、スナッフィー。今よ!)
Miffy: Come on, Snuffy!(そうよ、スナッフィー!)
特訓のかいあって、ミッフィーとスナッフィーのコンビで羊たちを思い通りに動かすことができるようになりました。
Mother: Well done, Miffy.(よくできたわね、ミッフィー。)
Miffy: You should thank Snuffy. She got the lamb to move the right way.
(スナッフィーに感謝すべきだわ。彼女が子羊を正しい方向に動かせたのよ。)
Farmer: Ha-ha. So Snuffy is a sheep dog, is she? In that case…
(ハハハ。じゃ、スナッフィーは牧羊犬かな? だとしたら…)
この牧場のおじさんの台詞、"Snuffy is a sheep dog, is she?"という文が気になりました。
最初は「付加疑問文?」と思ったのですが、もしそうなら、付加疑問の部分の肯定/否定が逆にならないといけないので、不自然に思えるのです。
つまり、
Snuffy is a sheep dog, isn't she?(スナッフィーは牧羊犬だよね?)
Snuffy isn't a sheep dog, is she?(スナッフィーは牧羊犬じゃないよね?)
のどちらかでないと、文法的にはおかしいと思うのですが…。
肯定/否定を逆にしないパターンの付加疑問文もあるのかしら…。ざっと調べてみたところ、そんなものは見当たりませんでしたが、ことばは生き物なので、実際にはこういう形もアリなのかもしれませんね。
さて、牧羊犬の訓練用の笛を取り出したおじさん。ミッフィーは興味津々です。
Miffy: A whistle? What's that for?(笛? 何に使うの?)
Farmer: If you're patient, you can train Snuffy with it. Let me show you.
(辛抱強くやれば、スナッフィーをこれで訓練できるよ。見せてあげよう。)
Farmer: Hmm, very good. Good girl, Snuffy.(うん、とてもいいね。いい子だ、スナッフィー。)
ちょっと訓練しただけで、牧羊犬としての仕事をどんどん覚えていくスナッフィー。有能すぎませんか?(笑)
さて、ミッフィーも犬笛の使い方をすぐにマスターし、スナッフィーとともにおじさんの牧場を目指します。
Miffy: Here. Good girl, Snuffy!(ここよ。いい子ね、スナッフィー!)
Farmer: That's it, Miffy. Well done.(そうだ、ミッフィー。よくできたね。)
Miffy: Snuffy! Come on, Snuffy!(スナッフィー! がんばって、スナッフィー!)
Farmer: Well, that explains that. I must've let the gate open when I fed them this morning.
(うん、これで説明がついた。今朝、羊たちに餌をやったときに、門を開けっぱなしにしていたようだ。)
Miffy: Don't worry. Snuffy knows what to do.
(心配しないで。スナッフィーが、どうすればいいか知っているから。)
おじさん、開けっ放しにされた牧場の門を見て"That explains it."と言っています。直訳すると「これがそれを説明している」ですが、疑問が解けたときなどに「なるほどそうだったのか、これを見てわかったぞ」という意味でよく使われるフレーズです。ミステリ向けの台詞かもしれませんね。
Miffy: Good girl, Snuffy. Well done.(いい子ね、スナッフィー。よくやったわ。)
Farmer: There.(よし。)
Miffy: Here's the whistle back.(笛を返すわ。)
Farmer: Why don't you keep it, Miffy? You and Snuffy make a good team.
(それは持っておきなよ、ミッフィー。君とスナッフィーはいいチームだ。)
Miffy: We do, don't we?(そうでしょう?)
ミッフィー、ペットシッターからアイスクリーム屋の店員、そしてついには羊飼いまで、様々なスキルを身につけていきますね(笑)。様々なことに果敢に挑戦していくスタンスは見習いたいものです。
先ほど説明した「付加疑問文」が、"We do, don't we?"という形できれいに用いられて、今回はおしまいです。
今回は冒頭で述べたように、省略バージョンでお届けしました。
また、来週はスペイン語検定の追い込みがあるので、ひょっとすると「ミッフィー」はお休みするかもしれません。代わりにスペイン語検定対策の記事を書くか、それともしれっと「ミッフィー」をやることになるか、それは来週の私のコンディションしだいでございます。
ともあれ、無理なく、楽しんで学習してまいります。
ではまた、近いうちに。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その⑤ 〜「ミッフィーのぼうけん」10月8日放送分〜
こんにちは。
スペイン語検定4級受検まで残り3週間を切り、ちょっと自分を追い込んでいる、マミです。
現在、ブログでは英語ディクテーションのみを定期的に行っていますが、これがスペイン語学習のちょうどいい息抜きになっています。(語学学習で語学学習の息抜きをする…末期のオタクですね。でも楽しいからいいのです。)
本当言うと、チェブラーシカ(ロシア語)も早く再開したい…スペイン語の話もしたい…録りためたBSのドキュメンタリー番組(NHKの「BS世界のドキュメンタリー」がおすすめ)も面白いし…時間がいくらあっても足りません。そんな中で、ゴロゴロとスマホをいじったりもしていて、一体いつ育児してんねん、お前。と自分にツッコミを入れています。
いや、育児もしていますよ。1歳の娘・おタマは、積み木を5個積めるようになりました。して欲しいことを「ごてぃご」という独自の言語で私や夫に依頼することもできるようになり、ますます成長が目覚ましいです。読んでほしい絵本を持ってきては、「ごてぃご」。スイッチを入れてほしいおもちゃを持ってきては、「ごてぃご」。うーん、かわいいですね。
さて、前置きが長くなりました。今週もやります、「ミッフィーのぼうけん」。
今回、実は最初に観たとき「なんやこれ…さっぱりわからへん」と焦ったのですが、劇中劇で「赤ずきんちゃん」が出てきて、その英訳"Little Red Riding Hood"や劇中のせりふ(恐らくイギリス人にとっては定番のフレーズ)が耳慣れないだけでした。固有名詞や決まったフレーズがわかれば、英語はもっと身近になりますね。
では、さっそくいってみましょう。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ダン、おおかみになる」10月8日(日)放送分
ミッフィーのおうちに、お友だちの男の子・ダンがやって来ます。
(ちなみにこのダンという子、姿はミッフィーにそっくりだし、声も高いし、公式設定を見るまでは女の子だと思い込んでおりました…。)
Miffy: Hi, Dan.(こんにちは、ダン。)
Dan: Hi, Miffy. Are you ready for the picnic? I brought a picnic basket.
(やあ、ミッフィー。ピクニックの準備はできているかい?ピクニックバスケットを持ってきたよ。)
Miffy: And Mommy is making sandwiches. But they're not ready yet.
(ママがサンドイッチを作っているの。でも、まだできていないのよ。)
Dan: What should we do until they are?(できるまでの間、何をすればいいかな?)
Miffy: I know! We can put on a play for Mommy and Daddy.
(わかった! 私たち、ママとパパのために劇をすればいいわ。)
Dan: That's a great idea!(いいアイデアだね!)
Miffy: Come on.(こっちよ。)
"put on a play"で「劇をする」というイディオム。のっけから、これを知らなくてつまずきました。
まあ、このフレーズ自体は聴き取れなくても、次の展開を見れば何をしているかはわかるのですが、この次のシーンでは固有名詞の連発。これが何を言っているかさっぱりわからず、検索に次ぐ検索で何とか理解しました(苦笑)。たいへん勉強になったパッセージです。
Miffy: Right. Umm… Oh, we can be Little Red Riding Hood and the Big Bad Wolf.
(そうね、うーん…ああ、私たち、赤ずきんとビッグ・バッド・ウルフ(オオカミ)になれるわ。)
We already have a picnic basket for Red Riding Hood to take to her grandmother.
(私たち、赤ずきんがおばあさんのところに持っていくピクニックバスケットを、もう持っているんだもの。)
Dan: Oh, you can wear this for Red Riding Hood.(ああ、これを赤ずきんの衣裳として着ればいいよ。)
Miffy: And you can be the Big Bad Wolf.(それで、あなたはビッグ・バッド・ウルフね。)
Dan: Yeah! I'd love to be wolf.(イエーイ! 僕、オオカミになってみたい!)
"Little Red Riding Hood"は、有名なおとぎ話「赤ずきんちゃん」のこと。英語のネイティヴスピーカーなら聞いただけでピンとくるわけですが、いきなり"riding hood"と言われても、学習者にとっては何のことかわかりませんね。
そもそも、なぜ"riding hood"…? 何かに乗るのだろうか?
と思って調べたところ、赤ずきんちゃんのあの「ずきん」、どうやら乗馬用のフードがもとになっているようなのですね(諸説ありますが)。防災ずきんじゃなかったんだ…(いや、それもおかしいけど…笑)。
"the Big Bad Wolf"というのも、西洋の物語によく出てくる「悪いオオカミ」を表す定番フレーズのようです。「3匹の子豚」や「7匹の子やぎ」に出てくるのもそうですね。ディズニーのキャラクターとして「ビッグ・バッド・ウルフ」という固有名詞にもなっているようで、今回も特定のキャラクターのようなものとして言ったせりふなのかな? と思い、頭文字を大文字にしてみました。
そして、お部屋の赤いカーペットを「ずきんにしちゃおうよ!」と提案するダン。…ほこりとか、大丈夫? と、いらぬ心配をしてしまう主婦、私(笑)。
Miffy: You'll be a brilliant wolf. But we need to practice some words too.
(あなたは素晴らしいオオカミになれるわ。でも、いくらかせりふも覚えなきゃ。)
Dan: Words? What words? Can't I just growl?(せりふ? 何のせりふ? 唸るだけじゃいけないの?)
Miffy: In story, the wolf pretends to be Grandmother. Remember?
(物語の中では、オオカミはおばあさんに変装するのよ。覚えていない?)
Dan: Oh, yes!(ああ、そうだね。)
Miffy: Red Riding Hood says, "What big eyes you have!". And the wolf says?
(赤ずきんが、「なんて大きな目でしょう!」って言うの。それで、オオカミは何て言う?)
Dan: Umm…(うーん…)
Miffy: "All the better to see you with."(「お前をよく見るためさ」よ。)
ここで出てくる"words"というのは、「言葉」というよりも劇の「せりふ」のことですね。せりふと言えば、英語では"lines"かと思っていたのですが、lineは「行」、wordは「単語」なので、"words"の方が単純なイメージでしょうか。
ダンのせりふ、"Can't I just growl?"ですが、"growl"は「(動物が)うなる」という動詞。「せりふなんか覚えなくても、うなってるだけじゃいけないの?」ということですね。ちなみに"growl"は「うなり声」という名詞にもなる便利な単語です。
そして今回のハイライト(?)、"What big eyes you have!"と"All the better to see you with."という劇中劇のせりふ。
日本人が「おばあさんの目は、どうしてそんなに大きいの?」「おまえをよく見るためさ。」というやり取りを聞けばすぐに「赤ずきんちゃんだ!」とわかり、「お腰につけたきびだんご」と聞くだけで桃太郎を想起し、荒磯に波が打ち寄せる映像を見たらすぐに「東映のオープニングだな」と理解するように(?)、イギリスやアメリカの人にとってもすぐにピンとくるフレーズなのでしょうね。
"all the better to ...(動詞)"で「…にふさわしい」というイディオム。「大きな目」は「おまえをよく見るため」、「大きな耳」は「おまえの声をよく聞くため」、「大きな口」は「おまえを食べるため」にふさわしいものだ、と繰り返す表現なのですね。
Dan: Do we have to do the words?(せりふ、やらなきゃいけないの?)
Miffy: That's the best part of the story, when the wolf says...?
(物語のいちばん面白いところじゃない。オオカミが…?)
Dan: Umm…(うーん…)
Miffy: "All the better to eat you with."(「お前を食べるためさ」でしょ。)
Dan: But what if I don't remember what to say when people are watching me?
(でも、人(お客さん)が見ているときに、何て言うか忘れちゃったらどうしよう?)
Miffy: Umm… you can have a costume so you feel more like the wolf, and forget all about the people watching.
(うーん…衣裳を着れば、もっとオオカミになった気分になれるわ。そうすれば見ている人のことなんて全部忘れるわよ。)
Dan: OK.(わかった。)
ダン、せりふを覚えるのに自信がない様子。うん、わかる、わかる(笑)。
二行目のミッフィーのせりふ、日本語の構造上訳し辛いのですが、本来ならば、
That's the best part of the story, when the wolf says "All the better to eat you with."
(「お前をよく見るためさ」とオオカミが言うのが、物語のいちばん面白いところなのよ。)
と言うべきところ。ここでは、後ろのオオカミのせりふ"All the better to eat you with."を、オオカミ役のダンに続けて言わせるよう促しているわけです。が、日本語に訳してしまうと、オオカミのせりふが文の先頭に来てしまうので、訳すのが難しいということなのでした。
"What if...?"は、「…したらどうしよう」という不安を表現するのによく使われる構文ですね。
さて、即席の幕を張って舞台を作り、お芝居の準備が整ったようです。
Father&Mother: Oh!(おお!)
Mother: Special seats and everything.(特別席ね。)
Dan: "All the better… to see you with…","All the better… to see you with…"
(「お前を…よく見るためさ…」、「お前を…よく見るためさ…」)
What if I forget my words while your mommy and daddy are watching?
(君のママとパパが見ている中で、せりふを忘れちゃったらどうしよう?)
Miffy: Just take a deep breath. And pretend no one's watching. OK.
(深呼吸して。誰も見ていないと思いこむの。いいわね。)
パパとママが、劇を観に来ました。
ママのせりふ、"Special seats and everything."ですが、座席があるだけなのに"and everything"とはこれいかに、と思ってしまいそうですね。"〜and everything"で「〜などなど、〜のようなもの」という意味があるので、「特等席、って感じかしら」とぼかした言い方をしているのでしょうか。あるいは、「特等席を準備してくれて、他にも色々(舞台作りとか)やってくれたみたいね」というニュアンスもあるのかもしれません。
"pretend 〜"で「〜のふりをする」ですが、ここで使われているように「自分で自分に〜と思い込ませる」という意味でも使う事ができます。
Mother: Shush! It's starting.(シーッ! 始まるわ。)
Miffy: "I am Little Red Riding Hood."(「私は、赤ずきんちゃん。」)
Dan: "And I'm a wolf!"(「そしておれは、オオカミだ!」)
"Where are you going, little girl?"(「どこに行くのかい、お嬢ちゃん?」)
Miffy: "I'm taking this picnic to my grandmother."
(「このバスケットを、おばあさんのところに持っていくの。」)
Dan: "I'll get to her grandmother's house and take that picnic basket." ...Miffy!
(「おばあさんの家に行って、バスケットをちょうだいしよう。」…ミッフィー!)
Miffy: Yes?(なに?)
Dan: We don't have anyone to be Grandmother!(おばあさんをやる人がいないよ!)
Miffy: Oh, no!(ああ、大変!)
ダン、心配していたわりには、けっこうノリノリでやっています。
ところがトラブル発生。役者が足りない! やる前にわかりそうなもんだけどね!(笑)
Mother: I'll do it.(私がやるわ。)
Miffy: Thanks, Mommy.(ママ、ありがとう。)
Mother: "I'm Red Riding Hood's grandmother."(「私は赤ずきんのおばあさんだよ。」)
Dan: "Growl!"(「ガオー!」)
Mother: "Oh, a wolf!"(「あら、オオカミ!」)
Father: Oh, no! Run!(大変だ! 逃げろ!)
ぶっつけ本番でエキストラ出演を申し出るママ、役者に力いっぱい声援を贈るパパ。ステキだなあ。こういう親でありたいなあ。
Miffy: "Hello! Grandmother! Where are you?"(「こんにちは、おばあさん! どこにいるの?」)
Dan: "Hello, Red Riding Hood. Here I am."(「やあ、赤ずきん。私はここだよ。」)
Miffy: "My, what big eyes you have!"(「まあ、なんて大きな目なの!」)
Dan: "All the better to see you with." Yes!(「おまえをよく見るためさ。やった!)
Miffy: "And what big teeth you have!"(「そして、なんて大きな歯なの!」)
Dan: "All the better to eat you with!"(おまえを食べるためさ!)
Miffy: "Oh, no! A wolf!"(「まあ!オオカミだわ!」)
ここが「赤ずきんちゃん」の、ミッフィーによれば、「一番おもしろいところ」。定番フレーズが飛び交います。
ダン、心配していたせりふがちゃんと言えて、思わずガッツポーズ!
Miffy: Dad, we don't have anyone to be the Woodcutter who saves Red Riding Hood.
(パパ、赤ずきんを助けてくれる木こり役をする人がいないわ。)
Father: I'll be the Woodcutter. "Be gone, wolf!"
(私が木こりになろう。「あっちへ行け、オオカミめ!」)
Miffy: "Thank you, Woodcutter. You saved me! The end."
(「ありがとう、木こりさん。私を助けてくれたのね。おしまい。」)
もはや確信犯のミッフィー、パパに木こり役を依頼。パパも劇に参加できて楽しそうですな。
この"Be gone!"というのも、物語などでよく使われるフレーズでしょうか。「ここから立ち去れ!」ということですね。
Mother: Oh, well done. What a lovely play!(ああ、良くできたわね。なんていい劇だったの!)
Father: Well done, you two.(良かったよ、二人とも。)
Miffy: Dan, you were great. Did you do what I say and pretend no one was watching?
(ダン、上手だったわ。私が言ったとおりにしたの? 誰も見ていないと思い込むって。)
Dan: I didn't have to. No one was watching. Everyone was in the play!
(そんな必要なかったよ。誰も見ていなかったもの。みんな劇をしていたんだから!)
Miffy: You're right!(本当ね!)
誰も見ていないふりをしなくても、みんなが劇に出ていて本当に誰も見ていなかったんだから、緊張しなかったよ! というダンのせりふでみんなが笑って、おしまい。
ティクテーション、回数を重ねるごとに慣れてきました。
最近は、NHK worldの英語音声のみの番組(BS1で時々放送しています)もよく録画して観ているのですが、字幕がついていなくても、内容をすんなり理解できることが増えてきて嬉しいです。一般向けの情報番組などだと、難しい語彙を使わないように配慮されているので、かえってフィクションより理解しやすかったりするのですね。
こんなに色々な教材に触れることができるのは育休中の今くらいなので、他の学習と両立させながら、スキマ時間でちょいちょいと楽しく英語をやっております。
次もまた、更新は1週間後になるやもしれません。
いつものように、無理なくマイペースに続けていきます。またお会いしましょう〜。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その④ 〜「ミッフィーのぼうけん」10月1日放送分〜
こんにちは。
先週は「ミッフィーのぼうけん」お休みでしたね。
その間にロシア語やらスペイン語やら、他の話題をアップしようかと思っていたのですが、今月末に迫ったスペイン語検定4級の準備が佳境に入っており、なかなか時間がとれませんでした。
先週あたりから「スペイン語検定対策4級問題集」を使って対策を始めたのですが、思っていた以上に「接続法」に手を焼いています。直接法過去、接続法現在、接続法現在完了、接続法過去、接続法過去完了…うーん、使い分けが難しい〜。
とはいえ、今日は英語で「ミッフィー」をディクテーションする回ですので、スペイン語の話はまた改めて。
その前にひとつだけ、スペイン語の小ネタ。
スペイン語で「しゃぶる」という意味の動詞、chupar(チュパール)が「そのまんまやんけ〜」なかんじでお気に入りです。活用をあえて平仮名で書くと…
「ちゅぽ、ちゅぱす、ちゅぱ、ちゅぱもす、ちゅぱいす、ちゅぱん」。
かわいいですね。
閑話休題。
今日も「ミッフィー」の英語、がんばって聴き取りました。いつものように、ちょこちょこと解説もつけています。訂正・ご指摘などは、コメント欄にてどうぞ。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ミッフィーのアイスクリーム」10月1日(日)放映
ミッフィーと犬のスナッフィーが遊んでいるところに、くまのボリスのアイスクリーム屋台(移動販売?)がやって来ます。
Miffy: Ready, Snuffy? Catch!(いい、スナッフィー? キャッチして!)
Boris: Ice cream! Ice cream! Who wants a cool and yummy ice cream?
(アイスクリーム! アイスクリーム! 冷たくて、おいしいアイスクリームが欲しい人?)
Miffy: Me! please!(私! くださいな!)
Boris: Hello dear, Miffy! You're my first customer today. (hic) Oops! That sounded like…(hic)
(こんにちは、ミッフィー。君は今日最初のお客さんさよ。(ヒック)おっと! 今の音は…(ヒック))
Miffy: Hiccups.(しゃっくりね。)
ボリス、のっけから、しゃっくり(hiccups)を連発。しゃっくりの音って、英語でどう表記するんだ…? とネットで調べたところ、幾つかパターンがある中で"hic"が最も有力なようだったので、本稿ではそちらを採用します。
Boris: Exactly what I was going to say. Now, one ice cream for miffy coming right (hic) up! Here we go!(hic)
(まさにそれを言おうとしていたんだよ。さあ、ミッフィーにアイスクリーム一つ、おまちどお…(ヒック)さま! さあどうぞ!(ヒック))
Miffy: Oh, Snuffy!(あら、スナッフィー!)
Boris: Oh well, I guess that one was for Snuffy(?). Let's try again.
(ああ、これはスナッフィーのだったようだね。もう一度やろう。)
ボリス、しゃっくりの弾みで、アイスを落としてしまいました。これじゃあ商売になりませんね。
coming right upという表現は「今まさにやって来る」というときに使われます。「アイスがミッフィーのところにやって来るよ!」ということで、つまり「アイスお待ちどおさま!」となるわけですね。
最後のボリスの台詞が速かったので自信ないのですが、落としたアイスはスナッフィーにあげたんだよ、とボリスは開き直っているようです。
Boris: Sorry, Miffy.(ごめんよ、ミッフィー。)
Miffy: That's OK, Boris.(いいのよ、ボリス。)
何度やっても、しゃっくりが邪魔をしてアイスをうまく渡せません。
Boris: Go away, silly hiccups! I can't serve ice creams like this.
(消えろ、ばかなしゃっくりめ! こんなんじゃ、アイスを出せないよ。)
Miffy: I know. I could help you, Boris.
(わかったわ。私があなたを手伝うわ、ボリス。)
Boris: Oh, would you, Miffy? That would be (hic) ever so kind.
(ああ、そうしてくれるかい、ミッフィー? それは(ヒック)とても親切なことだね。)
Miffy: One ice cream for me coming up! There! Umm…yummy.
(私に、アイスクリームをひとつ! ほら! うーん…おいしい。)
Miffy: No, Snuffy. You've had enough.(だめよ、スナッフィー。あなたは充分食べたでしょ。)
ボリスの"I can't serve ice creams"という表現ですが、アイスクリームって複数形にできる(可算名詞)んだ…ということを初めて知りました。a cup of coffee, a piece of cakeのように単位が前につくものだと思っていましたが、辞書(ジーニアス英和辞典)にもきちんと例文で"Two ice creams, please."と載っていましたよ。
さて、ボリスの代わりにアイスクリームを自分で入れたミッフィー。ですが、ボリスが引き続きしゃっくりに悩まされているのを見て…。
Miffy: You know, Boris, I can look after your ice cream stall until your hiccups are gone.
(ねえ、ボリス、私、あなたのしゃっくりが止まるまで、アイスクリーム屋台の店番をしようか。)
Boris: Really? Thank you, Miffy. That would be a great (hic) help.
(本当? ありがとう、ミッフィー。それはすごく(ヒック)助かるよ。)
Miffy: You sit down here and relax. And I'll run the ice cream stall.
(あなたはここに座って休んでて。私がアイスクリーム屋台をやるから。)
"look after"は「世話する、気をつける」で"take care of"の類義表現ですね。ここでは「(ボリスの代わりに)屋台の面倒を見る」ということになります。
ところで「アイスクリームの屋台」という言葉、最初は"ice cream store"かと思ったのですが、storeはどちらかというと、しっかりした建物に入ったお店をさす語でした。ボリスがやっているような移動式の屋台、露店は"stall"と表現するほうが適切ですね。この2語、特にイギリス英語だと発音だけで区別するのが難しいです。
Miffy: Who wants some ice cream? Cool and yummy!
(アイスクリームが欲しい人はいますか? 冷たくておいしいですよ!)
Melanie: Me, please, Miffy.(私、欲しい、ミッフィー。)
Miffy: One ice cream for Melanie coming right up!(メラニーにアイスクリーム一つ、お待たせ!)
ところで、今回、アイスクリームにお金を払っている人が皆無なんだけど大丈夫かしら…。と、いらんところに気づいてしまう私です。
Melanie: Hi, Boris!(こんにちは、ボリス!)
Boris: Hi, Melanie! (hic)(やあ、メラニー!(ヒック))
Miffy: He's got hiccups. I'm helping him until they're gone.
(ボリス、しゃっくりをしているの。止まるまで、私が彼を手伝っているのよ。)
Melanie: Thank you. I know how to cure your hiccups, Boris. You have to stand on one leg.
(ありがとう。私、しゃっくりを止める方法を知っているわ、ボリス。片足で立って。)
Boris: Like this?(こうかい?)
Melanie: Yeah, good! And now, rub your tummy.(いいわ!そして、お腹をさするの。)
Miffy: That's it, Boris!(がんばって、ボリス!)
「しゃっくりを止める」は"stop"ではなくて"cure"を使うのですね。治療する、というわけ。
しゃっくりを止める方法と言えば、水をお椀の反対側から飲むとか、息を止めるとか聞いたことがありますが、「片足で立ってお腹をさする」というのは…。メラニーのオリジナルでしょうか? それともイギリスでは定番なのかしら。
"That's it."は色々な場面に使える表現で、辞書にも「その通り」「おしまい」「いよいよ始まるぞ」「万事OKだ」など様々な訳が載っています。この場面では、片足立ちで頑張っているボリスを「そうそう、その調子!」と励ますのに使われていますね。
で、ボリスは頑張ったのですが、転んでしまっただけで結局しゃっくりは治りません。
Melanie: Well, it always works for me.(うーん、私はいつも(この方法で)うまくいくんだけど。)
Boris: It was worth a try. (hic) Thanks anyway, Melanie.
(やってみる価値はあったよ。(ヒック)いずれにせよ、ありがとう、メラニー。)
Melanie: Bye!(バイバイ!)
Miffy: Bye, Melanie.(バイバイ、メラニー。)
動詞"work"には「働く」の他に、何らかの方法が「うまくいく」、薬などが「効く」という意味もあります。
"worth a try"で「やる価値がある」ですね。「だめもとでも、とりあえずやってみようよ」という時などにも使われます。
Boris: Ah… if only I could stop (hic) hiccuping for long enough (hic) to have an ice cream.
(ああ…アイスクリームをひとつ持つ間だけでも、しゃっくりを止められればなあ。)
Miffy: Don't worry, Boris. Oh!(心配しないで、ボリス。あっ!)
"if only..."で、「〜でありさえすれば…」と残念な気持ちを表します。アイスクリームをひとつ売ることすらできないボリス、悔しそうですね。
そこへ、ミッフィーの伯母のアリスがやってきます。屋台のラッパをパフパフと鳴らして、伯母さんを驚かすミッフィー。
Alice: Oh!(あら!)
Miffy: Ice creams!(アイスクリームよ!)
Alice: Miffy! You gave me a bit of a shock there!(ミッフィー! びっくりしたじゃないの!)
Miffy: I'm looking after Boris's ice cream stall.(ボリスのアイスクリーム屋台を手伝っているのよ。)
Alice: So, I see. But where is Boris?(そう、わかったわ。でもボリスはどこ?)
Miffy: He's got the hiccups. He can't get rid of them no matter what he tries.
(彼はしゃっくりをしているの。何をやっても止めることができないのよ。)
Alice: Hm, well have you tried…?(うーん、これは試してみた…?)
アリス伯母さんの"a bit of a shock"という言葉、直訳すると「ほんの少しのショック」ですが、"a bit of a…"を使って反語的に「ものすごく、大した」という意味をあらわすこともあります。日本語でも、本当に素晴らしいものに対して「これはちょっとすごい」と言ったりしますよね。
"no matter what …"で、「たとえ何を〜しても」。同様に、"no matter how"(どんなに〜しても)、"no matter who"(誰が〜しても)など、他の疑問詞を使うこともできます。
アリス伯母さん、しゃっくりを止めるための秘策をミッフィーに伝授しているようですね。
Miffy: One ice cream for aunt Alice coming up.(アリス伯母さんにアイスクリーム一つ!)
Alice: Hello, Boris.(こんにちは、ボリス。)
Miffy: Oh, I can't reach! Can you help me, Boris?(ああ、届かない!手伝ってくれない、ボリス?)
Alice: Oh yes, well, could you?(ああ、そうね、やってくれるかしら?)
Miffy: It's right to the bottom(?). (ちょうど底のほうなの。)
Boris: Of course, Miffy.(もちろんだよ、ミッフィー。)
アイスの箱の底に手が届かない(ふりをする)ミッフィー。
最後のミッフィーのせりふ、"right at the bottom"(底のほうにある)なのか、"right to the bottom"(底のほうに向かって)なのかがはっきりしませんでした。どちらでも意味が通じるような気がしますが…?
ボリスがアイスの箱に気を取られている隙に、ミッフィーは大きな音でラッパを鳴らします。びっくりしたボリスの手からアイスが吹っ飛び、アリス伯母さんのコーンにジャストミート!(笑)
Boris: Oh!(うわあ!)
Alice: Speedy service, Boris!(スピーディーなサービスね、ボリス!)
Boris: Miffy! What did you do that for? You gave me a fright.
(ミッフィー! なんでこんなことしたんだい? 怖かったよ。)
ボリスの"What did you do that for?"という台詞ですが、この場合の"for"は「〜のために」と目的を表すものなので、直訳すると「何のためにそんなことをしたの?」つまり「なぜやったの?」という表現になるわけです。
"fright"は「恐怖、驚き、おびえさせるもの」とあるので、怖いくらい驚かせるもの、という日本語にないニュアンスを含んだ語です。
Miffy: No, I gave you shock. Just like aunt Alice said.
(ううん、あなたにショックを与えたの。アリス伯母さんが言ったみたいにね。)
Alice: That's right. A big shock is good for getting rid of hiccups.
(そうよ。大きなショックは、しゃっくりを止めるのにいいのよ。)
Boris: No hiccups? No hiccups! No hiccups!(しゃっくりが止まった? しゃっくりが止まった!)
Miffy: And that means…?(ということは…?)
Boris: Oh, yes. Ice cream!(ああ、そうだ、アイスクリーム!)
しゃっくり、無事に止まりましたね。
びっくりするとしゃっくりが止まる、というのは日本でも聞きますが、万国共通なのでしょうか。
満を持して、アイスクリームを… あんたが食べるんかーい!! とボリスにツッコミを入れる関西人(私)。
Miffy: Oh, Snuffy! You've eaten too much ice cream. Now you got hiccups!
(あら、スナッフィー! アイスクリームの食べすぎね。今度はあなたがしゃっくりしてる!)
Alice: Oh no! Snuffy!(あらまあ、スナッフィー!)
犬もしゃっくりをするものなのかしら。というオチがついて、今回はおしまいです。
さて、無事に4回目が終了しました。
最近は、冒頭でも言ったとおりスペイン語の学習が立て込んでおりますが、スペイン語の検定対策についても何か書いていけたらいいな、とは思っています。とはいえ、「無理しないこと」が最優先。ミッフィー(英語)とチェブラーシカ(ロシア語)も少しずつ続けていきつつ、ゆったりとしたペースで更新していこうと思います。
今後とも、どうぞ、よしなに。
では、また近いうちにお会いしましょう。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その③ 〜「ミッフィーのぼうけん」9月17日放送分〜
こんにちは。
1歳1ヵ月になった娘・おタマが少しずつ言葉を理解するようになり、楽しくってつい色んな芸(?)を仕込んでしまう新米かあさん、マミです。
「パチパチ」と言えば拍手してくれますし、「何歳?」と聞けば指でぎこちなく「1」を作ってくれます。「いないいないばあ」も、してもらうよりするほうが得意。「いないいない」が言えなくて「んまんまんま…ばぁ〜」になってしまうのもご愛嬌。
最近は「バンザーイ」を覚えました。私が言うのに合わせて「ばばーい」と言いながら元気いっぱいに両手を挙げてくれます。可愛さが振り切れていますね。
さて、そんな親バカ全開の私ですが、今日は英語の回でした。遅くなりましたが、ちゃんとやりますよ。日曜の「ミッフィーのぼうけん」をディクテーションします。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
今回はちょっと難易度高かったです。ご指摘や訂正はコメント欄にてどうぞ。
「ミッフィーときんぎょ」9月17日(日)放映
のっけから、なぜか金魚鉢を持って歩いていくミッフィー。呼び止めるナレーションです。
Narrator: Hello, Miffy. Are you taking that goldfish for walk?
(やあ、ミッフィー。金魚を散歩に連れていくのかい?)
Miffy: Ha-ha, don't be silly. You don't take fish for walk. This is Bubbles(?). I'm looking after him for Dan.
(ハハハ、ばかなこと言わないで。お魚を散歩に連れて行ったりしないわ。これはバブルス。ダンのために、お世話をしているの。)
Narrator: Oh, so, where are you taking him?
(ああ、それじゃ、どこへ連れていくの?)
Miffy: To the playground. I'm bringing him with me to make sure he stay safe.
(遊び場よ。彼(バブルス)が安全に過ごせるかどうか見守るために連れていくの。)
Narrator: That's very thoughtful of you, Miffy. Just be careful with him.
(それは思いやりのあることだね、ミッフィー。気をつけてね。)
Miffy: I will.(そうするわ。)
犬や猫ではなく、金魚のお世話を頼むなんて、律儀なことです。
ダンというのは、ミッフィーの友だちの男の子。ビジュアルはミッフィーにそっくりですが、耳がちょっと違います。そのダンが金魚の飼い主というわけ。
look after〜で「〜の世話をする」。金魚さんの名前のスペルはBubblesで合っているのかわかりませんが、himと言っているのでオスのようですね。
Miffy: Hi, Melanie. Hi, Grunty.(こんにちは、メラニー。こんにちは、グランティ。)
Melanie: Hi, Miffy.(こんにちは、ミッフィー。)
Grunty: Miffy! Catch!(ミッフィー! キャッチして!)
Miffy: Oh!(ああ!)
Grunty: Oops, sorry, Miffy.(あっ、ごめんね、ミッフィー。)
Miffy: It's alright, Grunty. But be careful with Bubbles.
(大丈夫よ、グランティ。でもバブルスに気をつけてね。)
Grunty: I will.(気をつけるわ。)
広場では、友だちのメラニーとグランティが遊んでいます。
ボール遊びをしているところに金魚なんか連れてったら、そりゃそうなるで…というシーンですね。"Be careful.""I will."のやり取りが、さっきのナレーションとミッフィーのやり取りの「被せ」みたいになっています。
Melanie: You should put him down somewhere out of the way.
(どこか、(ボールの来ないところに)降ろすべきね。)
Miffy: OK.(わかった。)
Grunty: Let's see how high we can fly the ball. Here(Hiya?)!
(どれくらい高くボールを飛ばせるかしら? それ!)
Miffy: Oh! Got it! Higher!(ああ! 捕まえた! もっと高く!)
Melanie: Got it. Even higher!(捕まえた。もっともっと高く!)
Grunty: Oh, miss!(あっ、失敗。)
Miffy: Bubbles!(バブルス!)
somewhere out of the wayというのが、どういう解釈をすればいいのか少し自信がないですが、恐らく「ボールの通り道(the way)を離れた(out of)ところ」ということではないかと思います。
グランティがボールを投げたときの掛け声、人にものを渡すときの"here"なのか、単に意味の無い掛け声なのかもよくわかりませんでした。外国語だと、このような掛け声やオノマトペをどのように綴るのかがちょっと難しいですね。
金魚鉢をせっかく離れたところに置いていたのに、ボールが飛んでいってやっぱり危ない目にあうバブルス。かわいそう…(笑)。
Melanie: Sorry, Miffy. That was my fault.(ごめんね、ミッフィー。私の失敗だわ。)
Grunty: Maybe the playground isn't the safest place for goldfish after all.
(遊び場は結局、金魚にとって一番安全な場所じゃないみたいね。)
Miffy: You're right, Grunty. I'd better take him home. Bye!
(その通りね、グランティ。家に連れていくのがよさそうだわ。バイバイ!)
Melanie/Grunty: Bye, Miffy.(バイバイ、ミッフィー。)
グランティが的を射たことを言ってくれて、ミッフィーは早々と退散。
"would better do"は「〜するのがよい」という意味で、他人に対して使うと「〜しなさい」と指示する表現になります(主に目下の人に対して使われます)。ミッフィーは自分自身の行動に対してこのフレーズを使い、「バブルスを連れて帰った方がよさそうね」と言っています。(この"would better do"、前回も出てきていました。)
Miffy: Hey, Snuffy. Be careful! Oh, all right. Just one throw. There!
(あら、スナッフィー。気をつけて! ああ、わかった。1回投げるだけね。それ!)
家に向かう道すがら、今度は犬のスナッフィーがじゃれてきます。
木の枝を投げてもらって嬉しいスナッフィー、思わずミッフィーに飛びつきますが…。
Miffy: Careful, Snuffy! Sorry, Snuffy. Looking after fish is harder than I thought.
(気をつけて、スナッフィー! ごめんね、スナッフィー。魚のお世話って、思っていたより大変だわ。)
ミッフィー、金魚のお世話がうまくいかず、しょんぼりとおうちに帰ります。
Mother: Miffy! Miffy? Miffy bug(?). Did you not hear me calling? Dinner's ready.
(ミッフィー! ミッフィー、かわいいミッフィー。呼んでいるのが聞こえなかったの?夕飯ができたわよ。)
Miffy: Sorry, Mommy. But I don't want to let go of Bubbles. Every time I did, something terrible really happens!
(ごめんなさい、ママ。でも私、バブルスを置いていけないの。そうするたびに、何か恐ろしいことが本当に起こるのよ。)
Mother: Oh…(あら…)
Miffy: The only way I can be sure Bubbles is safe is to not put him down till morning.
(バブルスが安全だって確信できるただ一つの方法は、朝まで彼を置いておかないことなの。)
最初のせりふ、ママがミッフィーを呼びかけるときに使った語について。
英語では、恋人や夫婦、親子などの間で、愛情をこめて相手を呼ぶときの表現がたいへん多彩です。日本人でも薄々知ってる(?)honeyやdarlingの他に、海外ドラマなどを観ていると、sweetie, sugar, pumpkinなどなど、実に多彩な食べ物の名前で呼び合っていたりします。たぶん「食べちゃいたいくらい可愛い」という愛情の現れなのでしょうね。
で、このママのせりふも何かそういう愛情表現の一種なのだろうけれど、よくよく聞いてみると、どうやらbugと言っているらしい。…虫? と思って色々調べたところ、辞書には載っていなかったのですが、こちらのサイトでbug, sugar bug, love bugという表現が見つかりました。虫は虫でも、ladybug(てんとう虫)のように、ちんまりと可愛らしい虫さんのような我が子…ということなのでしょうか。わかるような、理解しがたいような。上記のサイトには、他にもnoodleとかbeanとかpotatoとか…、結局、なんでもいいんかい! とツッコミを入れたくもなりますが、自分のお気に入りを探して呼んであげるといいようですね。
Mother: Hmm… So does Dan hold Bubbles all the time to keep him safe?
(うーん…じゃあ、ダンは彼(バブルス)を安全にしておくために、いつも抱えているの?)
Miffy: Hm… He keeps Bubbles on the shelf in his bedroom. We can do the same!
(うーん…彼は、ベッドルームの棚の上にバブルスを置いているわ。同じことをすればいいのね!)
Miffy: There you go. It will be nice and safe there. Thank you, Mommy.
(これでいいわ。そこは居心地が良くて安全ね。ありがとう、ママ。)
Mother: You're welcome. Now, come and have some dinner.
(いいのよ。さあ、来て夕飯を食べましょう。)
Miffy: Um…(うーん…)
Mother: It's your favorite.(あなたの好物よ。)
Miffy: Carrot stew!? Yay!(にんじんのシチュー?やった!)
ママが核心を突いたことを言います。まじめに四六時中金魚を抱えていたミッフィー、ようやく真実に気づいたようです。ちょっとズレたところがあっても、こういう責任感が強くてまっすぐなところが、ミッフィーの魅力ですよね。
Father: And they all lived happily ever after. The end. Night-night, Miffy.
(そして、彼らはいつまでも幸せに暮らしました。おしまい。おやすみ、ミッフィー。)
Miffy: What about Bubbles, Daddy?(バブルスには、パパ?)
Father: Oh, night-night, Bubbles.(ああ、おやすみ、バブルス。)
Miffy: Night-night, Daddy.(おやすみなさい、パパ。)
寝る前の日課なのでしょう、ミッフィーに絵本を読んであげているパパ。
この"They all lived happily ever after."という表現は、「彼らはいつまでも幸せに暮らしました。めでたし、めでたし」というおとぎ話の定型表現ですね。このフレーズを見ると、私はいつもディズニー映画"Enchanted(邦題:魔法にかけられて)"を思い出すのですが、語り始めると長くなるので割愛! 英語の勉強にと思い、せりふを全部洗い出して分析した思い出の作品です。映画に使われる英語の解説なんかも、いつかやりたいなあ。
「おやすみなさい」の表現としては、言わずと知れた"Good night."の他にも、ここに出てきた"Night-night."とか"Nighty-night."というものがあります。
さて、翌朝。ミッフィーがバブルスに餌をやっていると、ダンが訪ねてきます。
Dan: Morning, Miffy. How's Bubbles?(おはよう、ミッフィー。バブルスはどう?)
Miffy: Hi, Dan. He's fine. I'll just get him. Here he is.
(こんにちは、ダン。彼は元気よ。いま連れてくるわね。さあ、どうぞ。)
Dan: Oh, hello, Bubbles. I knew you were doing great job, Miffy. I told everybody what a great pet sitter you are(?).
(ああ、こんにちは、バブルス。君はいい仕事をしてくれると思っていたよ、ミッフィー。僕はみんなに、君がどんなにすばらしいペットシッターかを教えたんだ。)
Miffy: Everybody?(みんな?)
ダンのせりふが速くて聴き取りづらかったのですが、ミッフィーのペットシッターとしての資質をみんなに吹聴したみたいですね。余談ですが、babysitter(ベビーシッター)という語はスペースを空けずに1語で表現できるのに対し、pet sitterは2語のままになっています。使われる頻度の違いでしょうか。
噂を聞きつけて、早速くまのボリスが訪ねてきます。ライトニング(稲妻)という、仰々しい名前のペットを飼っているようですが…?
Boris: Hello, Miffy. Dan said you'd be the perfect person to look after my pet. Lightning. Just for one night.
(こんにちは、ミッフィー。ダンが、君は僕のペットのお世話をするのに完璧な人物だって言っていたよ。ライトニングだ。1晩だけでいい(から、世話してほしい)。)
Miffy:Lightning? I don't know… Oh! That one then(?).(ライトニング? どうしよう… ああ! これならいいわ。)
Boris: Thanks, Miffy. See you tomorrow.(ありがとう、ミッフィー。また明日ね。)
Miffy: Bye, Boris.(さよなら、ボリス。)
Dan: Bye.(さよなら。)
Miffy: Bye, Dan. Bye, Bubbles.(さよなら、ダン。さよなら、バブルス。)
大人のボリスが、子どもであるミッフィーの家にアポ無しで来ていきなりペットを預けていくとは、いい度胸だ…と思ってしまうのですけれど(笑)。私が保護者だったらちょっと怒ると思う…、と、余談はさておき。
ライトニングというのは、カメさんの名前なのでした。それなら大丈夫かな?
Narrator: Miffy? Are you going to take Lightning for walk too?
(ミッフィー? 君はライトニングも散歩に連れていくの?)
Miffy: No. I got the perfect bedside table to keep him on.
(いいえ。彼を置いておくのに完璧なベッドサイドテーブルがあるの。)
Narrator: Let's think that's probably best.(たぶん、それが一番いいだろうね。)
賢いミッフィーは、ペットを連れて歩くのではなく、居場所を作ってあげるということを学んだのでした。めでたし、めでたし。
さて、これで3回目が終わりました。
ディクテーションシリーズを始める前は、せりふを全部書き取るなんて難しいかな? と思っていたのですが、いざ始めてみるとなかなか楽しいです。アニメを最初に通して観たときは、毎回「これが一言一句聴き取れるのか…?」と不安に思ったりもしますが、何度も繰り返して聞いているうちにピッタリくる英語に思い当たったときの快感といったら! 病みつきになりそうです(笑)。今後も無理のないペースでやっていきます。
さて、スペイン語検定の時期も近づいてきて、このところ少し立て込んでいます。次回は連続でミッフィーをやることになるかもしれません。いずれにせよ、近いうちにまたお会いしましょう。