スペイン語話者への道。〜前編〜
こんにちは。
1歳3ヵ月になった娘・おタマ、最近ことばを覚えはじめました。
もともと、「パパ」「ママ」くらいは言えていたのですが、それに加えて眠たいときに「ねんね」、立っちをするときには「たーち、たーち!」と嬉しそうに言うようになりました。
更に我が家では「おむつなし育児」を実践していて(これについても、いつかじっくり書きたい…)、おタマは私がタイミングよく連れて行けばトイレ(補助便座つき)で用を足すことができるのですが、「おトイレ行く?」と言うと「しーしー」とことばで答えてくれるようになりました。色々なことをことばで理解できるようになり、自分で発信できることばも増えると、コミュニケーションが更に楽しくなりますね。
今日は、私がゴソゴソと探し物をしている様子を見つめていたおタマ、「あたー!あたー!」としきりに言っていて「どっかぶつけたのかしら…?」と不思議に思っていたのですが、そういえば私が探し物をみつけたときに「あった、あった」と必ずつぶやくのを覚えていて、それを言ってくれていたのだと思い当たりました。
小さい子どもって、大人のすることを本当によく見ていますよね。あんまり軽々しくおバカな言葉遣いをしないよう、これからも気を引き締めてまいります。(笑)
さて、今日はスペイン語の話です。
先日もご報告した通り、私は今年(2017年)10月末にスペイン語検定(以下西検)4級を受けてきました。合格しているかどうかはまだわかりませんが、4級はひとまずスペイン語学習の一つの到達目標としてきたレベルですので、ここらで一旦区切りをつけ、これまでの学習をまとめてみようと思います。
そして、これからどのように学習を続けていくのか、新たな目標はどうするのか。合格発表は2ヵ月先なので、待っている時間がもったいないということもあり、既に次の目標をぼんやりと決めはじめています。これについても最後に少し書こうと思います。
まず、これまでの私のスペイン語学習歴をざっくりと振り返ります。
①大学の選択外国語でスペイン語を学ぶ(ヒミツ年前)
②娘の妊娠を機に学習を再開する(1年前)
※この「前編」では、主に①について書きます。
スペイン語との、最初の出会い。それは大学の授業でした。
私は大学で文学部に所属していました。今はどうかわかりませんが、当時私の大学では、文学部生は第一外国語(英)・第二外国語(仏・独・露・中)に加えて選択外国語、つまり第3外国語が必修科目として課せられていました。選択外国語ではスペイン語や韓国語、ギリシャ語、ラテン語なんてものもあって(文学部だものね!)、どれを選ぼうかとワクワクしたのを覚えています。実は、選択外国語では英語を選ぶこともできたのですが(実際多くの人がそうしていたなあ)、ここで世界を広げないのはもったいない! とばかりに新しい言語に飛びついた私なのでした。
それでは、どの言語を選ぶのか?
ここで私は、「たくさんの人が使っている言語の方が、たくさんの人と話せて楽しそう」という至極単純かつ素朴な理由で、第二外国語に中国語、選択外国語にスペイン語を選択しました。
※ちなみに世界の話者数別言語ランキングによれば、現在中国語(普通話)話者は約10億人、英語話者は約8.4億人、スペイン語話者は約5.7億人。この3言語が使えれば、世界の人口の3分の1の人と話ができるのですね。これはすごい!
特にスペイン語は、中南米ならブラジル以外のほぼ全ての国で話されているので、学習すればするほど旅の楽しみが増えるというものです。まだ中南米には行ったことがありませんが、いつか時間をかけてゆっくり回ってみたいと夢見ております。
さて、そんなわけで、大学では2年間スペイン語を学習しました。
さすがに10年以上前のことなので、詳しい内容は覚えていませんが、1年目はとにかく動詞の活用を頭に叩き込みました。
授業の冒頭では必ず動詞活用の小テストがあり、毎回10語ずつくらいの動詞について、接続法を含む7つの時制×6つの人称をランダムに答えていくテスト。これはかなりきつかったですが、今となっては「若い頃にやってて良かった…」と身にしみて実感しております。思えば大学受験のときって、英単語を1日50語とか覚えてたもんなー。脳みそが若いってすばらしい。(とはいえ30代になった私の脳みそ、まだまだ頑張りますよ!)
それと、不思議なことにこちらは全く覚えていないのですが、文法もひととおり1年目にやったはずなのです。
やはり、動詞活用は「こも、こめす、こめ、こめもす、こめいす、こめん」とリズムが良いから覚えていられたけど、文法はそこまで真面目にやらなかったのかもしれませんね。そういえば1回単位を落として再履修したなあ。サークル活動も楽しかったしなあ…(遠い目)。
そして2年目になると、前期はスペイン語学習用ドラマ(なんか、行方不明のおじいさんを捜す話だった…、タイトルを覚えていないのが悔やまれます)、後期には実際の映画を観ながらスクリプトを訳していくという、かなり実践的な内容になっていました。
後期に授業で観た映画については、はっきり覚えていますよ。
Todo Sobre Mi Madre(邦題:オール・アバウト・マイ・マザー)
ペネロペ・クルスの出世作ですね。のっけから人が死んだり、薬物中毒やら同性愛やら複雑なテーマがてんこ盛りの作品、先生よく選んだなあと思わないでもないですが、未知なる文化に触れながらとても楽しんでスクリプトを訳したのを覚えています。
さて、そんなわけで2年間のスペイン語学習が終了しました。
ここから先は、まずこの時点で英語も満足に話せなかったので留学してみたり、帰国後に新しい分野を1から勉強し直したり、そうこうしているうちに結婚し、就職し、公的ブラック企業たる公立中学校で毎月残業100時間超えの生活を送ることになり、気づけば10年以上、スペイン語学習から遠ざかっていました。
転機が訪れたのは、娘を妊娠したときでした。
公立学校教員は、出産予定日8週間前から「産前休暇」となり、仕事をしてはいけないのです。
その前日まで超忙しく働いていて、引き継ぎの資料を作ったり、受け持ちの生徒の成績を表にまとめたり、大きなお腹で試合の引率にまで行ったのに(!)、とつぜん次の日から何もすることがなく、ただただ「自宅で休んでいること」を求められる日々。
家事をしようにも、心優しい夫は「ボクがやるから、何もしなくていいよ」と言ってくれます。
私の心に浮かんだ文字は、ただ一つ。
「暇」。
することがない!
しかも、身体をあんまり動かすわけにもいかないし!
よーし、それなら、アタマを動かそう。
というわけで、これまた単純に「暇な時間を使って勉強しよう」と思いついたわけなのです。
せっかくなら、将来の楽しみにつながるようなことを。
まずは英語。そして、昔とった杵柄、スペイン語の勉強を再開しよう。
こんどは受け身の授業ではなく、自分で目標を定め、学習方法も自分で選んでやってみよう。
ここから、私の「第2のスペイン語人生」が始まります。
長くなりましたので、続きは「後編」で語ろうと思います。
なんだか一代記みたいになっちゃってますが(笑)、後編では具体的な学習法や4級試験対策なども書いていきますよ。
次回は先週放送分の「ミッフィー」ディクテーションをお送りし、その次に「後編」を書いていこうと思います。
では、また近いうちにお会いしましょう。
「後編」はこちら↓