かあさんは雨女

語学と育児、その他いろいろ。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ! 〜「ミッフィーのぼうけん」6月3日放送分〜

こんにちは。

 

以前、1歳9ヵ月の娘・おタマが「くるま」を「くむら」と言っていてかわいい、という話をしましたが、最近は「テレビ」が「てべり」、「ヨーグルト」が「よるくと」になっていて、かわいいです。「すべりだい」は「すでびやい」です。

 

どうも語中のラ行音が難しいらしく、ラ行音出現の前後で子音の音位転換が起きているようです。特に「すべりだい」の例は3つの拍(モーラ)を巻き込んだ例としてたいへん興味深いです。

…と、言語学を学んだ大学時代を思い出して、なんだか楽しくなったりしています。 

 

さて、当ブログでは幼児の言語発達を音韻論的に分析…ではなく、ただの語学オタクの新米かあさんが日々の外国語学習について書き散らかしておりますよ〜。

 

今回は毎週恒例企画、アニメ「ミッフィーのぼうけん」の英語ディクテーションをお届けいたします。

 

※この「ディクテーション」シリーズの詳細や注意事項については、下記リンクをご覧ください。

英語リスニング・ディクテーションチャレンジ!〜「ミッフィーのぼうけん」より〜

 

ちなみに前回、スペイン語のDELE対策についても書きたいと申しておりましたが、そちらは現在鋭意執筆中でございます。いましばらくお待ちくださいませ。 

 

 ミッフィーのパーティードレス」6月3日放送 

 

ミッフィー一家が、庭でパーティの準備をしています。

 

Miffy: Is it time for the party yet?(もうパーティーの時間?)

Father: Not yet, Miffy.(まだだよ、ミッフィー。)

Mother: The party is not until this afternoon.(パーティーはお昼にならないと始まらないわ。)

Miffy: But I really want to wear my party dress. Can I put it on now?
(でもパーティードレスを着たいの。いま着てもいい?)

Father: Well...(そうだね…)

Mother: Well, go on, man(?).(そうね、いいわよ。)

Miffy: Yay!(やった!)

Mother: But try and keep it smart(?).(でも、汚さないようにね。)

Miffy: I will! Thanks, Mommy, see you later.(そうする! ありがとうママ、後でね。)

 

さっそく「(?)」が2つついてしまいました。

パーティが待ちきれず、ドレスを着たいというミッフィーに"go on"と返すママ。このイディオム"go on"には「始める、やってみる」という意味があるため、「どうぞ、やってみて」ということですね。

で、問題はその次。最初は"ma'am"(お嬢さま)と冗談っぽく大げさに呼びかけているのかと思いましたが、どうも"man"と言っているようにも聞こえる…。でも"man"は男性に対する呼びかけでは? と思い辞書で調べてみると、

アメリカ英語では主に成人男子に用いるが、イギリス英語では常に『君』という呼びかけ語として用いることができる」

とのことでした。ここでは聴き取りが正しいのかどうかわかりませんが、"man"はそういう使い方もできるのですね〜。

 

次の「(?)」も少々自信がないのですが、本来"try to do"で「〜しようとする」となるところを、イギリス英語(略式)では"try and do"ということがある、とこれも辞書に載っていたので、恐らくそのケースなのではないかと考えました。

 

ママが言っている"keep it smart"の"smart" は「賢い」という意味ではなく、ここでは「きちんとした、洗練された」という意味で使われています。「きちんとした状態を保ってね」、つまり「汚さないように気をつけてね」ということです。

でも「先にドレスを着てもいいけど、汚さないでね」…って、フラグにしか聞こえないんですが…大丈夫かしら(汗)。

 

さて、さっそくドレスを着て外に出てきたミッフィー。花柄のかわいらしいワンピースです。

そこへ、犬のスナッフィーが嬉しそうに駆けてきます。ごていねいに水たまりをバシャバシャ通り抜けて、ミッフィーのもとへまっしぐら…いやな予感しかしません…!!

 

Miffy: Hmm? Oh no, Snuffy! Stay down! Down, Snuffy.
(ん? わっ、だめ、スナッフィー! 降りて! 降りて、スナッフィー。)

 

スナッフィー、前脚でミッフィーに抱きつくようにじゃれてきます。"down"は犬に対する命令"dog commands"の一つで、日本語だと「伏せ」に近い…のかな? 何にしても、二本足で立っている状態から前脚を降ろしてほしいとミッフィーは言っているのですね。

しかし、時すでに遅し…。ミッフィーのドレスに、立派な肉球型の泥がベッタリとついてしまいました。

 

Miffy: Oh... Snuffy, look what you've done!(うわあ… スナッフィー、なんてことしてくれたの!)

 

"Look what you've done!"は直訳すると「自分のしてしまったことを見なさい!」ですが、いたずらをした子どもやペットに「こら! 何てことするの!」と叱りつけるときの定型表現ですね。

叱られてしまったスナッフィー、たちまち「く〜ん」としょぼくれてしまいました。

 

Miffy: Oh, it's all right. You didn't mean to. I'll wipe it off... oh.
(あっ、大丈夫よ。そんなつもりじゃなかったものね。拭けば落ちるわ…あっ。)

Narration: Maybe you should wait for the mud to dry.(泥が乾くまで待ったほうがいいんじゃないかな。)

Miffy: Good idea.(いい考えね。)

 

ミッフィーの言っている動詞"mean"は以前にも出てきた用法で、「〜するつもりだ」という意味ですね。スナッフィーは別に「ミッフィーのドレスに泥をつけてやろう!」と思って来たわけじゃなくて、犬の習性として飼い主のミッフィーに愛情表現をしただけなのですよね。そこにすぐ気づいたミッフィー、えらい。

 

で、そのあとに"I'll wipe it off"「拭いて落とすわ」なんて言って、泥をこすっちゃったもんだから…主婦である私、「あ〜!」と叫びそうになりました(夜中なのでガマンしましたよ)。こすったらあかんよ!

 

と、そこにナレーション氏の温かいアドバイスが入って、ひと安心。いや〜、でもあの泥は落ちないだろうけどなあ…(どうしても主婦目線になっちゃう…)。

 

Dan: To me, to me!(?)(こっち、こっち!)

Grunty: Miffy.ミッフィー。)

Miffy: Hi, everyone. Ta-da! Do you like my dress?(こんにちは、みんな。ジャーン! 私のドレス、どう?)

Melanie: It's lovely.(かわいい。)

Dan: I'm going with this.(?) Do you want to play soccer?
(ぼくはこれで(これを着て)行くよ。サッカーやりたい?)

Miffy: Oh, yes! But... I don't want to get my dress dirty. I'll just watch.
(やりたい! でも…ドレスを汚したくないから、見るだけにする。)

 

さて、友だち3人がサッカーをして遊んでいるところにやってきたミッフィー

ダンのせりふはよく聴き取れませんでしたが、「こっちにパスして!」というようなことを言っています。

ミッフィーの"ta-da!"という表現、以前も出てきましたね。「じゃじゃーん」と何かを披露するときに使う間投詞です。

皆が、ミッフィーのドレス可愛い! と褒めるなか、同じパーティに出席予定のダンは普段着で行くもよう。男子って感じですね〜。

このダンのせりふも舌っ足らずで聴き取り辛かったのですが、"I'm going with this."あるいは"I'm going like this."で「今着ている、このままの服で行くよ」と言っています。

 

そして「サッカーやらない?」というダンのお誘いを、「汚しちゃダメだから」ときちんと断った賢いミッフィー。ところが…?

 

Dan: Here!(それ!)

Melanie: To me! Over here!(パス! こっちよ!)

 

ダンから渡されたパスを、華麗なヘディングで返すグランティ。そのボールがミッフィーの近くの水たまりに飛び込んで、バシャン!

ミッフィーのドレス、またまた派手に汚れてしまいました。

 

Miffy: Oh...(あーあ…)

Grunty: Oops, sorry. Is your dress OK?(うわっ、ごめんね。ドレス大丈夫?)

Miffy: Um, it's not too bad. I'd better get home before it gets any worse though.
(うーん、そんなに悪くないわ。でもこれ以上汚さないように、もう帰ったほうがいいかも。)

 

うーん、どう見ても"not too bad"どころか"too bad"にしか見えない…(苦笑)。

"I'd better get home"というのは、"had better do"で「〜するのがよい、〜すべきである」というイディオムが使われていて「家に帰ったほうがいい」という意味。

 

さて、ミッフィーは家に向かいますが、その途中でくまのボリスとバーバラのカップルの家に通りがかります。

 

Barbara: Boris, can you help me open this?(ボリス、これを開けるの手伝ってくれない?)

Boris: Of course.(もちろん。)

 

ジャムの瓶のふたが開かないようですね。またまた嫌な予感…。

 

Miffy: What's that, Boris?(それなあに、ボリス?)

Boris: It's this jam jar I want... open! Ha-ha.(これはジャムの瓶さ、これを…開けたいんだ! ハハハ。)

 

ボリスは「う〜ん」と力を入れながら話していますが、"open!"のタイミングでポンと蓋が開きました。そして、勢いよく飛び出したジャムがミッフィーのドレスへジャストミート。

 

Boris: Oops.(しまった。)

Miffy: Oh, oh no!(ああ、なんてこと!)

Barbara: Your beautiful dress! You'd better get home before it stains.
(きれいなドレスが! シミになる前に帰ったほうがいいわ。)

 

"stain"という動詞は"be stained"と受け身の形で「シミになる」というように使われる(他動詞)ものとばかり思っていましたが、単に自動詞として「汚れる、シミがつく」という意味でも使われるのですね。

 

ミッフィーのドレス、踏んだり蹴ったりの目に遭いましたが、なんとか帰ってきました。

 

Miffy: Mommy, Mommy!(ママ、ママ!)

Mother: Oh, Miffy, what happened to your party dress? There are paw prints, splats and smudges all over it.
(あらミッフィー、パーティードレスに何があったの? 肉球の跡に、はねた泥やシミが一面についてるわ。)

Miffy: It's OK. I'm going to wash it.(大丈夫よ。洗うから。)

Mother: But it won't be dry in time for the party, Miffy. You'll have to wear something else.
(でも、パーティーの時間までに乾かないわ、ミッフィー。他のものを着なくちゃ。)

Miffy: Oh, no. I want to wear a party dress like Grunty and Melanie, and you, Mommy.
(えーっ。グランティやメラニー、それにママみたいに、パーティードレスを着たいのに。)

 

ミッフィーのドレスの汚れを、ママが一つひとつ解説しているせりふがありますね。

"paw"は「(犬や猫などほ乳類の)手、足」なので、"paw print"で「動物の足形」ということ。

"splat"は「(何かに当たって)ピシャッという音」という意味から「ピシャッと跳ねた跡」という意味で使われています。カラフルなペンキをピシャピシャと撃ち合う人気ゲーム「スプラトゥーン(Splatoon)」のタイトルも、この語からきていますね。

"smudge"は「汚れ、しみ」という意味の名詞です。

 

さて、こんなにドレスを汚しちゃって、パーティーまでに元通りにすることはできない…とわかったミッフィー、とっても悔しそう。

母親としては「だから気をつけなさいって言ったのに!」と叱りつけたくなっちゃうところですね(私ならそうしてしまうかも…)。優しいミッフィーママはどうするのでしょうか?

 

Mother: What(?), this. I was going to throw it away. It's too small for me now. Look!
(ねえ、これ。捨てようと思っていたの、私にはもう小さすぎて。見て!)

Miffy: But I'm a bit smaller than you. Do you think it will fit me?
(でも、私はママより小さいわ。それ、私でも着られるかな?)

Mother: You're a bit too small, Miffy.(あなたはちょっと小さすぎるわね、ミッフィー。)

 

このママの"what"というのも文法的には変なんですが、どうしてもそう聞こえてしまいました。いちおう"what"は「おや、あら」というように間投詞的に使うこともある…ということですが、どうなんだろう。

"throw away"は「捨てる」というイディオム。小さくなったので捨てようとしていたママの服を、ミッフィーにあげようということですね。

 

Miffy: If only we can make the dress a bit smaller.(このドレスをもう少し小さくできたらなあ。)

Mother: Maybe we can. Aunt Alice is good at this sort of things. Why don't you take it over to her and see if she can give it a trim.
(たぶん、できるわ。アリスおばさんが、こういうの得意でしょう。彼女のところに持っていって、小さくできるか聞いてみたら。)

Miffy: Yes, I will!(そうね、そうする!)

 

"If only..."は「〜でありさえすればなあ」という願望を表す表現です。過去形を用いて仮定法とする(実現不可能な望みをあらわす)ことが多いですが、可能性があると考えられるときは現在形が続くこともあります。ここでもミッフィーはまだ望みを託して現在形を用いていますね。

アリスおばさんなら、この状況を打開してくれるかも! 今回は色んなキャラが出てきて楽しいですね。

"trim"は「切り(刈り)整えること」という意味なので(写真をサイズ調整する「トリミング」もこの語からきていますね)、"give it a trim"で「それを切って(服のサイズを)整える」となります。

 

そして、アリスおばさんの家へ。

アリスおばさん、楽しそうに歌いながら服を直してくれています。

 

Aunt Alice: Make and do, make and do(直しましょ、直しましょ)

Making something nice for you(あなたに素敵なものを作りましょ)

Make and do, make and do(直しましょ、直しましょ)

Something old makes something new!(古いものを新しくしましょ!)

 

素晴らしいミシンさばきで、ママのワンピースがミッフィーサイズに作り替えられていきます。

この"make and do"というのは独特の言い回しですね。"make"も"do"も「作る」という意味をもつ動詞ですが、なんとなく"make"が「1から新しく何かを作る」という意味であるのに対し、"do"はどちらかというと「作り変える」というニュアンスが含まれているように思います。なんとなくですが。

 

Aunt Alice: Ta-da!(じゃーん!)

Miffy: It's perfect!(完璧ね!)

Aunt Alice: Come on, man, we don't want to be late. I'll just throw these bits away.
(さあ行きましょ、遅れたくないものね。この端切れは捨てておきましょう。)

Miffy: No, wait, I'll take those. Have you got time to make and do one more thing?
(待って、それも要るわ。もうひとつ、お直しする時間はある?)

Aunt Alice: Oh, I think so, but we need to be quick.(あら、できると思うけど、急がなくちゃ。)

 

で、あっという間にできちゃいました。多少なりともミシンの心得があるつもりの私もぶったまげるスーパーテクニック。ワンピースを洗って乾かすより短い時間で完璧に服のサイズを作り変えるなんて…しかも、ぶっつけ本番で!! 言葉もありません。こんなおばさんになりたいものだ。

 

気を取り直して解説。"bit"は「小片、破片」という意味の名詞で、ここでは「余り布、端切れ」ということ。

この端切れを見て、ミッフィー、何か思いついたようですね。更にアリスおばさんに何か注文しています。さすがの職人アリスおばさんも「時間がない」と少し焦っていますが、果たしてどうなることやら…?

 

Melanie: Wow, MIffy, is that a new party dress?(わあ、ミッフィー、それ新しいパーティードレス?)

Miffy: Yes, I mean, no. It's old and new.(そうよ、でも、そうじゃないの。古くて新しいのよ。)

Grunty: Well, it's really pretty.(うーん、すっごくかわいい。)

Miffy: I'll take extra special care of this one. Parties only.
(これは特に大切に扱うことにするわ。パーティー専用よ。)

 

さて、パーティー会場です。ミッフィーもかわいい花柄のドレスが着られて嬉しそう。

「新しいドレス?」と聞かれてミッフィー、"Yes, I mean, no."と複雑な返事をしています。この"I mean..."は「つまり、私が言いたいのは…」と言い直しをするときに使う表現で、「新しいドレスだけど、古いものでもあるの」と答えているのですね。

 

ミッフィーはこのドレスに"extra special care"をする、とのこと。"extra"は「必要以上の、特別の」という意味で、「特に特別なケアをする」と大げさなくらいの表現をしています。

もう絶対にドレスを汚さないようにする! という決意の表れなのですね。

 

Miffy: And I've got something special for you too, Dan. We had some leftovers. So I thought you might like this.
(それと、あなたにも特別なものを持ってきたの、ダン。余りがあったから、これ、気に入るかもと思って。)

Dan: For me? The bow tie! Fantastic! I'll keep it just for parties too.
(僕に? 蝶ネクタイだ! すごいや! 僕もこれをパーティー専用にしようっと。)

Barbara: Now, who's for cake?(さあ、ケーキを欲しい人は?)

 

"leftover"は「残り物」という意味の名詞。通常は料理の残り物をさすことが多いようですが、ここでは上にも出てきた生地の端切れ布のことですね。

そしてダンにプレゼントしたのは、"bow tie"(蝶ネクタイ)。ミッフィーとお揃いの花柄がかわいらしいです。パーティーも普段着でいいや、と無頓着だったダンですが、やっぱりお洒落ができるのは嬉しいみたいですね。

 

そこへバーバラが、ケーキを持ってやってきます。"Who's for 〜?"は「〜が欲しい人はいる?」と食べ物などを勧めるときの定型表現です。

食べる食べる! と口々にケーキに群がる子どもたちに、ボリスが一言。

 

Boris: Just watch out for the jam!(ジャムには気をつけてね!)

 

ジャムでなくとも、せっかくのパーティードレスを食べ物で汚してしまわないように、今度こそ気をつけなきゃいけませんね。

でも、あんたが言うんか〜い!! と皆が笑ってツッコミを入れて、今日はおしまい。

 

 

さて、いつもギリギリですが、今回もなんとか仕上げることができました(若干(?)マークが多かったですが…)。

次回は最初にも書いたように、スペイン語関連の記事をアップしつつ、また次のミッフィーに取り組んでまいります。

 

では、またお会いしましょう〜。