英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!その④ 〜「ミッフィーのぼうけん」10月1日放送分〜
こんにちは。
先週は「ミッフィーのぼうけん」お休みでしたね。
その間にロシア語やらスペイン語やら、他の話題をアップしようかと思っていたのですが、今月末に迫ったスペイン語検定4級の準備が佳境に入っており、なかなか時間がとれませんでした。
先週あたりから「スペイン語検定対策4級問題集」を使って対策を始めたのですが、思っていた以上に「接続法」に手を焼いています。直接法過去、接続法現在、接続法現在完了、接続法過去、接続法過去完了…うーん、使い分けが難しい〜。
とはいえ、今日は英語で「ミッフィー」をディクテーションする回ですので、スペイン語の話はまた改めて。
その前にひとつだけ、スペイン語の小ネタ。
スペイン語で「しゃぶる」という意味の動詞、chupar(チュパール)が「そのまんまやんけ〜」なかんじでお気に入りです。活用をあえて平仮名で書くと…
「ちゅぽ、ちゅぱす、ちゅぱ、ちゅぱもす、ちゅぱいす、ちゅぱん」。
かわいいですね。
閑話休題。
今日も「ミッフィー」の英語、がんばって聴き取りました。いつものように、ちょこちょこと解説もつけています。訂正・ご指摘などは、コメント欄にてどうぞ。
※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。
英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜
「ミッフィーのアイスクリーム」10月1日(日)放映
ミッフィーと犬のスナッフィーが遊んでいるところに、くまのボリスのアイスクリーム屋台(移動販売?)がやって来ます。
Miffy: Ready, Snuffy? Catch!(いい、スナッフィー? キャッチして!)
Boris: Ice cream! Ice cream! Who wants a cool and yummy ice cream?
(アイスクリーム! アイスクリーム! 冷たくて、おいしいアイスクリームが欲しい人?)
Miffy: Me! please!(私! くださいな!)
Boris: Hello dear, Miffy! You're my first customer today. (hic) Oops! That sounded like…(hic)
(こんにちは、ミッフィー。君は今日最初のお客さんさよ。(ヒック)おっと! 今の音は…(ヒック))
Miffy: Hiccups.(しゃっくりね。)
ボリス、のっけから、しゃっくり(hiccups)を連発。しゃっくりの音って、英語でどう表記するんだ…? とネットで調べたところ、幾つかパターンがある中で"hic"が最も有力なようだったので、本稿ではそちらを採用します。
Boris: Exactly what I was going to say. Now, one ice cream for miffy coming right (hic) up! Here we go!(hic)
(まさにそれを言おうとしていたんだよ。さあ、ミッフィーにアイスクリーム一つ、おまちどお…(ヒック)さま! さあどうぞ!(ヒック))
Miffy: Oh, Snuffy!(あら、スナッフィー!)
Boris: Oh well, I guess that one was for Snuffy(?). Let's try again.
(ああ、これはスナッフィーのだったようだね。もう一度やろう。)
ボリス、しゃっくりの弾みで、アイスを落としてしまいました。これじゃあ商売になりませんね。
coming right upという表現は「今まさにやって来る」というときに使われます。「アイスがミッフィーのところにやって来るよ!」ということで、つまり「アイスお待ちどおさま!」となるわけですね。
最後のボリスの台詞が速かったので自信ないのですが、落としたアイスはスナッフィーにあげたんだよ、とボリスは開き直っているようです。
Boris: Sorry, Miffy.(ごめんよ、ミッフィー。)
Miffy: That's OK, Boris.(いいのよ、ボリス。)
何度やっても、しゃっくりが邪魔をしてアイスをうまく渡せません。
Boris: Go away, silly hiccups! I can't serve ice creams like this.
(消えろ、ばかなしゃっくりめ! こんなんじゃ、アイスを出せないよ。)
Miffy: I know. I could help you, Boris.
(わかったわ。私があなたを手伝うわ、ボリス。)
Boris: Oh, would you, Miffy? That would be (hic) ever so kind.
(ああ、そうしてくれるかい、ミッフィー? それは(ヒック)とても親切なことだね。)
Miffy: One ice cream for me coming up! There! Umm…yummy.
(私に、アイスクリームをひとつ! ほら! うーん…おいしい。)
Miffy: No, Snuffy. You've had enough.(だめよ、スナッフィー。あなたは充分食べたでしょ。)
ボリスの"I can't serve ice creams"という表現ですが、アイスクリームって複数形にできる(可算名詞)んだ…ということを初めて知りました。a cup of coffee, a piece of cakeのように単位が前につくものだと思っていましたが、辞書(ジーニアス英和辞典)にもきちんと例文で"Two ice creams, please."と載っていましたよ。
さて、ボリスの代わりにアイスクリームを自分で入れたミッフィー。ですが、ボリスが引き続きしゃっくりに悩まされているのを見て…。
Miffy: You know, Boris, I can look after your ice cream stall until your hiccups are gone.
(ねえ、ボリス、私、あなたのしゃっくりが止まるまで、アイスクリーム屋台の店番をしようか。)
Boris: Really? Thank you, Miffy. That would be a great (hic) help.
(本当? ありがとう、ミッフィー。それはすごく(ヒック)助かるよ。)
Miffy: You sit down here and relax. And I'll run the ice cream stall.
(あなたはここに座って休んでて。私がアイスクリーム屋台をやるから。)
"look after"は「世話する、気をつける」で"take care of"の類義表現ですね。ここでは「(ボリスの代わりに)屋台の面倒を見る」ということになります。
ところで「アイスクリームの屋台」という言葉、最初は"ice cream store"かと思ったのですが、storeはどちらかというと、しっかりした建物に入ったお店をさす語でした。ボリスがやっているような移動式の屋台、露店は"stall"と表現するほうが適切ですね。この2語、特にイギリス英語だと発音だけで区別するのが難しいです。
Miffy: Who wants some ice cream? Cool and yummy!
(アイスクリームが欲しい人はいますか? 冷たくておいしいですよ!)
Melanie: Me, please, Miffy.(私、欲しい、ミッフィー。)
Miffy: One ice cream for Melanie coming right up!(メラニーにアイスクリーム一つ、お待たせ!)
ところで、今回、アイスクリームにお金を払っている人が皆無なんだけど大丈夫かしら…。と、いらんところに気づいてしまう私です。
Melanie: Hi, Boris!(こんにちは、ボリス!)
Boris: Hi, Melanie! (hic)(やあ、メラニー!(ヒック))
Miffy: He's got hiccups. I'm helping him until they're gone.
(ボリス、しゃっくりをしているの。止まるまで、私が彼を手伝っているのよ。)
Melanie: Thank you. I know how to cure your hiccups, Boris. You have to stand on one leg.
(ありがとう。私、しゃっくりを止める方法を知っているわ、ボリス。片足で立って。)
Boris: Like this?(こうかい?)
Melanie: Yeah, good! And now, rub your tummy.(いいわ!そして、お腹をさするの。)
Miffy: That's it, Boris!(がんばって、ボリス!)
「しゃっくりを止める」は"stop"ではなくて"cure"を使うのですね。治療する、というわけ。
しゃっくりを止める方法と言えば、水をお椀の反対側から飲むとか、息を止めるとか聞いたことがありますが、「片足で立ってお腹をさする」というのは…。メラニーのオリジナルでしょうか? それともイギリスでは定番なのかしら。
"That's it."は色々な場面に使える表現で、辞書にも「その通り」「おしまい」「いよいよ始まるぞ」「万事OKだ」など様々な訳が載っています。この場面では、片足立ちで頑張っているボリスを「そうそう、その調子!」と励ますのに使われていますね。
で、ボリスは頑張ったのですが、転んでしまっただけで結局しゃっくりは治りません。
Melanie: Well, it always works for me.(うーん、私はいつも(この方法で)うまくいくんだけど。)
Boris: It was worth a try. (hic) Thanks anyway, Melanie.
(やってみる価値はあったよ。(ヒック)いずれにせよ、ありがとう、メラニー。)
Melanie: Bye!(バイバイ!)
Miffy: Bye, Melanie.(バイバイ、メラニー。)
動詞"work"には「働く」の他に、何らかの方法が「うまくいく」、薬などが「効く」という意味もあります。
"worth a try"で「やる価値がある」ですね。「だめもとでも、とりあえずやってみようよ」という時などにも使われます。
Boris: Ah… if only I could stop (hic) hiccuping for long enough (hic) to have an ice cream.
(ああ…アイスクリームをひとつ持つ間だけでも、しゃっくりを止められればなあ。)
Miffy: Don't worry, Boris. Oh!(心配しないで、ボリス。あっ!)
"if only..."で、「〜でありさえすれば…」と残念な気持ちを表します。アイスクリームをひとつ売ることすらできないボリス、悔しそうですね。
そこへ、ミッフィーの伯母のアリスがやってきます。屋台のラッパをパフパフと鳴らして、伯母さんを驚かすミッフィー。
Alice: Oh!(あら!)
Miffy: Ice creams!(アイスクリームよ!)
Alice: Miffy! You gave me a bit of a shock there!(ミッフィー! びっくりしたじゃないの!)
Miffy: I'm looking after Boris's ice cream stall.(ボリスのアイスクリーム屋台を手伝っているのよ。)
Alice: So, I see. But where is Boris?(そう、わかったわ。でもボリスはどこ?)
Miffy: He's got the hiccups. He can't get rid of them no matter what he tries.
(彼はしゃっくりをしているの。何をやっても止めることができないのよ。)
Alice: Hm, well have you tried…?(うーん、これは試してみた…?)
アリス伯母さんの"a bit of a shock"という言葉、直訳すると「ほんの少しのショック」ですが、"a bit of a…"を使って反語的に「ものすごく、大した」という意味をあらわすこともあります。日本語でも、本当に素晴らしいものに対して「これはちょっとすごい」と言ったりしますよね。
"no matter what …"で、「たとえ何を〜しても」。同様に、"no matter how"(どんなに〜しても)、"no matter who"(誰が〜しても)など、他の疑問詞を使うこともできます。
アリス伯母さん、しゃっくりを止めるための秘策をミッフィーに伝授しているようですね。
Miffy: One ice cream for aunt Alice coming up.(アリス伯母さんにアイスクリーム一つ!)
Alice: Hello, Boris.(こんにちは、ボリス。)
Miffy: Oh, I can't reach! Can you help me, Boris?(ああ、届かない!手伝ってくれない、ボリス?)
Alice: Oh yes, well, could you?(ああ、そうね、やってくれるかしら?)
Miffy: It's right to the bottom(?). (ちょうど底のほうなの。)
Boris: Of course, Miffy.(もちろんだよ、ミッフィー。)
アイスの箱の底に手が届かない(ふりをする)ミッフィー。
最後のミッフィーのせりふ、"right at the bottom"(底のほうにある)なのか、"right to the bottom"(底のほうに向かって)なのかがはっきりしませんでした。どちらでも意味が通じるような気がしますが…?
ボリスがアイスの箱に気を取られている隙に、ミッフィーは大きな音でラッパを鳴らします。びっくりしたボリスの手からアイスが吹っ飛び、アリス伯母さんのコーンにジャストミート!(笑)
Boris: Oh!(うわあ!)
Alice: Speedy service, Boris!(スピーディーなサービスね、ボリス!)
Boris: Miffy! What did you do that for? You gave me a fright.
(ミッフィー! なんでこんなことしたんだい? 怖かったよ。)
ボリスの"What did you do that for?"という台詞ですが、この場合の"for"は「〜のために」と目的を表すものなので、直訳すると「何のためにそんなことをしたの?」つまり「なぜやったの?」という表現になるわけです。
"fright"は「恐怖、驚き、おびえさせるもの」とあるので、怖いくらい驚かせるもの、という日本語にないニュアンスを含んだ語です。
Miffy: No, I gave you shock. Just like aunt Alice said.
(ううん、あなたにショックを与えたの。アリス伯母さんが言ったみたいにね。)
Alice: That's right. A big shock is good for getting rid of hiccups.
(そうよ。大きなショックは、しゃっくりを止めるのにいいのよ。)
Boris: No hiccups? No hiccups! No hiccups!(しゃっくりが止まった? しゃっくりが止まった!)
Miffy: And that means…?(ということは…?)
Boris: Oh, yes. Ice cream!(ああ、そうだ、アイスクリーム!)
しゃっくり、無事に止まりましたね。
びっくりするとしゃっくりが止まる、というのは日本でも聞きますが、万国共通なのでしょうか。
満を持して、アイスクリームを… あんたが食べるんかーい!! とボリスにツッコミを入れる関西人(私)。
Miffy: Oh, Snuffy! You've eaten too much ice cream. Now you got hiccups!
(あら、スナッフィー! アイスクリームの食べすぎね。今度はあなたがしゃっくりしてる!)
Alice: Oh no! Snuffy!(あらまあ、スナッフィー!)
犬もしゃっくりをするものなのかしら。というオチがついて、今回はおしまいです。
さて、無事に4回目が終了しました。
最近は、冒頭でも言ったとおりスペイン語の学習が立て込んでおりますが、スペイン語の検定対策についても何か書いていけたらいいな、とは思っています。とはいえ、「無理しないこと」が最優先。ミッフィー(英語)とチェブラーシカ(ロシア語)も少しずつ続けていきつつ、ゆったりとしたペースで更新していこうと思います。
今後とも、どうぞ、よしなに。
では、また近いうちにお会いしましょう。